映像利用の情報共有システムには高度なスキルと投資が必要
→[解決]設定不要のカメラパッケージが簡便・低コストの導入を実現
株式会社裕生堂様(以下、裕生堂)は、地域の人々から信頼される医療福祉サービスを企業理念として、福岡県下で13店舗の保険調剤薬局を展開し、認知症老人介護施設も運営している。急激に変化しつつある医療環境の中で、多様化するニーズに的確に対応できる人材育成、調剤過誤の防止を柱とする危機管理、それらを支える経営と管理手法の導入に取り組んでおり、過去3年間にわたって積極的にIT投資を行ってきた。
情報システムを統括する裕生堂専務取締役の塚田健太郎氏は、IT投資の狙いを次のように語る。「薬局には高い信頼性と快適なサービスが不可欠です。それには、薬剤師と事務員のスキルアップが欠かせません。そこで、スキルアップに取り組むための時間を、ITを活用した業務の効率化で創出しようと考えました」(塚田氏)。また、接客時の会話のなかで出た患者様からの要望やクレームなどを社員同士で情報共有することも大切なポイントである。塚田氏は、「店舗を超えて薬剤師同士が情報共有や意見交換できれば、スキルアップが促進されます」(塚田氏)と、社員間のコミュニケーションの重要性を強調する。
裕生堂ではIT投資の一環として、本社と全13店舗の調剤薬局を結ぶイントラネットを構築し、同時にグループウエアを導入。これにより業務の効率化を促進するとともに、本社−店舗のみならず店舗間のコミュニケーションの活性化を図った。その結果、社員同士の情報共有も積極的に行われるようになり「薬剤師同士が自主的にスキルアップに取り組んでいます。また、患者様の要望や個人のアイデアの共有が、新たなサービスや商品の提供につながっています。実際、患者様の要望をもとにある化粧品を全店で販売したところ、多くの方々から好評を得ています」(塚田氏)と、確かな手応えを感じている。このようにイントラネットでの情報共有がもたらす優れた業務改善効果を目の当たりにした同社では、さらなる強化に取り組んだ。そこで注目したのが、遠隔地の映像モニタリングによるコミュニケーションだった。
情報共有の第2フェーズとして、遠隔地の映像モニタリングに着目した理由を、塚田氏は次のように説明する。「コミュニケーションで大切なのは、フェイス・トゥ・フェイス、つまり映像です。相手の顔が見えれば意思の疎通がいっそう深まります。そこで情報共有の強化には、リアルタイムで映像を共有できるネットワークカメラの導入が有効であると考えました」(塚田氏)。
遠隔地の映像をリアルタイムでやりとりする映像モニタリングシステムの導入には、広帯域の通信回線とネットワークカメラの設置が必要になる。しかし、ネットワークカメラを設置するにはIPアドレス設定などの高度な専門知識が不可欠であり、それを各拠点の社員が行うというのは、あまりにも負担が大きすぎると塚田氏は考えた。また、それまでの3年間に取り組んできたIT投資も一段落したところであり、次はコストの最適化が経営課題として浮上してきた。そして、業務に影響を与えない部分で削減できるコストを洗い出した結果、着目したのがネットワークの通信コストだった。
こうしたさまざまな思いを塚田氏は自身のブログに掲載している日記に書いた。それを読んだNTTコミュニケーションズの担当者が、ただちに「Group-VPNモニタリングパック」の提案を携えて同社を訪れたのである。
裕生堂にとって、この提案は条件にぴったりだった。「ネットワークカメラと通信回線がセットで提供されるため、面倒な設定が不要で導入しやすく、しかも従来の本部と拠点間のネットワークよりも安価な点が決め手になりました」(塚田氏)。こうしてイントラネットでの情報共有を、手間やコストの課題を解決しつつ、第2フェーズへと移行させることができた。
裕生堂情報管理部システム開発課課長の岡本健太郎氏は、「Group-VPNモニタリングパック」の導入のしやすさについて、「ネットワークカメラはすべて設定済みの状態で提供されるため、店舗でのネットワークカメラの設置作業は、ケーブルでネットワークにつなぐだけで済みます」(岡本氏)と、その簡便さを高く評価している。
映像モニタリングの実際の活用シーンにおけるメリットについて、塚田氏は「共有する情報に映像を加えることで、より正確かつスピーディに理解できるようになります」と語る。岡本氏も、「閉域網を使用することによって、従来のネットワーク環境よりもセキュリティがさらに高まると考えています」と期待している。
裕生堂では現在、映像モニタリングで資料室を遠隔監視している。このほか、薬剤の備蓄庫にもネットワークカメラを設置して、在庫を映像で確認できるようにする予定だ。さらに、医薬品のパッケージ変更の際は、調剤過誤を防止するためにも映像で実物を見せながら仕様変更のポイントを説明したり、また店舗間でリアルタイムの映像を活用した薬剤師の勉強会を実施したりと、いろいろなアイデアを実現させていくという。塚田氏は、「拠点間のコミュニケーションツールとして、映像モニタリングの効果に期待しています。ただし、実際の使い方は社員自身がアイデアを出し合って考えていきます」(塚田氏)と、あくまで自主的な取り組みを尊重していくという。映像を取り入れることによって実現した、“見えるイントラネット”の効果が、今後さまざまな方向へ拡大していくことだろう。

共有する情報に映像を加えることで、より正確かつスピーディに理解できるようになります。また、閉域網を使用することによって、従来のネットワーク環境よりもセキュリティがさらに高まると考えています。
| 「Group-VPNモニタリングパック」 システム概要 |
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閉域網によるブロードバンドVPNサービス「Group-VPN」とネットワークカメラをセットにした、遠隔地の映像モニタリングに最適なサービス。
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■設立/1981年5月 ■資本金/1,000万円 ■本社所在地/福岡県福岡市中央区天神1-10-17 西日本ビル地下1階 ■従業員数/81名(平成18年2月現在) ■事業内容/福岡市内に13店舗の保険調剤薬局を展開するほか、福岡県下に認知症老人介護施設「陽だまり倶楽部」を運営。