太陽光発電パネルと共に日本の建物をエコ化する重要な資材になっているのが屋上緑化材です。屋上の芝生が建物の温度の上昇を抑え、温室効果ガスを吸収するという取り組み。ビルや家屋の屋上が緑一色になり、憩いの場としても利用できるようになるということで注目を浴びています。そこで今回の『エコ・デ・イコ』は熊本県天草市の、緑化材の開発に取り組む小さな会社に伺いました。なぜ熊本なのか?それは「九州特有の厄介者」を利用するというユニークな発想でエコ事業を推進しておられるからです。
社名は有限会社“エコ・アース”。企業理念そのもののような社名は、環境保護事業全盛の現在から遡ること約10年前。「当時は何も知らなかったからこんな大げさな社名をつけられたんでしょうね」と笑って答えるのは西川一彦社長です。「地方には、地方だからこそできることがある」と語る西川社長。「全てはタイミングなんです。商品を作るタイミング、売るタイミング、それと人と出会うタイミング。地方の小さな会社だから、その一つひとつに大きな意味があるんです」。その思いを十分に伝えたいと急遽、西川社長は協業している仲間と、産学協働を実施する大学まで紹介してくださいました。2日間、距離にして250キロを駆け抜けた想定外の『エコ・デ・イコ』の旅!最後までお付き合いいただき、地方都市で始まったエコ・ビジネスのネットワークを感じていただければ幸いです。
- Biz-IT:
- さすがに熊本は暖かいですね(取材当日2月初旬、天草の気温は18℃でした)。
- 西川:
- そうですね。でも逆に4年ぶりに雪が降ったりしましたし、それなのに天草の海では獲れるはずのない熱帯の魚が獲れたり、夏にはウオーターレタス(牡丹浮草/ 原産は中央アフリカ、南アメリカと言われる熱帯植物)が川を覆ったり…地球温暖化を実感しますね。
- Biz-IT:
- そんな時代にあって“エコ・アース”という社名は企業理念を明解に表していると思います。
- 西川:
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もともと弊社は私の父の代からの「西川土木」という土木業者だったんです。地方都市の典型的な土木業者で、受注は100%公共事業でした。ご存じのように公共事業の受注は良いときは良いし、悪いときは徹底的に悪い。浮き沈みが激しかったことを追う討ちするようにバブルが崩壊して日本の景気が右肩下がりになっていきました。「いくら地方経済を支えるためとは言え、もう国も自治体も公共事業という“お手当”を出し続けるのは難しいだろうし、雇用も守れないだろう」と判断しました。それで2001年に社名を現在の“エコ・アース”に変更しました。
- Biz-IT:
- “西川土木”から“エコ・アース”とは驚くような変更ですね。
- 西川:
- そうですよね(笑)。もともと会社を継ぐ気持ちはなくて、敢えて普通高校に入学、卒業したんですよ。でも父が身体を悪くしたのでどうしても継がざるをえない状況になりまして…。継ぐは継いだのですが、ただ仕事をするだけで自分自身で「これをやるぞ!」ということは何もありませんでした。
それで何となく「環境保全をやりたいな」と…。どうにも漠然とした想いだったんですが、「これからは環境保全だ」と考えて“エコ・アース”という社名にしたんですよ。 - Biz-IT:
- 10年近く前に中小企業が「環境」という理念で社名を変更されるというのは、かなりの先見の銘ですよね。
- 西川:
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そんな立派なもんじゃありません(笑)。今となっては「いい社名をつけたな」と思いますが、その頃は笑われましたよ。公共工事の入札会場では「何とか建設さん」とか「何とか工業さん」と社名が読まれたあとで「エコ・アースさん」ですからね。「何だその会社は?」と(笑)。それに当時は「これをやるぞ!」というはっきりとしたエコ事業が見えていたわけではないんです。とにかく「環境だ」というだけで何も分かってなかった。でも、何も分かっていないという勢いがあったから“エコ・アース”って言えたのかもしれません(笑)。








