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IT&ビジネス 最前線レポート第3回 ITからCTへ。画期的な3Dで新たなコミュニケーションを図る

2004年07月05日

ITをもっと有効に活用するために

COO 村田 守巧氏
COO 村田 守巧氏

 ブロードバンドの急速な普及に代表されるように、ITはどんどん一般化し、家庭や企業に入り込んでいる。しかし、実際のところ、高いお金を払ってITを導入したものの、結局うまく使いこなせない企業は、まだまだ多いのではないだろうか。
 そんな中、ITを活用した効果的な販促戦略を提案し、実に幅広い業種の企業を支援している会社がある。東京・中野に本社を構えるITコンサルティング会社、株式会社3Dデジタルマックス(代表取締役CEO垣内秀天氏、代表取締役COO村田守巧氏)である。
 同社は社名にもあるように、3D画像をWeb上で効果的に使った独自の販促ツール、「3Dmallシリーズ」を駆使して、身近なITを提案している。

赤い台の上に商品を置いてカメラを設定、台が一回りする間に6回から10回の撮影をしてデータをとる。
赤い台の上に商品を置いてカメラを設定、台が一回りする間に6回から10回の撮影をしてデータをとる。

 「3Dmall」とは、ネット広告分野で次世代標準を狙う新しいダイレクト・マーケティングシステムで、スライドショー、回転表現、拡大機能などにより、これまでWebでは伝わらなかった、空間、奥行き、物の裏側、質感など、さまざま立体表現をリアルに伝えることができるソフトウェアだ。
 これにより、「3次元的にもっと空間の広がりを見せたい」、「もっと多くのカラーバリエーションを見たい」、「商品デザインを多角的に見せたい」などの多様なニーズに、さまざまな3D表現で応えている。
 「たとえば、インターネットによる住宅物件紹介などで、部屋の間取りや収納家具などを3次元的に見せることができます。ただし、すべてを3Dで見せるだけではなく、必要な画面だけ3D処理してコスト削減を図ったり、どう見せた方が効果が上がるか、戦略まで踏み込んで提案しているのも当社の特徴です」(村田COO)。
 この他にも、浴衣の着方を連続画像で見せたり、化粧サンプルのバリエーションや、Web上では見られない商品の裏側や側面を見せるなど、さまざまな業種で3Dの表現方法の可能性を追求し、それを具現化している。

3D画像を「本」のように見せたい

3Dmallシリーズを利用したサイト
http://www.3dmall.co.jp/
http://www.naiki.co.jp/

 また、このような3D表現を生かして、Webのカタログなどを「本」のように見せられないかという要望を受けて作ったのが同社の「3Dmall Digital book」だ。
 これは、印刷物をスキャニングしたデータやカメラで撮影したデータから、高精細なデジタルブックを作成する同社の最新ソフト。従来のPDFによるデジタルカタログと異なりプラグインも必要なく、優しい操作性でスライドショーや回転表現コンテンツとの組み合わせも可能。たとえば、見たいところを拡大したり、回したり、裏返すこともできる。
 また、eコマースへの連動機能などにより、より実用的なデジタルカタログを構築でき、企業が抱える大量の資料、カタログ、パンフレットを短時間でデジタル化できるという。
 これまで大量配布していたカタログをWebからプリントアウトして使えるので、企業のコスト削減や、個人のぺーパーレスにも貢献していく。
 現在、ある通販会社の547ページのカタログをこれで制作し、反応も上々。他にも模型メーカー、自動車メーカーのカタログなどで採用されており、企業以外にも美術館の作品紹介、マップ、観光地紹介など、さまざまなジャンルで活用されている。

ITからCTへ、点から面へのサービスの進展

 先にも述べたが、同社の特徴は、これらのソフトをただ売るだけでなく、3Dの見せ方、コスト削減にも効果的なホームページやメールの見せ方(有効な部分だけを3Dにし、後はパノラマや、フラシュなどを使う)などを提案し、企業が獲得したい顧客に対する訴求効果を企業と一緒になって考え、戦略的方向性まで踏み込んでいることだ。
 徹底した研修により、技術と独自の販売スキルを持った販売代理店が全国に112社あり、それらがすべて連携し合っている。また、クライアントだけでなく、技術支援、撮影、デザインなどを担当するスタッフや関係会社とも綿密なコミュニケーションを図り、より強固なネットワークを構築しているのも強みだ。
 「当社が目指すのは、IT業界の健全化なんです。とにかくITは日進月歩ですから、今日の技術が明日は古くなってしまうという危機感を誰もが持っているはずです。だからこそ、これからは企業とエンジニアがもっとコミュニケーションを強め、本当に効果のある有益なIT戦略を組み立てていく必要があります。これからの時代は、ITからCT(コミュニケーション・テクノロジー)への進化がキーワードになるでしょう」(村田COO)。
 決してひとつの技術に甘んじることなく、ITを有効に使う手だてを相互のコミュニケーションにより具現化していくことがCTの核心である。これからの時代は個々の技術を有効に活用し、それぞれのサービスを点から線へ、線から面へ発展させていくことで、IT業界全体の健全化に貢献してくことが大切なのだろう。そしてそれが、さらなる技術の進展を後押しし、業界全体の活性化に繋がっていくはずだ。
本村 賢悟 (もとむら けんご)
1967年鹿児島生まれ。大学卒業後、経済誌、情報誌編集を経て、2001年にフリーライターとして独立。現在、ビジネス、テクノロジー、カルチャーを中心に幅広いジャンルのレポート記事を手掛けている。