法人のお客さま総合 > ICT Business Online > データから見るICT > リサーチ結果から見えるSaaS利用動向 1.最新レポートに見るSaaSの利用動向
2010年10月6日公開

ソフトウェアを「購入」するのではなく、サービスとして「利用」する「SaaS(Software as a Service)」には、企業における新たなシステム導入の方法の一つとして大きな期待が寄せられています。しかし、実際にシステム導入を検討するといった場合には、他社の動向も気になるところではないでしょうか。そこで、実際の調査会社によるリサーチ結果をもとに、ユーザー企業におけるSaaSの現状について解説していきます。
経済状況が激変する中、コスト削減に有効なSaaSへの期待度は高いものとなっています。「SaaS/クラウド市場の実態と中期予測レポート」※を見ると、本格的な普及はこれからという状況にも関わらず、多くの企業が期待していることが見て取れます。
まず企業規模別の「SaaS/クラウドの活用状況」のグラフを見ると、売り上げ規模が5億円以上の各規模では、新規の情報処理システムにおいて「すでに利用している」「利用する計画がある」と答えた企業は、いずれの規模においても10%を超えていました。また、既存情報処理システムについても、利用中と利用を計画しているという企業を合わせると、100億円以上〜300億円未満の企業がもっとも高く11.8%、そして300億円以上〜500億円未満では9.8%、50億円以上〜100億円未満で9.4%となっています。(表 1)
利用を検討しているという企業も少なくありません。特に新規の情報処理システムでは、100億円以上〜300億円未満の企業で13.2%、50億円以上〜100億円未満で12.8%、300億円以上〜500億円未満で12.7%と、高い数値が現れています。
続けて業種別の「SaaS/クラウドの活用状況」を見てみましょう。(表 2)
SaaSのメリットを理解しているであろうIT関連サービス業において高い数値が現れているのはもちろんですが、組立製造業や小売業、サービス業といった分野でも注目度が高い結果が現れています。特に注目したいのは、組立製造業における「既存の情報処理システムを『SaaS/クラウド』へ移行して利用している」と答えた割合が10%を超えている点です。もともと組立製造業はSCM(Supply Chain Management)システムや生産管理システムなど、ICT環境を効率的に利用している業種であり、コスト負担を削減するための方法としてSaaSに大きな期待を寄せていることが見えてきます。