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法人のお客さま総合 > ICT Business Online > ICTトレンドゼミ > ICT環境を進化させるオープンクラウド(前編) 2. 国内最大規模の学術クラウドシステムで採用されたCloudStack
2012年4月4日公開
――北海道大学アカデミッククラウドのシステムを構成するハードウェアおよびソフトウェア環境の特徴や、クラウドサービスの具体的な内容について教えてください。
棟朝 ハードウェア環境としては、ハイエンドサーバー114台を演算ノードに利用し、40テラフロップスを超える演算性能を実現しています。演算ノードとして利用されるサーバーは最新プロセッサを搭載しているほか、1演算ノードあたり128ギガバイトの大容量メモリと10Gbpsの高速ネットワークインターフェイスを内蔵しています。これにより多くの仮想サーバーを作成することができ、システム全体で2000以上の仮想サーバーの構築を可能にしています。これは、学術クラウドシステムとしては国内最大規模です。
ソフトウェア環境としては、基盤ソフトウェアにオープンソースのクラウド管理ソフトウェアである「CloudStack」を採用し、ポータルサイトを通じたユーザー自身での申請と管理、運用を実現しています。
――北海道大学アカデミッククラウドにおいて、オープンソースのクラウド管理ソフトウェアであるCloudStackが採用された理由は何ですか。
棟朝 まず、学術系システムにおけるソフトウェアの採用にあたっては、オープンで相互運用性が担保されていることとコスト面で有利なことなどから、オープンソース系を選択するケースが多いことが前提としてあります。
実際に自分たちでも調べてみたところ、利用者向けポータルや管理システム周りの完成度が比較的高く、相互運用性や拡張性にも優れており、この分野のソフトウェアとしてもっとも信頼性が高いことも分かりました。
利用者の観点からすると、ポータルサイトから一元的に仮想サーバーの利用申請、設定、管理運用を行えるようになり、申請後直ちにサーバーを利用できるようになりました。これは北海道大学アカデミッククラウドとして、大きなアドバンテージになっていると思います。
奥平 オープンソースのソフトウェアというと、ついコスト面で有利なところばかりに目が行ってしまいがちですが、棟朝先生がお話しされたように完成度の高いものもあり、相互運用性や拡張性に優れている点などももっと活かすべきだと思います。
オープンソースのクラウド基盤ソフトウェアについては、私どもでもかねてから注目し、このたび新たなクラウドサービスとして提供を開始した「Cloudn(クラウド・エヌ)」にもCloudStackを採用しています。
NTTコミュニケーションズでは、高信頼のグローバルネットワークやグローバルデータセンター、そして上位レイヤーのアプリケーションまでをエンド・ツー・エンドかつワンストップで提供するという、通信事業者ならではの強みを活かしたクラウドサービスの展開に向けて、「グローバルクラウドビジョン」という取り組みを進めています。 「グローバルクラウドビジョン」のもと、Cloudnは、2012年3月30日より米国データセンターで提供を開始し、続いて6月には国内データセンターでの提供を予定するなど、グローバルシームレスなサービスの展開に向けて積極的に取り組んでいます。
Cloudnは、従来から提供しているクラウドサービス「Bizホスティング」に加えて、新たに提供するパブリッククラウドのサービスとなります。特長としては、「月額上限付き従量制課金かつ低価格な料金設定」「日米データセンターの選択が可能」「Amazon互換を含む、約150種類の豊富なAPIの提供」「使いやすい優れたユーザーインターフェース」といった4点を大きく掲げています。
棟朝先生のお話にあった、利用者自身がセルフサービスで仮想サーバーを構築・運用できること、そして相互運用性や拡張性を生かすといった部分はCloudnにおいても重視しています。その意味では、北海道大学アカデミッククラウドの先進的な取り組みも、ぜひ参考にさせていただきたいと思っています。