
ネット予約の急増でコンタクトセンター利用が質的に変化
ネットワーク、システム、アプリケーションまで刷新する大規模プロジェクト
顧客サービス向上とセンター稼働の効率化を両立。
ICT時代の顧客満足度向上に向けた着実な一歩に
ネット予約の急増でコンタクトセンター利用が質的に変化
ANAのコンタクトセンターは、東京、大阪、札幌、福岡の4ヵ所で合計約1000席であり、ここ数年ほぼ同じ規模である。ところがネット予約の普及によって、利用形態は急激に変化した。2000年には、国内線航空券の予約だけで、年間1800万件から2000万件の電話がかかっていたが、現在は1100万件だ。一方で、各種割引サービスやキャンペーンなどへの問い合わせが急増し、かかってくる電話の約6割を占める。
プラスマイナスの結果、コンタクトセンターにかかってくる電話の総数は従来とほとんど変わっていない。しかしANAは、件数だけに注目していると見落としがちな「質の変化」をいち早くキャッチし、早急に手を打つことにした。
最大の問題点は、フリーダイヤルの下3桁が窓口ごとに異なっていたことだ。
問い合わせ電話が間違った窓口へかかってきた場合、システム上の制約から転送できる容量に限界があり、利用者に電話のかけ直しをお願いせざるを得ない状況が発生していた。
また従来は、顧客が電話をかけている場所から最も近い拠点に電話をつなぐ仕組みが採用されていた。したがって、最寄りの拠点がピークに達していると、他の拠点に余裕があっても、「話し中」となってつながらない。
従来のPBXをベースとしたインフラでは、これらの問題を解決するための新たなシステム導入が困難であった。
ネットワーク、システム、アプリケーションまで刷新する大規模プロジェクト
2006年4月、ANAは、IP技術を活用した新しい「総合コンタクトセンター」の稼動を開始した。このインフラ全面刷新プロジェクトのソリューションパートナーとして選ばれたのが、NTTコミュニケーションズである。
パートナーの選定条件について、IT推進室の冨満康之氏は次の3点を強調した。
第1は、大規模プロジェクトを一手に引き受けられるプライマリSIerの力量。第2は、IPコンタクトセンターの構築経験が豊富であること。第3に、将来にわたって最適な技術と方法を提案できるコンサルティング力である。
「このプロジェクトは、音声ネットワーク、インフラ機器、アプリケーションすべてを刷新する大規模プロジェクトであり、どの領域が失敗することも許されません。また、お客さまに近い業務は、常に変化が求められますが、変化の都度、最適なソリューションを実現するのは容易ではありません。様々な業種の様々なシステムの開発に数多く携わっているNTTコミュニケーションズには、より最適な技術と方法で目的の機能やシステムをスピーディに実現できるコンサルティング力も期待しました」。
顧客サービス向上とセンター稼働の効率化を両立。
ICT時代の顧客満足度向上に向けた着実な一歩に
IPコンタクトセンターの構築により、受付電話番号は統一され、さらに、音声自動応答装置によって、問い合わせ内容に応じて最適なオペレータへ電話がつながるようになった。センターの稼動状況に応じて負荷を分散して電話を振り分けるため、受付機会の損失も大幅に減少している。また、音声自動応答装置が最初にマイレージ会員の個人認証を行うため、オペレータにつながったときには、利用履歴などを参照しながらスムーズな応答ができる。顧客サービスが向上したのである。
ANAではこうした数々の改善を実現するにあたって、導入までのコンサルティング、拠点間のネットワーク構築、システム・サーバー・各種機器などの設備提供を含めて導入後の運用・管理の全体を、NTTコミュニケーションズがトータルでアウトソーシングしている。
電話における顧客接点を統合したANAは、今後、メールやWebサイトなど他のチャネルとの効果的な連携を探りながら、CRM機能のさらなる拡充を図っていく。
お客さまプロフィール
全日本空輸株式会社(ANA)
本社:東京都港区東新橋一丁目5番2号
設立:1952年(昭和27年)12月27日
資本金:1,600億100万円
売上高:単独1,171,088百万円、連結1,368,792百万円(2006年3月期)
事業概要:定期航空運送事業 / 不定期航空運送事業 / 航空機使用事業 / その他附帯事業
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