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クラウドスペシャリスト・リレーインタビュー 第3弾「ハイブリッドクラウド」

複数・異種クラウドを「適材適所」で利用できるハイブリッドクラウドとは


NTTコミュニケーションズ株式会社
クラウドサービス部クラウドスペシャリスト
稲穂 敬夫氏

今、企業が自社システムをクラウドに移行する際に、「ハイブリッドクラウド」の形態をとることが多くなってきています。これは、企業内には低コストで、利便性の高いクラウドに適したシステムと、セキュリティ要件が高く、すぐにはクラウド化できないシステムの2つの側面があり、それを同時に管理し、最適化することが求められているからです。

今回は、企業における「ハイブリッドクラウド」の利用実態や、クラウドサービス事業者の選定時の留意点について、NTTコミュニケーションズのクラウドスペシャリスト稲穂 敬夫(いなほ たかお)氏に聞きました。

「ハイブリッドクラウド」とは

― ハイブリッドクラウドとはどのようなもので、今、企業はなぜハイブリッドクラウドの形態をとるのでしょうか

NTTコミュニケーションズ 稲穂氏(以下、稲穂):

まず、ハイブリッドクラウドの定義は、「複数・異種のクラウドもしくはオンプレミスを連携して利用する適材適所のクラウド利用形態」といえると思います。そして、企業がハイブリッドクラウドを利用する形態は、大きく次の4つにわけられます。

①コストと性能のバランス
②クラウド化できないシステムがオンプレミスで残る
(セキュリティ要件やOS・アプリライセンスの制約でクラウド化できない)
③IaaSとSaaS型クラウドサービスの組み合わせ
④オンプレミスからクラウドへ移行期間のみの一時利用

さらに、一口に「ハイブリッド」といっても、その組み合わせ方法はいろいろあります。一つは「パブリッククラウド」と「プライベートクラウド(個社環境)」の組み合わせですね。例えば、業務システムをプライベートクラウドで構築して、バックアップデータの保管やDR(災害対策)サイトをパブリッククラウドで構築する場合などがあげられます。

また、NTTコミュニケーションズのお客さまには多いのですが、「プライベートクラウド(個社環境)」と、「オンプレミス(コロケーション)」という組み合わせもあります。実際に、お客さまのオンプレミス環境からとクラウド環境に移行する際、同一のハイパーバイザー( VMware vSphere /Hyper-Vなど)で構築していれば、L2レイヤーで接続し同一IPアドレスのまま移行することもできるため、とてもスムーズにクラウド化することができます

さらに、Enterprise Cloudの場合、「ベアメタルサーバー」 と「仮想サーバー(共用基盤)」の組み合わせも可能で、こちらの形態も「ハイブリッドクラウド」といえると思います。

― なるほど。実際には、どのくらいの企業がハイブリッドクラウドを選択しているのですか。

稲穂:

どちらかといえば、現時点ではまだ少数派だと思います。実際には、ハイブリッド化したいというよりも、すべてをクラウド化できない、何らかの事情によりオンプレミスを手放せないから、仕方なくハイブリッドにせざるを得ないということなのでしょう。ただ、クラウドが活用されるようになってきて、ハイブリッドクラウドの形態になる企業が増えてきていると感じます。

ベアメタルサーバーとは

― ハイブリッドクラウドの1つとして、「仮想サーバー(共用基盤)」とベアメタルサーバー」の組み合わせがありますが、「ベアメタルサーバー」とはどのようなもので、利用するとどんなメリットがありますか。

稲穂:

まず、ベアメタルサーバーというのは、クラウドサービスとして従量課金で利用できる物理サーバーのことをいいます。従来の物理サーバーとは異なり、調達の時間をかけずにポータル画面などで「ベアメタルサーバー」を選択するだけで、すぐに利用することができます。開通までの時間は提供事業者により異なりますが、NTTコミュニケーションズのEnterpriseCloudのベアメタルサーバーは、仮想ネットワークを使って、サーバー環境を完全に自動化しているので、即日利用することができます。

また、最近ベアメタルサーバーが注目されてきているのは、オンプレミスと同じレベルまでサーバーの仮想化設計に踏み込める「柔軟性の高さ」が一因です。ベアメタルは物理サーバーですが、ハイパーバイザーを使って仮想化できますので、オンプレミスと同様の仮想環境をベアメタル上に構築して、安定して利用することができます。そして、どうしても仮想化できないアプリケーションなどが残った場合は、ベアメタルを物理サーバーのまま活用します。

