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法人のお客さま総合 > ICT Business Online > Webマーケティング戦略 > 仮想ストーリーで理解する Webマーケティング実践 アパレルメーカー「カジュアルファッションブランド やまだ」がECサイトの売上拡大を実現できたワケ

2011年8月4日公開
「カジュアルファッションブランド やまだ」。老舗のアパレルメーカー。若年層向けやミドルエイジ向けなど、複数のブランドで衣料品を展開している。Webサイトはブランディング目的で立ち上げられたが、数年前からECサイトとしての機能も採り入れた。Web広告やキーワード広告で集客を行っているが、売上は伸び悩み気味。またリアル店舗のポイント会員データベースとの連動も未整備など、課題が多い。
カジュアルファッションブランド やまだのWebサイトの新米管理者である杉山香は、朝礼が終わるとすぐに昨日のPVとECサイトでの売上をチェックするのが日課になっている。ただ、昨今はPVも売上も低迷気味。これまではWeb広告やキーワード広告を使って改善を図ることができたが、上司である高杉課長から「Web広告の費用対効果が低いんだよね。次の広告を出す前に、改善策を考えてみて」と言われてしまい、これまでの手が使えなくなってしまったのだ。
通常作業をこなしつつ、改善案を考えていた杉山は「ECサイトを訪問した顧客がどのページによくアクセスしているのか、目的のページに辿り着くまでにどこを経由しているのか」を知らなければ説得力のある改善策を作れないことに気付く。そこで強力な行動解析機能を持つアクセス解析ソフトを探したところ、見つけたのが「Bizマーケティング Visionalist」だった。
早速稟議を回してBizマーケティング Visionalistを導入し、商品を購入している人とそうでない人のECサイト内での行動を分析してみた。そこで浮かび上がったのは、広告に掲載した商品に辿り着けていないお客さんが多いという事実だった。Web広告やキーワード広告のリンク先として使っていたのは、各ブランドのトップページだったが、そこから個別の商品詳細ページに辿り着く前に離脱してしまうユーザーが非常に多かったわけだ。
さらにもう1つ発見があった。Bizマーケティング Visionalistの機能を使って広告を出稿したWebサイトと売上の関連性を調べたところ、ほとんど売上につながっていないWebサイトがあったのだ。そのWebサイトの訪問者の層とブランドのターゲットが合っていないことが原因のようだった。
こうして課題を見つけた杉山は、改善策を練り上げた。1つはLPO(Landing Page Optimization:訪問者が最初にアクセスするページを改善し、コンバージョン率を高める手法)対策の実施で、キャンペーン内容に応じてレディス・メンズ、アイテム別など、コンテンツの切り口を変えたランディングページを設置することにした。さらにページデザインの改善について仮説を立て、それを検証するためにA/Bテストを実施、Bizマーケティング Visionalistを使って検証し、ランディングページの効果を見極める。2つ目は出稿先の見直しで、過去の実績から売上につながるWebサイトに集中的に出稿するというものだ。
この改善策を高杉に説明したところ、すぐに実施するようにという指示が下った。結果は杉山が考えていたとおりで、LPO対策と出稿先の見直しで広告の費用対効果を大幅に高めることに成功した。さらにA/Bテストを実施したおかげでランディングページの改善が進み、広告を減らしても流入効果への影響はあまりないことも確認できた。
ただ、こうした改善を実現できたのは、適切な現状分析ができたことが大きい。そのためのツールとして、Bizマーケティング Visionalistは大きな役割を果たしたというわけだ。
広告の費用対効果も改善し、売上も伸び始めたということもあり、社内でもECサイトへの注目度は高まることになった。次なる狙いはさらなる売上の増大であるが、杉山はここで大きな壁に突き当たってしまった。集客は従来どおり広告頼みであり、費用対効果は以前よりも改善していたものの、アクセス数自体は伸び悩んでいたのである。
対策の1つとして広告の出稿量を拡大することが考えられたが、予算がないと高杉に却下されてしまう。そんな時、マーケティング担当者の山田佳枝から声を掛けられた。リアル店舗の会員施策とWebサイトをうまく連動できないかというものだった。リアル店舗ではポイントカードを利用した会員施策を展開、約1万人程度の会員リストがあり、それを利用してダイレクトメールの郵送も行っている。 この会員データベースをECサイトでも利用し、ECサイトの顧客として取り込むことができれば売上を拡大できるのではないかというわけだ。さらにインターネットを使った情報発信を活用すれば、ダイレクトメールよりも効率的にリアル店舗へ顧客を誘導できる。
もう1つ、山田が提案したのはケータイやスマートフォンに対応したモバイルサイトの立ち上げだった。ターゲット顧客層はケータイやスマートフォンでのインターネット利用が中心であり、メールマガジンを入口とすれば、PCサイトよりも効果があると仮説を立てていたのである。
しかし、モバイルサイトを立ち上げるにも当然コストが発生する。予算がないと高杉に言われたばかりだし……、と悩んでいた杉山は「Bizマーケティング モバイルウェブ」を見つけた。簡単にモバイルサイトを作成できる上、会員管理やメールマガジン、アンケートの実施などさまざまな機能があり、それでいて月額基本利用料金は1万円からと導入しやすい価格設定になっている。まさにピッタリのサービスだと考えた2人は、それぞれの上司を説得して導入を決めた。
早速杉山は、Bizマーケティング モバイルウェブを使ってモバイルサイトを構築、山田はリアル店舗の顧客向けにモバイルサイト上での会員登録を促すダイレクトメールを発送する。いずれも入力フォームに従って入力するだけでよいため、2人とも戸惑うことなく作業を進めることができた。
