大きな開口部と窓の存在も、この場所を選んだ理由の一つ。窓越しの光が作品を静かに引き立てる。
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ギャラリーをやるとは、予想もしていませんでした。長年、百貨店の売場企画や新店の立ち上げ、和陶器の商品開発などに携わり、80年代半ばからはフリーランスで仕事をつづけていました。仕事で年に何度も焼き物の産地を訪れる一方、自分の勉強のためにと気になった作家さんの作品を見たり、お店で買い求めて使ってみたりしていました。そうしたなかで、作家さんとのネットワークが自然できてきたんです。90年代の終わり頃になると長引く不況のせいもあり、徐々に仕事が減ってきてヒマができ、作品展のプロデュースや作家と店の仲立ちなどを半ばボランティアでやっていました。ギャラリーを任せたいという話がきたのは、そんなとき。友人の勧めもあり、フッと気持ち動きました。でも、この話自体は、オーナーの条件が厳しすぎたので、結局断ってしまいました。
ギャラリー経営へと次第に心が向きはじめたとき、思い出したのが以前訪れてスペースが気にいっていた今の物件です。オーナーに問い合わせたところ快く貸してくださることになり、すぐにやることに決めました。この1999年の11月から2000年4月のオープンまで、一気に駆け抜けました。4月から12月まで26回の作品展の企画から作家との交渉や打合せ、什器の選定、ロゴマークづくり、雑誌社へのPR等々、やることはいくらでもあります。たった一人、昼食抜きで走り回る日々の連続。前の仕事先の仲間や友人たちの応援があったから、走りつづけられたのかもしれません。光の差し込むギャラリーのシンプルな雰囲気は、私の期待通り。幕開けは、この人と見込んだ作家さんの作品展でしたから、これも狙い通り。たった一つ残念だったのは、オープン直前に骨折して、これで決めようと思っていたジル・サンダーの洋服が着られなかったことです(笑)。
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