また、IoTやビックデータといったパフォーマンスを必要とするような利用シーンにおいても、仮想サーバーとは異なり、完全な専有環境で利用できるため、他のユーザの影響を受ける心配がありません。

― 柔軟性が高く、非常に使い勝手がよさそうですが、ベアメタルサーバーのデメリットはあるのでしょうか。

稲穂:

ひとつは、長期利用時のコストがあると思います。ベアメタルサーバーの費用には当然ですが物品費だけでなく運用費・保守費・場所代、電気代等も含まれています。資産を持たずにすぐに利用できる反面、5年間など長期間利用する場合は、コスト高になってしまう可能性を意識しなければなりません。

あとは、利用時の注意事項として、ベアメタルサーバーは仮想サーバーと異なり、冗長構成などは自ら検討する必要があります。物理サーバーを購入するのと同じような感覚ですね。保守の際も、例えばマザーボードやCPUが壊れた場合などは、事業者側から故障を知らせる連絡がきて、自社でサーバーを止めてから、クラウド事業者が作業を開始するという流れになります。

クラウド移行時の留意点

― 最後に、オンプレミス環境をクラウド化する場合に、企業はどのような点に気をつければよいでしょうか。

稲穂:

クラウド事業者を選定する際に、確認すべきポイントは、5つほどあると思います。

①データ移行がしやすいか
②ロケーションはどこか
③セキュリティポリシーはどうなっているか
④現在の運用に大きな変更が必要ないか
⑤技術者の再教育が必要か

ここでは1点目の「データ移行のしやすさ」についてお話したいと思います。まず始めに、「データ量を確認し、移行手段を考える」ことが重要です。仮に、数テラバイトのファイルサーバーをクラウド事業者に預ける場合、ネットワーク経由でデータ転送すると数週間かかることもあります。このような場合は、データをコピーしたストレージなどを持ち込み、データセンター内のローカルネットワークを使うなどの手段をとります。とはいえ、すべてのクラウド事業者がデータの持ち込みに対応しているわけではないため、事前に確認しなければなりません。また、定型メニューになっていない場合は、安い事業者を選んだつもりでも、移行費用が膨大にかかることもあるので、注意が必要です。

次に、「サーバーのIPアドレス設計を変えずに持ち込めるか」を確認します。アプリケーションによっては自IPアドレスや連携先IPアドレスを設定ファイルに記述していますが、サーバーのIPアドレスを変更することになれば、これらをすべて書き換えなければなりま せん。そうなると、変更作業やテストに相当の工数が発生してしまいます。

特に今のアプリケーションは複数のサーバー間で通信を行うことが当たり前になっているため、想像以上にコストが膨らむといったことも考えられます。また、外部に公開するサーバーがある場合は、グローバルIPアドレスが問題となることもあります。場合に よっては、社外にも大きく影響が及ぶ可能性があるため、同じグローバルIPアドレスを使い続けるための方策を事前に検討する必要があります。

最後に、オンプレミスで仮想サーバーを使っている場合、「クラウド事業者が受取れるファイル形式」も確認しなければなりません。

もし、自社で使っている仮想化システムが、クラウド事業者が受取れるファイル形式に対応していない場合は、何らかのコンバート作業が必要になります。

また、仮想サーバーのOSやアプリケーションを停止させずに別の物理サーバーへ移動させる技術として、VMware vSphereには「vMotion」と呼ばれる機能があります。自社オンプ レミスとクラウド側のハイパーバイザーがVMware vSphereである場合、vMotionを用いてアプリケーションのダウンタイムなしの移行が可能となります。ただ、VMwareのライセンスやバージョンによって移行できないケースもあるため、移行計画策定時には条件の調査が必要です。

稲穂:

このように、クラウドサービスを利用する場合には、データ移行においてもさまざまな留意点があります。プロジェクトをスムーズに進めるには、事前のチェックをしっかり行い、何を、どのような手順で行うのかを明確にすることがとても大切です。

サービス紹介

Enterprise Cloud
NTT Comの「Enterprise Cloud」では、クラウドサービスとして従量課金で物理サーバーを利用できる、ベアメタルサーバーを提供しています。ハイパーバイザーを使って仮想化することで、オンプレミスと同様の仮想化環境をベアメタル上に構築することが可能です。

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