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クラウドスペシャリスト・リレーインタビュー 第5弾「パートナービジネス」

クラウドパートナーのビジネスを加速するICT基盤の条件とは


NTTコミュニケーションズ株式会社
クラウドサービス部クラウドスペシャリスト
木村 幸夫氏

以前は、オンプレミス環境を利用しシステムインテグレーションやパッケージサービスを提供していた、いわゆるパートナービジネス事業者の間にも、まず真っ先にクラウドの利用を検討する「クラウドファースト」の考え方が浸透し、外部のIaaSやPaaS基盤を活用しながら、自社のサービスを強化する動きが定着してきています。

次のステージとなる「クラウドノーマル」が、文字通りあたりまえのようになってきた今、パートナービジネスを展開する事業者はどのような点に目を向け、どのようなポイントで基盤となるクラウドサービスを選定すべきでしょうか。NTTコミュニケーションズ クラウドスペシャリストの木村 幸夫氏に聞きました。

今、クラウドを取り巻く事業者は

― ユーザー企業ではICT基盤のクラウド化が加速していますが、クラウドを活用してサービスを提供する事業者(以下、クラウドパートナー)は、今、どのような状況に置かれているのでしょうか。

NTTコミュニケーションズ 木村氏(以下、木村):

まず、クラウドサービスに関連する事業者を大きくわけると以下の3タイプにわけられると思います。

クラウドプロバイダー:システムリソースやアプリケーション機能を、インターネットを介してサービスとして提供

クラウドアダプター:クラウドプロバイダーが提供するサービスの課題を補完する製品やサービスを提供

クラウドインテグレーター:クラウドプロバイダーやアダプターが提供する商品やサービスをお客さまごとに組み合わせて提供

木村:

その中でも、「クラウドプロバイダー」には、ネットワークやデータセンター事業者のようなインフラに強い会社から、ハードウェア事業者、ソフトウェア事業者のように、アプリケーション側の製品やサービスに強い会社があります。現状、それぞれの強みを活かしたサービスを提供していますが、各社のサービス単体では、必ずしもユーザー企業にとって使い勝手のよいものになっていないこともあります。

このような機能やサービスの不足を補完するような形で「クラウドアダプター」や「クラウドインテグレーター」が、コンサルティングやオペレーションサービスなど、クラウド基盤を活用した新たな事業を展開しています。

さらに、クラウドを取り巻く環境として、ユーザーのノウハウや経験値を活かすような「コミュニティの形成」や、安全性や信頼性に対する「第三者機関の評価」なども進んでおり、クラウドを活用する事業者やユーザーの間でエコシステムができあがっています

― その中でも、クラウド事業者が最近特に注目しているのは、どのような分野になりますか。

木村:

先に、ユーザー企業の動向に目を向けると、以前はクラウド化をためらっていたような基幹系システムにおいても、今やクラウドで運用するのが当たり前になりつつあります。その一方で、IoTやビッグデータ解析など、もともとクラウドと親和性が高いシステムでの利用も拡大しています。まさに、NTT Comが提唱している「トラディショナルICT」と 「クラウドネイティブICT」2つの領域で、それぞれ大きく伸びてきていることを実感します。

また、サービスを提供する「クラウドパートナー」の視点でいうと、お客さまの基幹システムをクラウド化するにあたり、最初からすべてのシステムを仮想サーバーに移行するというような方法を提案しても、お客さまの不安が大きく、うまくクラウド化が進まないという事態に陥ります。

サービスの中断を極力排除し、高度にセキュアな環境で利用したいシステム、または既存オンプレ環境での運用やツールをそのまま引き継ぎたいシステムは、ベアメタルのような物理サーバー上で運用する。一方で、価格を抑えてスケールアウトしたいようなシステムは、仮想サーバーを使うといった「ハイブリッドクラウド」が、最近のトレンドではない でしょうか。

実際に、専有でクラウドを利用したいというユーザー企業のニーズに応える形で、多くのクラウドプロバイダーがベアメタルサーバーや専用サーバーを使ったサービスを主力商品として提供しており、この1~2年で大きく伸びています。

クラウド基盤の選定条件

― 「クラウドアダプター」や「クラウドインテグレーター」は、どのような基準でクラウド基盤を選定していくべきなのでしょうか。

木村:

