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2011年8月31日公開
地震対策と一口にいっても、一体どのような対策を行い、何を優先するべきなのでしょうか。ここでは、地震対策でまず押えておきたいポイントをご紹介します。

ICT社会ともいえる現在、業務を行うためにさまざまな業務データの処理や管理を行うシステムが利用されています。このようなシステムやデータを安定的に利用できる環境を維持することが、事業を継続する上では非常に重要です。
大地震により、これらサーバーやネットワーク機器を設置してある建物の損壊や、その拠点と各支店、工場との拠点間ネットワークが断絶してしまうことで、重要な業務システムが利用できなくなると、事業を継続することはもはや不可能です。
ここでは、サーバー運用、ネットワークバックアップ、拠点の二重化を対策のポイントとして解説します。
サーバーやネットワーク機器を地震から守るには、その機器が設置してある建物の信頼性が重要となります。もし地震が起きたとしても、その建物が地震に耐えうることができれば、影響は最小限に抑えられるでしょう。
そこで活用したいのが耐震性に優れた信頼性の高いデータセンターです。また、このようなデータセンターから提供されるクラウドサービスの利用も有効です。
本社と支社・支店を結ぶネットワークが被災し、通信手段が断たれてしまったら、業務の継続は極めて困難になってしまいます。そのためにも、拠点同士を結ぶネットワークはバックアップ回線を利用して二重化しておくことが大切です。
もしも運用中のネットワークに障害が発生しても、バックアップ用のネットワークにより業務を継続することが可能になります。
業務機能の要となる情報を複数拠点で持つことにより、大規模な地震が発生した時でも事業継続の可能性が高くなります。複数の拠点にデータのバックアップを取っておくことで、大地震などの災害によりデータ保管場所が壊れた際にも、スムーズに復旧が図れます。情報資源の多くがデータ化されている今、必須で対応すべきポイントであるといえます。

大規模な地震などの自然災害が襲ってきた場合、従業員の安否確認は迅速かつ的確に行うことが重要であり、災害発生後の事業活動再開という観点からもBCPの大きなテーマに位置づけられます。また、災害時でもコミュニケーション可能な連絡手段を確保し、意思決定をスムーズに行うことは、事業活動再開を速やかに進めるうえで極めて重要になってきます。
大地震が発生した直後に、すぐに確認したいのが従業員の安否です。確認方法としては、安否確認サービスの利用や組織的な連絡網の構築、電話やメールなど、複合的な確認手段を確立しましょう。特に安否確認サービスを利用することで、電話やメールで一人ひとりに連絡するよりも、迅速に一斉に従業員の安否を確認することが可能です。また、災害発生を想定した日頃の訓練も欠かせません。
従業員の安否を確認した後には、被災状況を確認したり、それらに対処するための連絡や打ち合わせが必要となります。特に災害時には、交通機関のトラブルにより移動を制限されるなど、思うように動けない場合があります。これにより、災害対策会議や打ち合わせを行うことが困難になれば、意思決定などに支障が生じ対処が遅れることになりかねません。
このような時に活用したいのが、電話回線やインターネットを利用した遠隔会議サービスです。これらを利用すれば、移動が制限された状態でも複数人で適切にコミュニケーションをとり、情報共有や意思決定を行うことができます。さらに平時から利用すれば、移動時間や交通費の削減にもつながります。
大地震をいち早く察知することができれば、火元の確認や安全確保、あるいは重要なデータのバックアップなど、必要な安全策を講じるための時間が確保でき、効率的な防災・減災対策が可能になります。気象庁が発表する緊急地震速報は、地震の本格的な揺れ(主要動:S波)が到達する前に、震源に近い震度計で捉えた初期微動(P波)を解析し、震源や地震の規模、到達時刻を直ちに推定します。
現状、緊急地震速報はテレビや携帯電話経由で提供されていますが、ネットワーク経由で受け取ることができれば、迅速に全従業員に知らせたり、ICT環境を連携したりすることが可能になり、防災の取り組みを一歩進めることが可能になるでしょう。

ICTを活用して、自宅や外出先から業務を行う在宅勤務やリモートワークは、地震被害による交通機関の影響で出社困難になったり、企業の出社制限などの対策として有効です。また、近年のワークライフバランスを重視する働き方を実現するためにも注目されています。
在宅勤務やリモートワークのための環境が整えられていれば、オフィスが被災したり、出社が困難な状況になったりしても業務を継続することが可能になります。しかしその際、情報漏洩をはじめとするセキュリティ上の懸念が拭いきれません。このため、作成したデータは端末に残さない、などの対策を検討する必要があるでしょう。また、それぞれの従業員が離れた場所で作業することになるため、電話やWeb会議でコミュニケーションを図る手段を用意しておくことも重要です。

企業にとって大切なお客さまへのサポート業務は、災害時に真っ先に取り組みたいことのひとつです。そのためには、被災により顧客窓口受付の機能が喪失した場合でも、顧客対応が可能な仕組みを整えておくことが大切です。またインターネットなどを活用して、自社の被害状況やサービス提供状況などの情報を速やかに顧客や取引先へ発信することも、有効な手段といえます。
大規模な災害により顧客対応の窓口が喪失した場合に活用したいのが、音声通話の転送機能です。取引先や顧客からかかってきた電話を別の拠点に転送することにより、お客さまからの問い合わせに対応することが可能となります。こうした転送電話サービスを選定する際には、オフィスが被災した場合に備えて外部からでも自由に転送先を設定できる機能など、不測の事態に対応できる機能が用意されているかどうかもポイントになるでしょう。
東日本大震災時、インターネット上でのコミュニケーション手段として、大きな注目を集めたのがTwitter/Facebookといったソーシャルメディアです。ソーシャルメディアの最大の特長であるリアルタイム性の高さから、災害時に求められる情報を迅速に提供することが可能なほか、問い合わせ窓口であるコールセンターのように、顧客サポートの窓口として使うことも可能です。