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クラウドスペシャリスト・リレーインタビュー 第7弾「OpenStack」の現状とエンタープライズにおける活用

本格導入期に突入した「OpenStack」のエンタープライズ利用実態


NTTコミュニケーションズ株式会社
クラウドサービス部クラウドスペシャリスト
沓沢 賢治氏

クラウドコンピューティングの基盤ソフトウェアの代表ともいえる「OpenStack」(オープンスタック)。「OpenStack」とは、そもそもどのようなものなのでしょうか。そして、OSS(オープン ソース ソフトウェア)である「OpenStack」を、既に利用している企業は、どのような点を評価しているのでしょうか。

今回は、企業における「OpenStack」の利用実態やメリット、現状の課題について、NTTコミュニケーションズ クラウドスペシャリストの沓沢 賢治(くつざわ けんじ)氏に解説していただきました。

「OpenStack」 とは何か

― 最近、「OpenStack」という言葉を耳にすることも多くなってきましたが、具体的にどのようなものなのでしょうか。

NTTコミュニケーションズ 沓沢氏(以下、沓沢):

「OpenStack」とは、簡単にいえば「IaaSの構築・管理ソフト」です。ただし、一般的なクラウド管理のソフトウェアとは異なり「OpenStack」自体がAPIを持っていて、世の中の一般的なハードウェア、ソフトウェア、仮想化基盤を取り込んで「抽象化」できることが最大の特徴です。

また、OSS(オープンソースソフトウェア)であるため、コミュニティで改良を重ねていく点も特徴ではないでしょうか。例えば、開発者として自社開発した技術をコミュニティに提供することによって、今度はユーザーとしてそのメリットを享受できるようになります。

また、「OpenStack」の展開やコミュニティ運営を行う非営利団体 「OpenStack Foundation」にはグローバルで500社以上が参画しており、その中には、世界中に市場を持つIBM、HPE、Dell、Red Hat、Intelなど大手企業が名を連ねています。それぞれ、自社のハードウェアやソフトウェアを「OpenStack」上で動かせるようなドライバーを提供するなど、利便性を高めていますので、その点でも利用者のメリットは大きいと言えますね。

「OpenStack」のエンタープライズ利用

― 実際に一般企業でも「OpenStack」の利用は進んでいるのでしょうか。

沓沢:

そうですね。まず、大企業の多くはICT環境の最適化に取り組んでいますが、その手段として「OpenStack」を活用している事例が増えています。大企業がICTシステムを一元管理しようとすると、システムごとに利用環境が異なるため、なかなか進まないという課題がありますが、「OpenStack」をICT環境全体にかぶせれば、あたかも一つのシステムとして管理できるようになるのが最大のメリットです。

また、「OpenStack」にはポータル機能もありますので、サーバーやネットワークなどのICTリソースが必要な場合に、利用部門や構築の担当者がオンデマンドで簡単に調達する事が可能です。これこそクラウドのメリットと言えるでしょう。

さらには、「OpenStack」の利便性が高まるにつれ、大企業だけでなく中堅中小企業への導入も広がっています。2016年10月にスペインのバルセロナで行われた「OpenStack Summit Barcelona 2016」では、「OpenStack Foundation」の共同設立者であるCOOのマーク・コリアー氏から「OpenStackユーザーは、もはや大企業だけではない。従業員が1,000~10,000人の中堅中小企業の利用が約65%に達している」とのお話がありましたが、今後はますます中堅中小企業での利用も進むものと思われます。

― なるほど、利用企業の範囲が広がってきた「OpenStack」ですが、現状何か課題はありますでしょうか。

沓沢:

現状は、まだ技術的な理解が難しいという課題があります。「OpenStack」には、一般的な概念では「コンポーネント」にあたる「プロジェクト」というものがあるのですが、この「プロジェクト」の数が多いので、それを覚えるだけでも大変です。例えば、 「OpenStack」の第13番目のリリースである「Mitaka(三鷹)」には、コンピュート機能の「Nova」、ネットワーキング機能の「Neutron」、オブジェクトストレージ機能の「Swift」、ブロックストレージの「Cinder」など、6つのコアプロジェクトと13のオプションプロジェクトがあり、かなり大規模な構成になっています。