Bizマーケティング モバイルウェブには空メールを使って会員登録する仕組みが用意されているため、反応は上々だった。こうして集めた会員に対し、メールマガジンの送付やエリア別の情報提供を行うといったマーケティング施策を二人三脚で矢継ぎ早に展開、リアル店舗の売上向上にもつながったほか、ECサイトにとっても広告に頼らない集客を実現することができた。モバイルサイトを用意したことで、顧客が気軽に会員登録や情報収集ができるようにしたことも勝因だったようだ。
カジュアルファッションブランド やまだは顧客ターゲット層によって複数のブランドを展開しているが、その1つである若年層女性向けブランドが今度リニューアルすることになった。そこで杉山が指示されたのは、リニューアルするブランドについて、インターネット上でのブランドイメージを調査/分析し、顧客の潜在ニーズを洗い出してほしいというもの。
確かに、現状のユーザー動向やブランドに対するイメージを調査することができれば、今後ブランドとして目指す方向性を考える上で大いに役立つのは間違いない。ただリアル店舗であれば、顧客の話を聞いて対応することができるが、インターネット上では直接会話することは難しい。どうすればいいのか、と悩んでいた時に見つけたのが「Bizマーケティング Buzz Finder」だった。
Bizマーケティング Buzz Finderは、Twitterやブログで自社ブランドがどのように書かれているのかを把握できるほか、潜在顧客がブランドと関連して興味のある事柄を調査できる「関連語分析」機能も搭載されている。そして何よりも大きいのは、必要な時に即座に市場の声を分析することができること。その内容をすぐにECサイトに反映すれば、リアルタイムの顧客のニーズに応えられる。一方、通常の市場調査ではレポートの作成に2週間から1カ月程度の時間がかかってしまう。それをもとにECサイトを改善した時には、すでに市場のニーズが変化している可能性もあるだろう。このように、スピーディに市場の声を分析できることに魅力を感じた杉山は、すぐに稟議を回してBizマーケティング Buzz Finderを導入してもらった。
杉山は早速Bizマーケティング Buzz Finderを利用し、インターネット上での潜在顧客の声を調査し、リニューアルしたブランドのWebサイト作りに役立てた。具体的にはBizマーケティング Buzz Finderを使って新ブランドと親和性が高いと思われる顧客層を見つけ出し、Webサイトをそのユーザー層に合わせてデザインしたほか、関連語分析で調べたキーワードをSEO/SEM対策やタイトルの作成に役立てた。杉山が調査した結果は社内でも好評で、店頭ツールや広告の制作においても大いに活用されることになった。
売上も伸び、社内における期待も高まったことから、ECサイト担当である杉山の仕事は日増しに忙しくなっていった。そこで、新たな担当者としてチームに加わることになったのが藤川咲である。藤川はもともとリアル店舗の販売員であり、来店客とのコミュニケーションが販売促進につながることを知っていた。そこで目を付けたのが話題のソーシャルメディアサービス「Twitter」である。
自身もTwitterのユーザーである藤川は、ソーシャルメディアを使って顧客と直接対話すれば、自社ブランドのファンになっていただけるとともに、売上の向上が期待できると杉山や高杉に説明をした。当初難色を示していた高杉だが、効果測定を条件にTwitterの活用にGoサインを出した。
早速藤川はソーシャルメディアのTwitterやFacebookに公式アカウントを作成し運用をはじめた。しかし、実際に運用して藤川が痛感したのは、ソーシャルメディアで顧客とのコミュニケーションを継続することの負担の大きさだ。自分自身では分からない顧客からの質問を他部署に聞く必要があるほか、深夜や早朝にも質問や問い合わせがある。
もう1つ、藤川を悩ませていたのは効果測定をしなければならないということ。フォロワー数やRT数は記録していたが、TwitterやFacebook上でどの程度話題になっているのか、問い合わせに対する応答は平均何時間かなどといった数値を把握するのは困難だった。
こうした課題を解決するべく導入を決めたのが、2万社を超える豊富な導入実績を持つ「SocialEngage」である。 導入の決め手になったのは、企業でソーシャルメディアを活用する際に便利な機能が豊富に用意されていたこと。CoTweetでは、複数のユーザーが1つのアカウントを共有できるほか、担当者をアサインするための仕組みもあるので、自分では分からない問い合わせを別の誰かに回答してもらうことができる。さらに過去の履歴が保存されているため、引き継ぎの負担も少ない。効果測定のための機能もあり、わざわざ自分で集計しなくても必要な情報が得られるなど、企業利用にピッタリのTwitter/Facebookクライアントに仕上げられている。
SocialEngageの導入によって、運用負担を大幅に軽減したほか、部門をまたいだソーシャルメディア活用により、きめ細かな顧客サポートが可能になった。当初の目論見どおり、ファン数やTwitterのフォロワー数も伸び、顧客との密なコミュニケーションによる売上アップも実現している。
その後、杉山と藤川はBizマーケティング Visionalistを使ってこれまでに行ったさまざまな施策の効果検証を実施、訪問者数の増加や客単価の向上、リピーターの獲得に成功したことが裏付けられた。さらにBizマーケティング Buzz Finderを使ってユーザーの声を把握、ECサイト上での販売施策の評価を行っているほか、リアル店舗での販売促進や雑誌で取り上げられた際の反応も随時把握している。こうして得られた顧客の声は、リアル店舗とも共有するといった活動も行っている。
その後、杉山と藤川はリアル店舗との連携を一層進め、顧客DBの連動による販促施策を実施しようと奮闘している。経営陣や社内からも、これら一連の動きが売上の拡大に着実につながったことから、その効果の高さを評価されているようだ。