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| もし、会社のネットワークが一時間途切れたら… あなたの会社を守る最新のリスクマネジメント |
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| 情報システムで受発注や決済を行なったり、サプライチェーンを構築している今日の企業にとって、事業を支えるネットワークのダウンは命取りにもなる。 もし、一時間ネットワークが途切れてしまったら、どんな事態が待ち受けているのだろうか? ネットワークの重要性とリスクへの認識が不十分であったばかりに、社会的信用を失い、 企業の存続が危ぶまれる事態が起こりうる時代になったことを経営者は認識しなくてはならない。 |
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企業の基幹業務をつかさどるネットワークが、不測の事故で一時間停止してしまったら――ある中規模証券A社の例である。東京本社―大阪支社間で顧客の株式売買情報の送受信を扱うネットワークが、東海地方の地震によりダウンしてしまった。東京―大阪間で受発注データをトランザクション処理(複数の処理を一つの処理単位として管理)していたA社は大混乱。わずか一時間のネットワークダウンで金銭的な損失と社会的信用の失墜による被害は計り知れず、雪崩のように顧客離れが起こった。もし、A社が事業継続を意識して災害に強い堅牢なネットワークを採用していれば、被害を最小限に留めることができたはずだ。このような例は決して他人事ではない。製造業での生産管理やサプライチェーン、小売業でのPOSなど、基幹業務を支えるネットワークが介在する「絶対に止められない業務」は、どの業界のどの企業にも存在する。 企業向けネットワークの開発・コンサルティングを行なっているNTTコミュニケーションズの岡村聖司氏は、自社にとって生命線となる「止めてはいけない領域」の判断の仕方について次のようにアドバイスする。 「災害などによりダウンした場合の損害の大小を見極めることが重要です。経営者はそのリスクとそれを支えるネットワークにかける費用を天秤にかけ検討する必要があります。リスクを推定する最も簡単な方法は、もしネットワークが途切れた場合、他の手段で代替できるかを考えてみることです」。そのうえで、「止めてはいけない生命線とは、ネットワーク以外の手段ではリカバリーできない。かといって業務自体は止められないものに行き着きます」と岡村氏は言う。では、こうした企業の生命線といえる領域にはどのようなネットワークを選択すればよいのだろうか。 |
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堅牢なネットワークが顧客や株主の信頼獲得につながる時代 |
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| ネットワーク先進国といわれる米国では、企業の生命線として「専用線」が使われることが主流だ。「CSR(企業の社会的責任)やBCP(事業継続計画)に対する要求が厳しい米国では、専用線を採用していること自体が、ISMS認証(情報セキュリティマネジメントシステム適合性評価制度)の取得などと同様のアピールにつながり、顧客や株主の信用獲得につながっています」(岡村氏)という。 とはいえ、会社の全ネットワークを専用線に置き換えることは非効率で現実的ではない。そこで本社と各営業所間などには比較的安価な公衆網を利用するなど、想定されるリスクの程度に応じて、適材適所でネットワークを使い分ける戦略性が大切だ(図)。「ユーザー企業の業務実態をコンサルティングしていくと、要所要所に専用線を採用したほうがかえってコストダウンになるうえ、強靭なネットワークとなり、結果としてセキュリティ強化や業務改善が進むこともあります。専用線自体の価格も劇的に下がっていることから、より現実的な選択肢になっています」(岡村氏)。 さらに、CSR・BCPの実現に不可欠なネットワークの安全性や可用性に対する厳しい要求は、米国ばかりでなく日本の企業にも課される方向にある。昨年、実施基準草案が公開された「日本版SOX法」では、業務処理の多くを担うITに関する内部統制の必要性を指摘。そのITを支えるネットワークが脆弱では、内部統制にも支障をきたすことになりかねない。 ネットワークが支える企業活動の領域は年々大きくなり、専用線の特徴である「安全」「止まらない」といった価値は、先進的な思想を持つ企業を中心に、再び注目を集めている。ネットワークの重要性とリスクへの認識が不十分であったばかりに、事業停止を余儀なくされて社会的信頼を失い、企業の存続が危ぶまれる事態が起こりうる時代になったことを経営者は認識しなくてはならない。
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