クラウドアダプター、インテグレーターの企業が、クラウドプロバイダーを選定する際には、お互いのケイパビリティを活かした協業ができるかどうかが、もっとも大事だと思います。その前提として、選定の基準を大きくわけると3つの観点があると思います。

1つ目は、当然ですが、「サービスのスペック」です。エンドユーザーが望むようなネットワーク設定、サーバーやOS環境を提供できるか、といった基本的なことに加え、第三者機関や業界の認証にどこまで対応しているか、契約形態や提供価格に客観性や柔軟性があるか、といったことが含まれます。

2つ目として、「企業の信頼性」があげられます。ここは、パートナーとして信頼できる企業ブランドであるか、また、エンドユーザーが安心して利用できる事業者であるかという点に加えて、将来的に事業を継続できる企業かどうか、という観点も含まれます。現実には、多くのクラウドプロバイダーが、市場で力を発揮できずに淘汰されている状況です。今後、長きにわたってサービスを提供し続けられる会社かどうか、というのも大事な選定ポイントになります。

3つ目は、「パートナーとしてメリットがあるか」という点ではないでしょうか。ここには、トレーニングの提供や営業面・技術面での支援、販売価格の融通といったパートナー支援プログラムが充実しているか、に加えて、自社の提供するサービスやソリューションが強化あるいは補完されるような体制が組まれているかということも含まれます。

NTT Comのパートナービジネスとは

― NTT Comのクラウドサービス「Enterprise Cloud」やパートナー支援プログラムにはどのような特徴があるのでしょうか。

木村:

まず、「サービススペック」や「企業の信頼性」という点で、 NTTCom はネットワーク事業者であると同時に、データセンター事業者でもあるのでICTインフラを活用した高品質でシームレスなサービスを提供できることが強みです。

世界190以上の国と地域で利用可能なネットワークのバックボーンを持つとともに、「Nexcenter」というデータセンターを世界140箇所以上に展開しており、NTTグループ全体のデータセンターの延べ床面積は、世界一の規模といわれています。そのリソースを活用して、クラウド間ないしクラウドとコロケーション間をグローバルシームレスに接続できる点やデータ転送料が無料になる点は、クラウドパートナーさまのみならず、業務アプリケーションを利用されるユーザー企業さまにとっても非常にメリットがあるところだと思います。

グローバル対応の一方で、「日系のクラウドサービス」であることも「企業の信頼性」につながるところではないでしょうか。サービスの設定画面やマニュアル、ヘルプデスクも英語はもちろん日本語でも提供されているので、「英語には馴染みがない」というお客さまにも、安心してご利用いただけます。

また、「パートナーとしてメリットがあるか」という点では、「EnterpriseCloud」は、今現在、全世界11か国14拠点でサービス展開をしていますので、日本以外にリソースを持たないパートナーさまでも、自社の状況やお客さまのニーズにあわせてグローバルにサービスを展開することができます。

さらには、セキュリティサービスに加え、運用管理やヘルプデスクといったマネジメントサービスまでワンストップで提供していますので、自社のビジネススタイルや規模に応じて、必要な部分だけを委託できることが、クラウドパートナーさまにとって最大のメリットになるのではないでしょうか。

― 最後に、NTT Comのパートナービジネスについて、今後の展望をお聞かせください。

木村:

先日、報道発表がありましたが、NTT Comは「OpenStack」の世界的なディストリビューターである「ミランティス・ジャパン」と協業して、「OpenStack」環境のマネージドプライベートクラウドをサービスとしてグローバルで提供することになりました。これにより、「Enterprise Cloud」を使うユーザー企業さまは、「OpenStack」ベースのプライベートクラウド環境を迅速かつ低コストに導入・利用することが可能となります。

木村:

また、クラウドパートナーさまの視点でいえば、従来型の「サービス再販モデル」だけでなく、新たなサービスを両者で構築し、展開するという協業の形をご提案できたのではないかと思います。お互いの強みを組み合わせて、両者のお客さまへ共にサービスを訴求できるような協業の形をこれからもっと築いていきたいと思っています。

サービス紹介

Enterprise Cloud
NTT Comの「Enterprise Cloud」は、サービスを提供するためのクラウド基盤として利用できるだけでなく、世界11カ国14拠点でサービスを展開するカバレッジの広さ、あるいはマネージドセキュリティサービスをはじめとする多様なオプションで、クラウドパートナーさまのビジネスを支援しています。

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