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CSR報告書

NTTコミュニケーションズグループ CSR報告書2007

特集:地球とサービスをつなぐ「撤去通信設備のリユース・リサイクルに向けた取組み」通信事業者における環境負荷といえば、「電力消費によるCO2排出」がまず浮かびます。しかし、急速に発展する時代のなかで、決して電力消費だけが、通信事業者の抱える環境問題ではありません。 たとえば古くなった通信設備の更改、リユース・リサイクルに向けた取組みも重要なテーマです。本特集では、見えないところで地球とサービスをつないでいる、撤去通信設備に関する私たちの取組みを紹介します。

本特集の編集にあたって、東日本エリアの担当者3人(ネットワーク事業部 統合ネットワーク部 鈴木智之、金子岳臣、IPネットワーク部 野原修)、西日本エリアの担当者9人(ネットワーク事業部 統合ネットワーク部 小倉泰、稲田耕一、谷口勝也、原田泰佳、加登敏治、宮本三郎、大東隆義、コアネットワーク部 駒場有治、サービスネットワーク部 福原治)による意見交流会(電話会議)を開催しました。

  • 産業廃棄物処理の基本姿勢は法令遵守
    写真:衛星通信設備の撤去

    衛星通信設備の撤去

    環境省の産業廃棄物に関する統計によれば、2004年度の産業廃棄物の総量は、4億1,700万トン。その内、再利用量2億1,400万トン(51.3%)、原料化量1億7,700万トン(42.5%)、最終処分量2,600万トン(6.2%)となっています。このように法令に従って産業廃棄物が処理されている一方で、不法投棄量は2005年度のデータでいまだ558件(17万2,000トン)にも達しています。

    NTTコミュニケーションズでは、ここ10年での通信事業者を取り巻く環境の変化(ブロードバンドやアウトソーシングビジネスの活性化といった事業変革)のなかで、不法投棄防止をはじめとする廃棄物処理に関するさまざまな環境負荷削減への対応も最重要課題として取り組んでいます。

    写真:産業廃棄物の裁断、保管

    産業廃棄物の裁断、保管

    私たちの産業廃棄物処理に対する基本姿勢は、まず法令遵守であり、法律に則って厳正に処理しています。不法投棄に関しては、信頼・信用できる産業廃棄物処理業者とのパートナーシップ構築とIT(電子マニフェストシステム、処理過程の画像確認など)を活用した管理の徹底により防止に努めています。そのうえで、撤去通信設備のリサイクル率99%以上の維持を目指すなど、産業廃棄物のリユース・リサイクルに向けた取組みを続けています。

  • 信頼・信用できる産廃処理業者とのパートナーシップ構築

    不法投棄を防ぎ、法令に基づいた産業廃棄物処理を実行するうえで最も重要なことの1つとして、適正な業務委託業者(収集・運搬業者、中間処理業者)の選定があげられます。

    NTTコミュニケーションズでは、定期的に産業廃棄物処理の監査および取引先に認定するための審査を実施しています。対象となる業者は、全国でおよそ120社あり、審査項目は、許可証の有無、経営状況、設備状況(処理能力、保管場所の管理状況)、リサイクル率、地域住民とのトラブルの有無などあらゆる角度から厳正な審査を行っています。そして、最終的に委託を実施するか否かを判断しています。処理業者とお互いに強固な信頼関係を築き協力しあうことが、適正に産業廃棄物処理を行うための前提となります。

  • 産廃処理の現場における対応

    産業廃棄物処理の現場では、ケースに応じたきめ細かな対応が求められます。たとえば最近、金属の価格高騰などの社会情勢を反映し、銅をはじめとする金属品の盗難が問題となっています。そのため私たちは、盗難防止のために廃棄物にカバーをかける、施錠するなどの対策を行って対処しています。

