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最先端のICTトレンドを深く理解する ICTトレンドゼミ〜プロフェッショナルに聞く〜

2011年8月10日公開

ICTトレンドゼミ
クラウドとネットワークが鍵を握るこれからのICT(前編)
八子知礼氏・林雅之

八子知礼氏とNTTコミュニケーションズの林雅之

 クラウドサービスの利用拡大や、スマートフォンに代表される新たなモバイルデバイスの登場などによって、企業のICT環境は大きく変化しようとしています。さらにインフラを支えるネットワークにも、変化の兆しが現れています。こうしたICT環境の新たな潮流について、デロイトトーマツコンサルティングの八子知礼氏とNTTコミュニケーションズの林雅之が対談しました。

1. 企業のICT環境を大きく変えるクラウド

八子知礼氏とNTTコミュニケーションズの林雅之
左:八子知礼氏
右:林雅之

――企業のICT環境を語る上で今やクラウド・コンピューティングが最大の話題になりつつありますが、お二人ともクラウドには早くから注目されていたようですね。

八子氏 私は3年余り前からクラウドの最新動向を追いかけ、普及促進に努めてきました。もともとクラウドに注目したのは、これをモバイル環境と組み合わせれば新しいビジネスモデルを生み出せるのではないかと考えたからです。そうした環境を「モバイルクラウド」と呼び、その可能性を説いてまわりましたが、当初はあまり関心を示してもらえませんでした。

 ところが、昨年あたりからスマートフォンやタブレット端末といった新たなモバイルデバイスが次々と登場し、モバイルクラウドが実際に利用されるようになってきました。新しいビジネスモデルにつながる利用法もどんどん出てきています。

 その一方で、興味深い動きとして私が注目しているのは、モバイルデバイスがクラウド環境で利用できるようになると仕事のやり方も変えられるということです。オフィス以外でも支障なく仕事を遂行できるようにするテレワークなどは、その典型的な例でしょう。

こうなってくると、もはやICT環境だけの話ではなくなってきます。そうした面でもクラウドには大きなポテンシャルを感じます。

 私も八子さんと同じ頃からクラウドに注目し、さまざまな角度からリサーチを続けてきました。社内でも関連プロジェクトに携わってきましたが、今年8月からは新しくクラウドサービス部ができ、グローバル展開も合わせたクラウドサービスを企画・開発・推進するタスクフォースで活動しています。

 クラウドサービス部は、これまで社内の複数の部署が手がけてきたさまざまなクラウドサービスも集約して扱うことから、まさに弊社が展開するクラウドサービスの総合窓口となります。その意味では、今後それらをどう組み合わせ、お客さまにとって利用しやすいサービスに実現していくかを検討しています。

八子氏 林さんは、ブロガーとしての活動などでも、クラウド推進論者として活発に動いて来られましたよね。8月からはいよいよ本業でもクラウドサービスの普及促進に向けて腕の見せどころですね。

 ぜひ、これまでの社内外での経験を生かしたいと思っています。以前からクラウドに注目してきた中で、私が非常に大事だと思っているのは、クラウドの普及促進にはさまざまな得意分野を持つパートナー企業とエコシステムを築き上げることです。つまり、みんなでクラウドを盛り上げていくと。クラウドビジネスは、決して1社単独で進められるものではありません。

 そうした感覚は、ブロガーとしての活動を通じて、クラウドに期待を寄せるさまざまな立場の方々とお会いしてお話しする中で一層強くなっていきました。今後もこうした活動を継続し、クラウドを盛り上げていきたいと思っています。