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SOHO人紹介第22回 もの作りのおもしろさ、それが原点です
太田恵子さん。ハンドメイドポーチ「ポーチ ド ポッチ」代表。ホームページでの販売に加え、お客さんとのふれあいを楽しみながら、出張販売も行う。
太田恵子さん
2004年12月20日

インテリアファブリックの美しさに魅せられて

 SOHOを始める前は、雑誌の編集の仕事をしていました。英文で日本のさまざまな文化を紹介する雑誌で、着物や茶道のことなどを取材して記事にするのが仕事です。そのうち、私が好奇心旺盛なこと、人手不足なこともあって、記事のレイアウトデザインも編集者である私が行うようになったのです。

生地の質感や刺繍の繊細さは、市販のポーチとは一線を画すクォリティ
生地の質感や刺繍の繊細さは、市販のポーチとは一線を画すクォリティ
 とはいうものの、デザインや色のことなど全くわかりません。取りあえず色の感性を高めようと、本を読んだり絵を見たりして必死に勉強しました。そんな時に、ふと目に止まったのが、インテリアショップに置いてあった、ファブリック地だったのです。今までも日本の着物や風呂敷などの布は好きだったし、仕事柄、目に触れる機会も多かったのですが、ヨーロッパの布を見るのは初めて。色の取り合わせが新鮮で、デザインも斬新なのを見て、もう頭を殴られたような衝撃を受けました。

 それからは、輸入物のインテリアファブリックが置いてある店を訪ねては、気に入った布を集めて眺める日々が続きました。もう、見ているだけで、心が和むんですよね。額に入れると、まるで名画を見ているようです。そのうちに、布がコレクションといえるくらい、たくさんたまってきました。それと比例して、色や美に対する感覚も高まって行くのが実感できました。

友人へのプレゼントから、ポーチ作りがスタート

 ある時、集めた布の中にあった端切れでポーチを作り、仲の良いお友達にプレゼントしたのです。市販のポーチというとナイロンの安っぽい生地のものが多いのですが、私が使ったのは、ヨーロッパでカーテン、ベッドカバー、椅子張り等に使われている綺麗な厚手の生地です。しかも一針一針、手縫いで時間をかけて作りました。自分の宝物である布に、+αを加えた思い入れ一杯のポーチです。すると、贈った友人にとても喜ばれて、気に入って肌身離さず使ってくれたのです。

 「あっ、もの作りって面白い」。世の中には、私のポーチを喜んで使ってくれる人がもっといるかも知れないと思うようになりました。
 ちょうどその頃、編集の仕事も私自身の中で一区切りついて、何か別の事をやりたいと思っていました。これは、ポーチ作りと巡り会ったのが、チャンスかも知れない。資金をかけずに、自分のペースでポーチを売ることができないものかと考えて、ホームページを作って販売してみようと思い立ったのです。

1ヶ月かけたホームページ制作、50個のポーチ作り

 それまでは、食料品などはインターネットでよく購入していましたが、それ以外のものは買ったことがありませんでした。ですから、自分で作ろうと思ってはじめて同業者やもの作り系のホームページを研究しました。たくさんのホームページを見ていくうちに、自分ならこうするのに、ここを工夫したらもっとよくなるのにというのが、次第に見えて来るようになりました。

サイトで販売しているランジェリーケースを制作中
サイトで販売しているランジェリーケースを制作中

 そこで、まずはインパクトがあって、見やすいサイトを目指しました。実物を見ることが出来ないわけですから、可能な限りポーチやバッグのディテールも写真で見せるようにしています。裏地をひっくり返したり、縫い目をアップにしたりして、お客さまが納得して購入できるような工夫をしています。

 制作に当たっては、編集の仕事で、IllustratorやQuarkXPressなどのソフトを一通り使っていたので、ホームページ作成ソフトのGoLiveは馴染みやすくて助かりました。ゼロからのスタートでしたが、何とか1ヶ月ほどで完成することができました。
 ホームページ作りよりも大変だったのが、製品作り。デパートやお店では扱っていない、大人の女性向けのポーチやバッグのショップをコンセプトに掲げましたので、業務用ミシンを新たに導入して、開店までに50個ほど作成しました。大変でしたけど、どんな人が買ってくれるのか、ワクワクしながら、楽しく制作することができました。

ホームページと「露天商」で、楽しみながら継続

 ホームページを開いて現在10ヶ月ほど経ちますが、できるだけ飽きさせないような構成を心がけています。私自身が語るというのは恥ずかしいので、お店のマスコットのアヒルが語るように書いている日記風のコラムも好評です。全国各地からの注文や、リピーターが多いのも嬉しいところです。お買いあげいただいたら、開ける喜びを味わっていただくために、製品は箱に入れてお届けしています。また、お客さまに安心して愛用していただきたいので、修理などのアフターケアにも対応しています。

バザーへの出展依頼もメールで来る。インターネットでの出会いも多い
バザーへの出展依頼もメールで来る。インターネットでの出会いも多い

 現在は、ホームページ以外に、いろいろな場所のバザーにも出かけて行って販売もしています。バザーでは、直接お客さまと会って、反応を見ながら商売できる楽しさがありますね。当面は、ホームページとバザーの半々くらいで売れてくれるのが理想的だと思っています。間口が広くて、無限の可能性のあるインターネットと、『男はつらいよ』の寅さんのようなアナログな「露天商」。それをバランス良く続けて行くのが、私の性に合っているのかも知れません。大好きな生地に囲まれて、気長に、楽しみながらSOHOを続けて行きたいと思っています。

太田さんのある一日
タイムテーブル
8:00
起床、食事
10:00
メールチェック、雑事
12:00
食事
13:00
制作、発送
19:00
食事
20:00
制作
SOHOスタート費用
業務用ミシンの購入 18万円くらい
サイト名
ポーチ ド ポッチ
おしゃれで丈夫な生地を使ったポーチは、使い勝手のよさにもこだわりました。小さなポーチからトートバッグまで、大小取り揃えております。
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