プロジェクト間の相互運用性を高めていく試みも行われているのですが、それでもまだ独自で設定しなければならない部分が多いため、構築には技術力が必要になります。そのため、「OpenStack」技術者を自社で育成できるような余力がある企業であればよいのですが、そこにワークロードをかけられない会社だと、外部に委託せざるを得ない、というのが現状です。

NTT Comの「OpenStack」への取り組み

― NTTコミュニケーションズでは、「OpenStack」をどのように活用しているのでしょうか。

沓沢:

まず、歴史を振り返ると、NTT Comは2013年に「 Cloudn VPCタイプ ClosedNW 」というパブリッククラウドサービスの基盤として「OpenStack」を導入し、アジアで初めて商用利用したという経緯があります。その後、2016年3月に大幅に機能強化した「Enterprise Cloud 」をリリースしましたが、このクラウドサービスを構成するソフトウェア基盤にも「OpenStack」を利用しています。

NTTグループで「OpenStack」を活用し始めた当初は、ネットワークとの連携部分がエンタープライズ向けになっていなかったので、NTTで独自開発していたのですが、そのまま商用化してしまうと、その後の「OpenStack」の変化には追随できなくなってしまうという課題がありました。そこで、自社で開発した技術を「OpenStack」側にフィードバックして活用してもらう、という「Foundation活動」に考え方を切り替えたのです。実際に、これらの貢献が評価されて「OpenStack Summit Tokyo 2015」においては、NTTグループが「OpenStack Superuser Award」を、APAC地域から初めて受賞することができました。

ユーザー企業にとってのメリット

― 最後に、今後「OpenStack」の活用が進むと、ユーザー企業にとってどのようなメリットがあるか教えてください。

沓沢:

まず、先日の報道発表のとおり、NTT Comは「OpenStack」の世界的なディストリビューターである「ミランティス・ジャパン」と協業することになりました。これによりユーザー企業さまは、オフプレミス・プライベートクラウドのリソースを使いたいときは、NTT Comの「Enterprise Cloud」を、自社のオンプレミス環境(オンプレミス・プライベートクラウド)を利用したい場合には、「ミランティス・ジャパン」のサービスを利用することが可能になります。

両社は、ともに「OpenStack」をベースとしたサービス構成をとっているため、共通のAPIを使って連携できます。「Enterprise Cloud」では、コロケーション接続機能を提供していますので、同一LAN上でリソースを連携させるというのもよいかもしれません。また、近い将来には、マネジメントの面でも、クラウド環境とオンプレミス環境を一元的に管理できるようになると思います。

このような前提でみると、今後クラウドサービスが大きく進化する際に、独自開発のツールである大手クラウドベンダーのサービスでは「ベンダーロックイン」となり、他のサービスに移行しにくいというデメリットが出てくる可能性があります。

NTT Comやミランティスのように「OpenStack」ベースのサービスを利用していれば、仮に、他社からより良いサービスが出た場合にも基盤の移行がしやすく、また、複数の異なるICT環境も一元管理しやすいのではないでしょうか。

NTT Comは、今後もユーザー企業さまが最適な環境を選びやすいように、「OpenStack」や「Cloud Foundry」のようなOSSを活用してサービスを強化すると同時に「OpenStack Foundation」などのコミュニティに、NTTグループで開発したAPIを提供し、様々な 3rdParty (サードパーティー)製品と連携することで、エコシステムの形成に取り組んでいきたいと考えています。

サービス紹介

Enterprise Cloud
ソフトウェア基盤の1つとしてOpenStackを採用した、NTT Comのクラウドサービスが「Enterprise Cloud」です。ミランティス・ジャパンとの協業により、オンプレミスとオフプレミスでの連携なども可能としています。

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