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特集記事

ギガストリーム

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@IT 2005年1月31日掲載より一部転用

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スタジオネット 次世代映像ビジネス最前線
スタジオネットで変わる映像ビジネスの未来
地上デジタル放送がスタートして1年が経過した。その間、デジタル対応のテレビ受像器の普及が進み、2011年の完全移行までのロードマップが現実味を帯びてきている。放送ビジネス業界全体は、フルデジタル化対応を余儀なくされている。業界にもたらされる変化とは? また、制作側が享受できる新しいビジネスチャンスは?

順調に進む放送の完全デジタル化

 2003年の12月より関東・近畿・中京の三大広域圏から始まった地上デジタルテレビ放送だが、懸念されていたアナログ周波数変更対策も順調に進められており、当初予定していた2006年末までに全国の県庁所在地など主要都市で放送開始、2011年7月24日には地上デジタルテレビ放送に完全移行し、現在の地上アナログテレビ放送の終了予定というロードマップの実現も現実味を帯びてきた。

 また、その流れを後押しするかのように、地上デジタル放送のチューナーを搭載したデジタル対応テレビは、アテネオリンピック需要やボーナス商戦といった節目となるイベントに牽引され好調な売れ行きを見せている。中でもデジタル対応の薄型テレビの人気ぶりは、今さら語るまでもないだろう。

 このようにテレビ放送のデジタル化初期段階にもかかわらずデジタル対応のハイビジョンテレビ受像器が先行して普及するという現況は、国策として始まったデジタル化政策の実施をさらに加速させるという識者もおり、1年余り前に始まったテレビ放送デジタル化の流れは大河となって完全移行という大海原にそそぎ込もうとしている。

望まれる放送ビジネス業界全体でのデジタル化対応

 このような状況の中、放送ビジネスに携わる企業は、否が応にもテレビ放送のデジタル化を意識せずにはいられない。それは、放送局や放送事業者(番組供給事業者)だけの問題ではなく、映像制作事業者、ポストプロダクション、スタジオ事業者といったボトムエンドからトップエンドまでをも巻き込んだ問題として、業界全体での対応が迫られている。

 前述のようにハイビジョン対応テレビが普及するという現実は、エンドユーザー(視聴者)の側からより高画質な番組を求める声が高まってくることも予想される。それに対応するために制作段階の部分から高品質なものを供給する体制を整えなくてはならないのは当然だが、それを放送局や番組供給事業者などに送り届ける伝送路の部分でも劣化の許されない高品質なものをスピーディーに送り届けることが必須となる。そういった意味で従来のように、人手を使ったマスターテープの搬送といった手段に頼ってばかりはいられなくなるであろう。

 昨今、委託放送事業者から受託放送事業者のトランスポンダ、あるいはMSO(Multiple Systems Operator、ケーブルテレビ局統括運営会社)のようなCATV事業者までの伝送路は既に光ファイバー化されている例もあるが、その部分において、さらなる高品質や利便性が今以上に求められるのはいうまでもなく、加えてその下のレイヤー、つまり制作現場レベルでの伝送路の光ファイバー化も視野にいれた対応も必要となってくるであろう。伝送路の光ファイバー化は、デジタル時代を迎える放送ビジネス業界にとって、真剣に取り組まなければならない課題となっているのだ。

デジタル化により生まれる新しい映像ビジネス

 一時期「デジタル革命」という言葉がもてはやされたことがある。メディアや伝達手段がデジタル化されることで、これまでにはない新しい使い方が生まれ、そこに新しいビジネスが登場するというものだ。制作現場や伝送路のデジタル化が進むことで、「これまでにない映像ビジネスが生まれるチャンス」(武蔵野美術大学・デザイン情報学科・今泉洋教授)と捉えることもできる。例えば、光ファイバーによる映像伝送サービスがもたらす技術革新は、これまでならコストや技術の面でとても実現できなかったような「複数のイベントやコンサート会場のライブ中継を結んで、各地からハイビジョン中継するといった大胆で魅力的な番組制作も可能となる」(今泉教授)だろう。

 また、今泉教授は、ボトムエンドからトップエンド、ひいてはその先のエンドユーザーまでをも巻き込むデジタル化のうねりは「大資本の後ろ盾を持たない制作会社やプロダクションなどにも、新しいビジネスチャンスがもたらされる」と分析する。HDDレコーダーによるタイムシフト視聴やコマーシャル飛ばしといった視聴方法があたりまえになりつつある昨今、「テレビ番組の“編成・編集権”は視聴者側に移りつつある」(今泉教授)。この流れはデジタル機器の発達とともに、さらに顕著なものとなり「放送事業者側の番組供給体制のあり方をも変える可能性を秘めている」(今泉教授)という。

 そういった時代を迎えるにあたり、今泉教授は、制作会社相互が連携した番組のデジタルアーカイブ構築の必要性を説く。制作会社相互と放送事業者が高品質な光ファイバーの回線で接続され、良質な番組や映像素材の受給がオープンかつスピーディーに行われることこそがデジタル放送時代に必要な映像制作現場のあり方であり、新しいビジネスを生む土壌となる、というものだ。

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