
世界でも有数の地震大国、日本。台風などの自然災害も毎年のように発生し、さらには火災、不慮の事故、テロや新種の感染症など、企業は常にさまざまなリスクにさらされています。こうしたなか、注目を集めるようになってきたBCP(事業継続計画)。しかし、最近実施されたいくつかの企業アンケート調査結果を見ると、BCPを策定済みの企業はまだ少数で、多くの企業は「検討中」や「策定予定」の段階にあることがわかります。具体的にどんな計画を立て、何を実行すればいいか戸惑っている企業も多いことでしょう。そこでBCP/BCM(事業継続マネジメント)のスペシャリストである小林 誠氏に、BCP策定についての実践的なアドバイスを伺いました。
2005年に経済産業省と内閣府から相次いでBCPのガイドラインが発表されて以来、事業継続計画の策定が企業の大きな課題として注目されている。2006年には中小企業BCP策定運用指針も発表され、企業規模を問わずBCPに取り組む例が増えているが、その理解はまだまだ進んでいるとはいえない。
BCPと防災の大きな違いは、防災ではリスクの対象として、大地震などの巨大災害だけに限定している場合が見受けられるが、それではその他のリスクに対して、臨機応変な対応が難しくなる。BCPでは、想定外の出来事が起きたときも、インパクト(企業が受ける影響)の程度に応じて機動的に体制が整えられるかどうかが大切なのである。例えば、「もし10日間、A事業所の操業がストップしたらどうなるか?」そんな問いかけにさまざまな想像力を働かせ、具体的な対策を考えていくのが実践的なBCPの姿といえる。
またBCPとは、BCM(事業継続マネジメント)の中の計画の策定を指しており、本来は@事業の理解、ABCPサイクル運用方針の作成、BBCPの構築、CBCP文化の定着、DBCPの訓練やサイクルの維持、更新といったBCMサイクルのPDCAを廻すことが重要なのである。
BCPと防災の大きな違いは、防災ではリスクの対象として、大地震などの巨大災害だけに限定している場合が見受けられるが、それではその他のリスクに対して、臨機応変な対応が難しくなる。BCPでは、想定外の出来事が起きたときも、インパクト(企業が受ける影響)の程度に応じて機動的に体制が整えられるかどうかが大切なのである。例えば、「もし10日間、A事業所の操業がストップしたらどうなるか?」そんな問いかけにさまざまな想像力を働かせ、具体的な対策を考えていくのが実践的なBCPの姿といえる。
またBCPとは、BCM(事業継続マネジメント)の中の計画の策定を指しており、本来は@事業の理解、ABCPサイクル運用方針の作成、BBCPの構築、CBCP文化の定着、DBCPの訓練やサイクルの維持、更新といったBCMサイクルのPDCAを廻すことが重要なのである。

BCPを社内に定着させるためには、このようにBCMサイクルのPDCAをまわすことにより、企業に「事業継続文化」とでもいうべき、社員同士の意思の統一・浸透を図らなくてはならない。
予測し得ない災害の発生から、いかに短時間で復旧体制を整備できるかどうか。それはトップダウンとボトムアップの両面から考えないと難しい。リーダーシップと現場の対応の両方が大切になってくる。一人ひとりが自分の役割を自覚して、いざというときにスピーディに動き出せるかどうかがBCPを発動する際の決め手になる。
単に分厚い計画書(プラン)を作ればそれでよいわけではなく、会社全体で合意形成を図りながら、誰もが納得できるBCPの策定を考えるべきだ。その場合、マニュアル自体は最小限の内容でもよいのである。
予測し得ない災害の発生から、いかに短時間で復旧体制を整備できるかどうか。それはトップダウンとボトムアップの両面から考えないと難しい。リーダーシップと現場の対応の両方が大切になってくる。一人ひとりが自分の役割を自覚して、いざというときにスピーディに動き出せるかどうかがBCPを発動する際の決め手になる。
単に分厚い計画書(プラン)を作ればそれでよいわけではなく、会社全体で合意形成を図りながら、誰もが納得できるBCPの策定を考えるべきだ。その場合、マニュアル自体は最小限の内容でもよいのである。

事業継続計画を策定し、さらにBCMにまで発展させるには、企業の規模や体力によっては負担が大きい可能性がある。その際は、まず最も基本的な「防災計画」だけでもいいから取り組んでみることである。最初に申し上げたことと矛盾するように聞こえるかもしれないが、何もやらないよりは身の丈でよいから計画を立て、実行し定期的に見直していくことが大切である。取り組みをスタートする(強化する)方法の一つとして、中小企業庁がWebサイトで公開している「中小企業BCP策定運用指針」を参考にするという選択肢もある。この指針では、BCPへの取り組みレベルを「初級」、「中級」、「上級」という3つのコースに分けて、BCPの策定及び継続的な運用の方法を説明している。初級コースでも自社に適したBCP策定し、運用していくために有益な情報や考え方が提供されている。
いかにして企業の存続を図るのか。それは企業を取り巻くさまざまなステークホルダーや業界、さらには社会全体に対する企業の責任でもある。「企業価値」の重要な要件のひとつとして、BCPへの取り組みが問われる時代は、もうそこまで来ている。
監修 株式会社インターリスク総研 主席研究員 小林 誠 (立命館大学院経営管理研究科 客員教授)
1976年東京大学工学部卒。同年住友海上火災保険(株)入社。リスクコンサルティング部門を経て、1993年1月より現職。専門は、自然災害等防災全般、リスク評価。中小企業庁BCP有識者会議委員、危機管理システム学会理事
著書「危機管理対策必携 事業継続マネジメント(BCM)構築の実際」
いかにして企業の存続を図るのか。それは企業を取り巻くさまざまなステークホルダーや業界、さらには社会全体に対する企業の責任でもある。「企業価値」の重要な要件のひとつとして、BCPへの取り組みが問われる時代は、もうそこまで来ている。
監修 株式会社インターリスク総研 主席研究員 小林 誠 (立命館大学院経営管理研究科 客員教授)
1976年東京大学工学部卒。同年住友海上火災保険(株)入社。リスクコンサルティング部門を経て、1993年1月より現職。専門は、自然災害等防災全般、リスク評価。中小企業庁BCP有識者会議委員、危機管理システム学会理事
著書「危機管理対策必携 事業継続マネジメント(BCM)構築の実際」