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最先端のICTトレンドを深く理解する ICTトレンドゼミ〜プロフェッショナルに聞く〜

2011年3月16日公開

ICTトレンドゼミ
ICT資産管理実現のポイント(後編)
篠田仁太郎氏

3.ハードウェア管理の方法

−−ソフトウェア資産管理を実現していくためには、ハードウェアの管理も重要になるかと思いますが、効率的な方法はありますか。

 ハードウェアは、導入した際に管理シールを貼っておき、そのシールがないものは組織では使ってはいけないというルールを作るのがもっとも簡単で的確でしょう。

 ソフトウェア資産管理ツールによっては、ネットワークに接続されているパソコンを調べて自動的に台帳を作成するという機能がありますが、ネットワークにつながっていないものは管理できないという弱点があります。また自動収集では、コンピューター名やMACアドレス、あるいはIPアドレスくらいでしか識別できません。

 しかし管理シールを貼っておけば、管理されているパソコンかどうかをすぐに判別できますし、管理番号を割り振っておけば導入した経緯や利用しているソフトウェアの種類とも関連付けることができます。また、ハードウェア資産が多く管理が煩雑になる場合には、管理シールにバーコードやQRコードなどを埋め込み、ハンディターミナルで定期的に確認するなど、データで資産管理することで効率的な資産の棚卸ができるでしょう。

−−今後クライアントPCの仮想化、いわゆるDaaS(Desktop as a Service)やSaaS(Software as a Service)が広まっていくと言われていますが、それによってICT資産管理はどのように変わるでしょうか。

 SaaSが普及すれば管理しやすくなる可能性はあると思います。ただ、それにはまだ時間がかかると思います。また、それまでは既存の環境とSaaS環境が混在することになります。さらにDaaSが普及すると、事態はさらに複雑になります。DaaS環境においては、これまで以上にソフトウェア資産管理を徹底することが求められます。そこで重要なことは、DaaSが本格的に広がる前に、現時点でソフトウェア資産管理をきちんと実施しておくことです。

 物理的なパソコンも使いつつ仮想環境も利用するという混在環境で、新たにICT資産管理のための仕組みを構築するのは決して容易ではありません。しかしDaaSを利用し始める前にソフトウェア資産管理の体制を構築し現状を把握しておけば、単純に管理対象が増えるだけで済み、管理の負担を抑えられます。