2005年2月25日から、グリーン調達を支援する「GTC-ECO®」サービスがスタートしました。
当社が取り組む本格的環境ビジネスとして、NTTコミュニケーションズ チャネル営業本部が営業窓口となり事業を展開しています。
これからますます厳しくなる世界の環境規制に対応するグリーン調達を強力に支援していくと期待される同サービスについてチャネル営業本部の話をもとに紹介します。
国際的な化学物質環境規制に対応する総合支援サービスとは
今後、世界の環境規制はますます厳しいものになっていきます。大きな動向の1つがEU(欧州連合)の環境規制です。WEEE(Waste Electrical and Electronic Equipment:廃電気・電子機器リサイクル指令)や2006年7月施行されるRoHS(Restriction of Hazardous Substances:電子・電気機器に含まれる鉛、水銀、カドミウムなどをはじめとした特定有害物質の使用制限指令)が発行され、ヨーロッパへの輸出品には、再利用率を高めるとともに、有害金属・有害物質を含むことが禁止されました。RoHSは、これまでの環境規制からさらに一歩踏み込み工場単位ではなく、製品そのものの有害化学物質使用制限です。つまりサプライチェーン全体から有害化学物質を排除することを目的としています。
これらの環境規制に伴い、日本のセットメーカーでは、新開発製品のRoHSに早く対応したい、全製品のRoHS適合宣言をしたい、また、世界中の工場での部品や検査をしたいなどグリーン調達に対するニーズがさらに高まっています。
これまで、日本は過去の公害の反省により水質汚濁防止法などで重金属類の排出規制が行われてきました。そのため大手セットメーカーは有害物質の検査体制や情報データベースなどを自社で構築し、グリーン調達に役立ててきました。またRoHSなど新たな環境規制(RoHS指令では、鉛Pb、水銀Hg、カドミウムCd,6価クロムCr6+、ポリ臭化ビフェニルPBB、ポリ臭化ジフェニルエーテルPBDEの使用禁止)にもいち早く対応していくと思います。
一方、現在1つの製品を生産するのに、1社で完結するわけではありません。セットメーカーはさまざまなサプライヤーから部品や材料を調達し生産を行っています。RoHSなどの環境規制に対応していくには、サプライヤーにも大手セットメーカーと同等なグリーン調達システムを構築するともに、自社製品の環境規制適合を宣言しメーカーに供給することが必要となってきています。当然、メーカーは今後RoHSなどに対応していることをサプライヤーの調達選定基準にしてくるでしょう。しかし、中小企業が多いサプライヤーで有害物質の検査体制を含めたグリーン調達システムを構築していくのは、費用的負担、人的負担を考えるとたいへんなことです。
RoHSで禁止が指定されている有害化学物質の含有量ということになると、川上にさかのぼって化学メーカーの含有量情報が必要になります。さらに電機、自動車などあらゆる産業で部品・材料メーカーは多くが海外企業です。電機製品を例にすると、部品の調達は電機と化学の両方の業界にまたがりさらにグローバル市場からということになります。
そこで、当社で3年前から提供してきた貿易ソリューション(GTC:グローバルトレードチェーン)とグリーン調達を組み合わせ、これまでよりリーズナブルな費用で、化学物質・法規制等の情報の提供を行う。環境規制に対応するための含有量分析も行う。さらにグローバルなメーカーとサプライヤー間を当社の培ってきたセキュアなIPネットワークで結び付け、ワンストップサービスで提供する「GTC-ECO®」サービスをスタートしました。
「GTC-ECO®」サービスの概要

「GTC-ECO®」サービスの特長
「GTC-ECO®」サービスは、NTTコミュニケーションズ、日本ケミカルデータベース株式会社(コニシ株式会社の子会社)、株式会社住化分析センター(住友化学株式会社の子会社)の専門知識を集結したワンストップASPサービスです。
「GTC-ECO®」サービスには、部品などに使われている物質環境情報を検索・把握できる「化学情報サポートサービス」とRoHSで使用が禁止されている有害物質などの含有量の分析代行を行う「分析サポートサービス」の2種類のサービスがあります。
化学情報サポートサービスは、日本ケミカルデータベース株式会社とコニシ株式会社が受け持ちます。同社は、7万物質数、35万商品、80種の日本最大の化学物質データベースを保有し、また世界法規・化学物質安全情報に関して世界最大のケムウッチ社の日本総合代理店です。これらのデータベースで有害物質、物性データを検索し、さらには世界各国の環境規制の状況と照合しながら、製品の物質成分表やグリーン調達報告書を作成し、化学物質の管理に役立てることができます。また、環境規制に対応していくため輸出先各国の環境規制法が変更になった場合、アラート情報で該当データへの変更通知サービスも行っています。
分析サポートサービスは、RoHS6物質などの使用禁止物質の含有量分析を代行します。
分析は、住友化学株式会社と株式会社住化分析センターが受け持ちます。同社は、化学物質検査分析の分野で先駆的技術開発を行い、国や各種公的機関に標準化・校正標本を提供しています。
