[ Close ]
Links to NTT Communications subsidiary website.
法人のお客さま総合 > ICT Business Online > データから見るICT > グローバルICT戦略の潮流 2.グローバル化におけるICT拠点の選択
2011年10月5日公開
ICT環境のグローバル化を考える際、検討すべきポイントの1つに開発拠点や運用拠点、あるいはデータセンターの立地をどう考えていくかが挙げられます。具体的には、国内に集中、海外拠点ごとに分散、国内外の特定地域に周囲の拠点を集中的に管理する拠点を設置する、などといった方法が考えられるでしょう。
次のグラフでは、各々の企業がICTの開発および運用拠点、データセンターの立地の現状について訊ねています。
まず開発の拠点に対する回答を見ると、7割近い企業が国内本社に集中と回答しています(注3)。まずは国内でスタンダードとなるシステムを開発、それを海外に展開するという流れでしょう。ただ運用の拠点については、海外の事業拠点ごとに分散と回答した企業が33%と、開発の拠点に対する回答と比べると9ポイント増加しています(注4)。増加している背景には、ICT環境の運用は「現地で対応すべき作業も多い」こと、それぞれの国の固有の問題に国内では十分に対処できないことなどが考えられます。
データセンターの立地については、国内本社に集中していると回答した企業が過半数を超えている一方、海外の事業拠点ごとに分散、あるいは国内外の特定地域に集中的拠点を設置と回答した企業の割合も43%に達しています(注5)。
遠距離のデータセンターを利用する際の課題となるのが遅延の問題です。ネットワークを使って通信する物理的な距離が伸びれば、送信するパケットが相手に届くまでに要する時間も長くなります。この相手にパケットが届くまでの時間が「遅延」と呼ばれているものです。たとえば日本とアメリカの通信ではパケットの往復にかかる時間が数百ミリ秒に達します。遅延が大きくなればデータ転送などに大きな影響を及ぼし、最終的なICT環境のサービス品質の低下にもつながりかねません。海外のデータセンターを利用する理由の1つとして、こうした遅延の問題への対応が考えられます。
海外拠点のデータセンターを利用するメリットとして、ネットワークコストの低減も無視できません。海外のすべての拠点と国内のデータセンターを接続する場合、当然膨大なコストが発生することになります。しかし国内と海外で必要に応じてデータセンターを使い分け、必要なデータだけを国内に送るという仕組みにすれば、ネットワークの負担を軽減することになり、コストも抑えられることになります。