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ヒモなしがトレンド!? 無線技術を知ろう
第4回 無線LANのセキュリティを考える

2005年12月5日

無線LANは盗聴できる

 これまで紹介してきたように、無線LANは、配線工事が不要でコストも低価格化が進んでいることから家庭内などのブロードバンド接続の方法として急速に普及しつつあります。しかし、無線LANは電波を利用するシステムであるため、有線LANと異なりセキュリティ設定を行わないままで使用していると、データの盗聴や外部からのハッキングといった重大な被害を受ける可能性があります。

 無線LAN環境は、電波の届く範囲であれば屋外であってもLANにつながったインターネットやパソコンと接続することができます。これは無線LANの最大のメリットなのですが、反面、アパートのような環境で無線LANを利用する場合には、電波の届く範囲にパソコンを利用できるユーザーがいた場合、知らぬ間に自宅のネットワークや回線を利用されていたり、あなたの共有フォルダを覗かれているという可能性もあるのです。

 ただ単に個人の情報が盗まれるだけではありません。例えば、自宅のアクセスポイントから悪意のある人物が外部のインターネットシステムにアクセスし、犯罪を行った場合、アクセスポイントの持ち主にえん罪がかけられる可能性があるのです。

 こうしたハッカーのために無防備な無線LANアクセスポイントを発見するための機材やソフトウェアも出回っており、無線LANを初期設定のまま放置しておくのは非常に危険といえます。無線LANにはこうした盗聴やハッキングを防ぐための機能がいくつか用意されています。ここでは、その概要について紹介します。

 無線LANのセキュリティ設定は、無線LANのアクセスポイントと無線で接続する子機それぞれに設定を行います。多くの無線LANアクセスポイントは、インターネットブラウザのURLバーから「http://192.168.1.1/」といった数値を入力することで設定できます。数値はメーカーごとに異なるので、マニュアル等を見て確認してください。無線LANのセキュリティで設定するのは「ESS-ID」「MACアドレス」「WEP/WPA」の3点です。設定項目はメーカーごとに異なりますので、こちらもマニュアルを参照にしてください。

1 ESS-IDの変更でアクセスしにくくする

 セキュリティ設定で基本となるのが、「ESS-ID」です。ESS-IDとは、無線LANのアクセスポイントにつける名前のようなものです。マンションや企業のフロアのようなアクセスポイントが複数ある環境では、複数機器同士の混信が起きる可能性があります。そのため、一つ一つのアクセスポイントにESS-IDを付けて、ESS-IDが一致する機器同士しか通信できないようにすることで、混信を防ぐことができます。

 ESS-IDが一致しないとアクセスポイントにアクセスできないため、設定を標準状態から変更することである程度セキュリティを高められます。このESS-IDはメーカーによっては名称が異なり、「SSID」や「ネットワーク名」という名称が使われている場合もあります。設定はアクセスポイントと子機、それぞれに対して行います。

 なお、機器に標準で設定されているESS-IDは、インターネットで入手可能なメーカーマニュアル等に記載されており、外部から名前を見つけ出すことは比較的簡単です。標準のままにしておくのは絶対にやめましょう。

2 世界に一つしかないMACアドレスの登録で侵入を防ぐ

 次に「MACアドレス」によるセキュリティ設定を行います。MACアドレスとは、無線LANカードやパソコンに搭載されたLAN対応機器一つ一つに割り当てられた固有のID番号のことです。同じ番号は一つとしてないため、特定のパソコンを識別するために利用されます。

 自宅のパソコンのMACアドレスをアクセスポイントに登録することにより、登録されたパソコンからしかアクセスポイントに接続できないようにできます。これにより、外部からの侵入を防ぐことが可能となります。ただしアクセスポイントによっては、この機能が搭載されていない製品もあります。


3 データの暗号化で盗聴を防止
 最後の対策としてはデータの暗号化があります。ESS-IDとMACアドレスによるセキュリティ対策は外部からアクセスポイントへの侵入を防ぐものですが、データの暗号化はアクセスポイントから子機、子機からアクセスポイントへやりとりするデータを傍受されないようにするためのものです。

 データを傍受されるとメールの中身を読み取られてしまったり、アクセスしているサイトの情報、場合によってはクレジットカードの情報といった重要なデータを盗まれる可能性があります。「WEP/WPA」とは、データを暗号化するための方式のことを差します。WEPは無線LAN登場初期に採用されている規格で、現在販売されているルーターにはより安全性の高いWPA方式に対応しています。暗号化はアクセスポイントと子機、両方ともに設定を行う必要があります。


 上記の三つのセキュリティ対策は、ハッキング手段などがすでにあるため、一つ対策を施しただけでは、残念ながら効果が薄いのが現状です。「ESS-ID」「MACアドレス」「WEP/WPA」のいずれかを組み合わせて設定することにより、安全性を高めることができます。

 次回はまとめとして、USBの無線化技術など次世代の無線技術について総括します。
今回のポイント
check1
無線LANは盗聴される危険性がある
check2
設定をしないと犯罪に巻き込まれる可能性がある
check3
セキュリティ設定はアクセスポイントと子機となるパソコン両方に行う

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