現在、インターネット上のネットショップが何店舗ぐらいあるか、ご存じだろうか。実は、あまりに多いためにはっきりとは把握されていないが、延べ20万から30万店舗がインターネット上に存在しているといわれている。ブロードバンドの爆発、ネット人口の増加を背景に、ネットショップは今後も増加していく傾向にある。
この商売、パソコンだけあればよいというわけではないが、初期投資が比較的少なく参入の障壁も低いため、小規模事業主がその大半だ。また新しい業種ということもあって、組織化・近代化が遅れていたが、最近ではショップオーナーを中心に組織化・団体化することによって、互助や地位の向上、スケールメリットを享受しようとする動きが目立ってきた。
2003年1月に数人のネットショップ関係者が集まって結成された任意団体「 全国イーコマース協議会 (以下、EC協議会)」はその代表的な存在だ。
「実はこのEC協議会は、実際に母体となる事務所や専従者がいるわけでなく、すべてメーリングリスト(以下、ML)を通した電子会議で運営されているのです」と藤井俊行会長は言う。
どういうことかというと、事務局スタッフを務めているのは店長有志で、しかも彼らは全国各所に散らばっている。だから、毎回会議を開くわけにはいかない。さらに、専任のスタッフがいないにもかかわらず、運営には即時のレスポンスが要求される。
そのため、この会の運営母体として事務局のMLが活用されるのだ。そのMLから、マトリクス状にいくつものMLが広がっていき、事務局のMLがそのすべてを束ねている。つまり頭脳に当たるMLとして事務局MLがあり、そこがすべての具体的な作業をやったり、情報交換をしているMLに指令を出したり、補助、予算をつけたりして運営しているのだ。
「この会が面白いところは、MLで宿題を出されたり、売れている店舗などと情報交換できる点です。そして実際に会ったりできると、より勉強になります。当店が賞を受賞できたのも、MLでの切磋琢磨の結果だと思います」と会主催“400人の店長が選んだベストECショップ大賞”を受賞した『無農薬野菜のミレー』の店長、早川氏は言った。