    写真:収集・運搬業者による搬送

    収集・運搬業者による搬送

    衛星用の通信設備など大きな産業廃棄物を撤去する際は、さまざまな配慮や工夫が必要となります。天候や風への作業上の配慮をはじめ、廃棄物の保管場所が確保できないことも多いため、クレーンを使った撤去と撤去したアンテナをトラックで搬出するのを同時に行うなど、タイミングを考慮した手配が必要になります。また、アンテナが山頂にある場合には、枝が邪魔になったり、また、道路が狭かったりするケースがあります。枝を勝手に切ることはできないため、行政に対して所定の手続きが必要になります。また、道路が狭い場合には、大型トラックと小型トラックを効率的に使用して対処します。

    写真:中間処理業者による解体、リサイクル処理

    中間処理業者による解体、リサイクル処理

    大量に産業廃棄物が発生する場合には、近隣の複数施設をまとめて一括で作業を実施するなど、輸送にかかる省エネルギー対策も同時に行っています。さらに、厳しい取扱いが求められるバッテリーなどの廃液処理が発生する場合には、保管時にバッテリー液の漏出などが懸念されることからも外に放置せず、万が一のことを考え、事前に安全な保管場所を確保してから作業を実施するなどの対応を行っています。廃棄物の中には、バッテリー廃液やPCB、アスベストなどの特別管理産業廃棄物が含まれるケースがあります。その場合には、専門の資格を持つ外部の業者に処理を委託しますが、自社で責任をもって確実に廃棄処理を実施するため、社内で管理責任者の資格取得を積極的に支援しており、2007年度は3人の社員が資格を取得しています。

    また、不法投棄を決して起こさないためにも、委託審査に合格した収集・運搬業者、中間処理業者にすべて任せきりにすることは決してありません。処理現場で撮影された各工程の写真をすべてチェックし、電子マニフェストを必ず複数名で確認することにより、法令に基づいて適正に処理が完了していることを、案件ごと確実に実施する業務プロセスを確立しています。

  • 見えにくいけれど、大切な取組み

    通信事業者は、最先端の技術と設備を駆使して次々と新しいサービスを提供しています。その裏側では、古くなった施設や設備が廃棄されていきます。サービスを提供していくことと、適正な廃棄を実現することは、企業価値を評価するふたつの側面を持ち、どちらも大切な取組みです。

    NTTコミュニケーションズでは、今後も継続して、社員全員が高いモラルを持ち、新しいサービスの提供を推進すると同時に、廃棄物のリユース・リサイクルにも積極的に取り組んでいきます。

    • 写真:野原 修

      ネットワーク事業部

      IPネットワーク部門

      主査 野原 修

    • 写真:鈴木 智之

      ネットワーク事業部

      統合ネットワーク部

      主査 鈴木 智之

    • 写真:金子 岳臣

      ネットワーク事業部

      統合ネットワーク部

      金子 岳臣

ICTによる環境負荷削減

■OCNの環境負荷低減効果の試算結果

表:OCNの環境負荷低減効果の試算結果表

CO2排出量(Kg-CO2/年)

NTTコミュニケーションズでは、自社で提供しているICTサービスの環境負荷低減効果を、NTT情報流通基盤総合研究所が開発した環境影響評価システム「環境しろう」で評価しています。本システムによる評価は、日本環境効率フォーラムが発行している「情報通信技術(ICT)の環境効率評価ガイドライン」に準拠しています。

今回、電子メールやメールマガジン、音楽のダウンロード、ネットバンキングなど19種類のサービスについて、OCN(光サービス)を利用した場合と、従来の手段を利用した場合のCO2排出量を比較しました。

試算結果によると、OCNを使用した場合、従来手段と比べて排出されるCO2は約54%削減されます。1回線あたりの排出削減量は年間102kg-CO2となり、2006年度末時点でのOCN(光サービス)契約者が1年間利用したとすると年間約23万トンのCO2削減効果があります。

ICTによる環境負荷削減の詳細はhttp://www.ntt.com/eco/ict/ocn.htmlに掲載しています。

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