これら2つのサービスを基本とし、面倒で煩雑になりがちな、物質成分表(MSDS:Material Safety Data Sheet 化学物質の性状および取り扱いに関する製品安全情報)やグリーン調達調査回答シートの作成、入力代行サービスも行っています。 「GTC-ECO®」の特長はASPであるという点です。グリーン調達のデータ収集、分析依頼、グリーン調達調査回答シートの作成というグリーン調達に関わる一連の流れを、インターネット上でのやり取りで行えます。ASPなので、自社でシステム構築するコストがかかりません。また、サービスの利用料はリーズナブルな価格設定にしていますので、低コストで信頼できるグリーン調達調査回答シートを作成することが可能です。このことは中小のサプライヤーにとってたいへん大きな利点となるはずです。
サプライヤーは「GTC-ECO®」サービスを利用することで、グリーン調達に関わる業務の効率化や信頼性の向上とコストダウンを図ることができます。サプライヤーから信頼できる情報が提供されることで、セットメーカーでもグリーン調達調査業務が低減されるとともに信頼できるデータの収集ができるようになります。
既に数社でご利用いただいて、RoHS禁止6物質の分析、グリーン調達調査回答シートの作成に役立てていただき、コスト低減にも効果が現れています。
「GTC-ECO®」サービスの内容

サプライチェーンのグリーン調達に貢献し、「環境品質立国」日本を目指す
「GTC-ECO®」サービスは、大手セットメーカーだけでなく、むしろその背景を支える無数の中小サプライチェーンのためのビジネスモデルです。
環境基準の世界標準化は日米欧間で多いに進みつつありますが、各国の対応は流動的でさまざまです。1つの企業だけで、海外の化学情報や環境に関する法律などを収集・分析することは、非常に難しいことです。中小サプライヤーにとって大手と同じシステムを構築し、化学情報収集や全グリーン調達調査回答シートの入力や作成は、労力や経費面で大きな負担になります。「GTC-ECO®」サービスは、これらの問題を解決し、セットメーカー、部品メーカー、原部品・成形及びインキ・プラスチック・塗料等の加工メーカー、素材メーカーの各段階で化学情報取得や分析が容易となり、理想的なサプライチェーン上でのグリーン調達が実現できると考えています。
今後は、グリーン調達データやMSDSの貿易・通関業務とのワンストップサービス、サプライチェーン上の含有量分析や部品ロットの含有量トレーサビリティー(追跡管理)を充実させ、総合的ソリューションとして展開していきます。
かつて日本は、モノづくりで復興し立国しました。21世紀は地球環境保護の時代です。 モノをつくるだけでなく、モノづくりのサプライチェーン工程やライフサイクルの「環境品質」を向上させていき、環境という視点で先進的な技術立国を目指すべきです。NTTコミュニケーションズでは、これを「環境品質立国」と定義し、「GTC-ECO®」サービスはこれを支援するものとしてさらにサービスを充実していきます。
グリーン調達は、大手セットメーカーだけの問題ではありません。一社一社のサプライヤーがグリーン調達の仕組みやノウハウを習得することによってはじめて、日本は真の「環境品質立国」になれると考えています。そのために今後「GTC-ECO®」をさらに進展させ、「環境品質立国」に大きく貢献していきます。
GTC-ECO®のより詳しいサービス内容はこちらをご覧ください。
担当者から
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チャネル営業本部
遠藤 敬一
当社のグローバルIP基盤とセキュリティ技術を徹底的に使って、グリーン調達をドッキングさせたのがこのサービスです。インターネットを利用したASPサービスでグリーン調達の実務が低コストかつ容易になり、中小サプライヤーの企業様に幅広く使っていただけると考えています。このモデルは、世界的に標準規制化されていくであろうCSRやサステナブルSCMに向け、その環境面でのビジネスモデルとしてプロデュースしましたが、含有量や環境適合製品のトレーサビリティー、情報公開ハブ、貿易通関のコンプライアンス申請として今後発展していければと思っております。
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チャネル営業本部
熊原 紀夫
サプライチェーン上で、同時にグリーン調達の適正な情報が伝わることで、企業のコンプライアンスを守ることができます。さらにグローバルでものを生産している現在、全体を一気通貫で見ることができる品質管理体制が必要になっています。当社はグリーン調達支援を含め品質管理をサポートするようなプラットフォームを提供する役目を担っていると思います。
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チャネル営業本部
菅野 照高
当社はIPネットワーク、セキュリティをビジネス展開してきました。「GTC-ECO®」サービスは、IPネットワークを前提とし簡単に使え、部品のグリーン調達を支援するコンテンツです。コンテンツサービスプロバイダー(CSP)への試行として「GTC-ECO®」サービスを発展させていきます。
