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2011年3月2日公開

データから見るICT
ストレージ利用の実態

3.ストレージの課題に対応するクラウド型

 では新たなストレージ機器を導入する際、どういった点に注意するべきでしょうか。ノークリサーチのシニアアナリスト、岩上由高氏が指摘するのは拡張の余地が十分に確保されているかという点です。

「ストレージに投資する理由として、もっとも多いのはデータ容量の増大に対応するためというものですが、一方で既存のサーバー環境やストレージ環境の制限から、新たなストレージを追加できないというケースは少なくありません。そのため、サーバーやNASを導入する際には拡張性にも十分配慮するべきでしょう」

 確かに、ストレージ活用に置ける現状の課題について調査した結果を見ると、実際に多くの企業がサーバー構成やストレージ構成の制限から、新規にストレージを導入できないと答えています。

表3:ストレージ活用における現状の課題

ストレージ活用における現状の課題

出典:株式会社ノークリサーチ「2010年版中堅・中小企業におけるストレージ環境の実態と展望レポート」

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 さらに注目したいのは「複数拠点のデータを統合したいが、ストレージ機器の制約が障害となっている」「複数拠点のデータを統合したいが、ネットワーク環境の制約が障害となっている」と答えている企業が少なくない点です。2つの回答を併せると、いずれの年商においても10%を超えているほか、特に年商が300億円以上〜500億円未満では、20%以上の企業が課題と認識しています。

 こうした課題を解決するためのソリューションとして、現在広まりつつあるのがインターネット上にデータを保存するクラウド型のストレージサービスです。複数のユーザーで手軽にデータを共有できるほか、外出先からでも必要なデータにアクセスできるといったメリットがあります。

 ただ、現状の個人ユーザー向けのクラウド型ストレージサービスは企業利用には向いていないと岩上氏は指摘します。

「個人ユーザー向けのサービスはユーザーごとにアクセス可能なフォルダを指定するといった管理機能が十分ではなく、その点で企業での利用には向いていないと言えます。また、これまで社内に設置されていたファイルサーバーと使い勝手が変わってしまう(ActiveDirectory(注1)による認証や、Webブラウザを使ってアクセスしなければならないなど)といったことも導入の障壁になっています。一方、クラウド型ストレージには物理的に離れた拠点間のファイル共有やリモート環境からのファイルアクセスといったメリットもあります。現状の使い勝手を維持しつつ、こうしたメリットを享受できるサービスが増えてくれば、ユーザー側の関心も今後高まっていくものと予想されます。」

 NTTコミュニケーションズでは、すでに企業向けのクラウド型ストレージサービスとして「Bizストレージ ファイルサーバー」を提供しています。複数のユーザーで利用することを想定したサービスであり、ユーザーごとにアクセス権限を設定できるのはもちろん、Active Directoryと連携した権限設定も可能となっています。また、ファイル共有のためのプロトコルとして一般的なCIFS(Common Internet File System)(注2)を利用しているため、LAN内にあるファイルサーバーと同様にアクセスできるのもメリットでしょう。

 データの増大に柔軟に対応できるのも、Bizストレージ ファイルサーバーの大きな特徴です。容量を100GB単位で増減させることが可能なため、必要に合わせて柔軟に拡張可能となっており、無駄な費用が発生しません。さらにVPNを使ってアクセスするため、インターネット上のサービスのように盗聴や改ざんの不安がないことも大きな魅力ではないでしょうか。

用語解説

Active Directory(注1)

Windows環境において、クライアントPCのユーザーアカウントやOSの各種設定などを集中管理するための仕組み。

CIFS(注2)

マイクロソフトが開発した、ファイル共有を行うための通信プロトコル

※ 今回の資料「2010年版 中堅・中小企業におけるIT投資の実態と展望レポート」は、株式会社ノークリサーチ様よりご提供頂きました