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法人のお客さま総合 > ICT Business Online > ICTトレンドゼミ > 改めて考えたい ICT環境の災害対策(前編) 3. 中堅・中小企業にも高まる事業継続への危機意識
2012年3月14日公開
――東日本大震災が発生したことで、改めてBCP(事業継続計画)の策定が重要視されるようになりました。中堅・中小企業では、どの程度BCPの策定が進んでいるのでしょうか。
大手企業におけるBCPへの取り組みはかなり進んでいるようですが、中堅・中小企業ではまだまだ一部に留まっているというのが実情だと思います。
ノークリサーチでは中堅・中小企業におけるICT投資項目の優先度を定点観測していますが、BCPへの取り組みを重視している企業は数パーセントに過ぎません。
中堅・中小企業の間でBCPへの取り組みが進まない理由としては、事業継続の重要性は認識しつつも、いつ起こるかわからない不測の事態に備えるほど資金面でも労力面でも余裕がないといったことが考えられます。長引く不況や円高、原油高にどう対処していくか、競合との熾烈な戦いにどう勝ち残っていくか。こうした目の前にある課題への対応が最優先であり、BCPまで手が回らないといった状況が中堅・中小企業の現状ではないでしょうか。
ただ、中堅・中小企業がBCPの必要性を認識していないわけではないでしょう。BCPの取り組みは優先度が高くないというだけで、BCPの一環でもあるデータのバックアップやリモートアクセスなどの災害対策については、私どもの調査でも高い関心が寄せられています。
さらに東日本大震災以降は、安否確認やリモートアクセス環境を整備する必要性を感じる中堅・中小企業も増えています。災害発生当時、従業員の安否確認が難しかったことに加え、公共交通機関の影響によりオフィスに出社できないという状況も発生しました。また、いくらデータがバックアップされていても、それを利用して作業するための環境がなければ事業は継続できないでしょう。こうした課題への対応として、安否確認やリモートアクセス環境についても注目されるようになったわけです。つまり、BCPにきちんと取り組むためには、データ保護だけではなく、そうしたリモートアクセス環境まで整備する必要があるという認識が、中堅・中小企業の間でも広がったと感じています。