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ICT環境の課題や注目のソリューションをリサーチ結果から分析 データから見るICT

2011年10月5日公開

データから見るICT
グローバルICT戦略の潮流

3.ICTマネジメント実現に向けた課題

 海外拠点を含めたICT環境のマネジメントをどう実現するか、つまりICT環境のガバナンスをどう効かせるかについてのアンケートでも、興味深い結果が現れています。次のグラフは、「グローバルでのITの管理体制の現状および今後」について調査した結果です。

第17回企業IT動向調査2011(10年度調査)

出典:社団法人日本情報システム・ユーザー協会による
「第17回企業IT動向調査2011(10年度調査)」

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 まず現状を見ると、もっとも多かったのは「海外の事業拠点が自律的に管理する(本社IT部門は関与しない)」というもので約4割に達しました(注6)。ネットワークやデータセンターなどのインフラ、あるいは業務アプリケーションの管理などを国内で行うのではなく、海外の拠点が自律的に行っているというわけです。

 海外拠点ごとの管理は、それぞれの地域の事情や経営環境の変化に柔軟に対応できるというメリットがありますが、グローバル全体でのICT統制の実現が難しくなるという課題も生じます。実際、今後について訪ねた結果を見ると、海外の事業拠点が自律的に管理するという回答は17%に減少し(注7)、「本社のIT部門が国内外をすべて管理する」と回答した企業の割合が37%と大幅に増加しています(注8)。

 その一方で「内容や種類によって、国内管理(本社)と現地管理(海外)に分かれる」と回答した企業が、現状から今後で14ポイント増加している点も見逃せません(注9)。たとえば人事労務など国や地域による差が大きい業務アプリケーションは海外拠点ごと、生産管理やSCMをはじめとするグローバル全体で最適化する必要があるものは日本国内で管理するという形です。この回答の割合が大きいところを見ると、グローバル全体でICT環境をマネジメントすることの難しさが分かります。

 グローバルなICT環境のマネジメントにおいて、ICTを担当する部門として重要と考える課題について聞いたのが次のグラフです。

第17回企業IT動向調査2011(10年度調査)〜追加調査(2011年5月)〜

出典:社団法人日本情報システム・ユーザー協会による
「第17回企業IT動向調査2011(10年度調査)」〜追加調査(2011年5月)〜

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 このアンケートでは、「グローバルなITマネジメントのルールや基準を確立する」という回答がほかを圧倒する結果となりました(注10)。先のグラフと合わせて考えると、現状ではICT環境のマネジメントは現地任せで、全体として管理できていないと感じている企業が多いことが見えてきます。

 今後、日本企業のグローバル化はさらに加速していくものと思われます。そうした状況にICT環境をどのように対応させていくかは、これから大きな課題となっていくでしょう。国や地域によって異なる商習慣や課題に対応し、グローバル全体でICT環境をどのように最適化するかは、これからのICT部門にとって重要な課題となるのではないでしょうか。