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知っ得IT! IP電話の巻第3回 IP電話の仕組み
2004年04月05日
IP電話を支える“VoIP”
 前回「IP電話は音声をデータに変え、インターネット網を経由して相手先に届ける仕組みなので料金が安くなる」と書きましたが、今回は、もう少し詳しくIP電話の仕組みについてご説明しましょう。

 皆さんは「VoIP」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
 これは、IP電話を支えている技術(VoIP=Voice over IP = インターネット網に声を乗せて届ける)です。
 このVoIPには、IP電話の発着信を制御したり、音声を一定時間ごとに区切ってデータ化して、さらにアナログへ復元する、などの機能がありますが、ここではIP電話の料金が安くなる理由に最も関連する「音声のデータ化」を中心にお話しましょう。

 ところで、「音声のデータ化」と先ほどからいっていますが、VoIPで行なわれることを正確にいうと「音声データのパケット化」です。つまり、インターネット網を流れているのは、パケット化された音声データというわけです。
 では、その「パケット」とは何でしょうか。中には、この「パケット」という言葉に聞き覚えのある方もいらっしゃるかもしれませんね。そう、携帯電話でのメールやウェブ閲覧の課金単位に、よく「1パケット○円」という表現が使われていますが、あのパケットと同じ意味です。

 パケットとは「荷札のつけられた小包」に例えられることが多いのですが、それにならえば「音声データのパケット化」とは「音声データ(=荷物)に、送り相手先が書かれたヘッダ情報(=荷札)をつけて小包にする」ということです(インターネット網には、無数のデータが流れています。ただの音声データでは相手先がわからず、届けることができませんから、ヘッダ情報は必須なのです)。

音声がインターネット網を流れるまで
 話をわかりやすくするために、音声がインターネット網に流れていくまでを順を追ってお話しましょう。

 まず、電話口で話された音声、すなわちアナログデータは「コーデック」という技術によって、順次デジタルデータに変換されていきます。この時、ただデジタルデータへの変換をしただけではデータ容量が大きすぎるので、通話品質に問題のない程度まで圧縮されます(なお、このコーデックという技術は、通話先でデジタルデータを音声に戻す時にも利用されます)。

 次に、このデジタルデータは「フレーム化」という作業によって10ミリ秒単位のデータに分割されます。このフレーム化されたデータが、パケットの中身になります。そしてそれに、電話の相手先=ヘッダ情報(小包の例でいう「荷札」)をつけ、パケットの完成です。
 つまり、IP電話での会話の仕組みとは以下のようなイメージです。

IP電話での会話の仕組み

 発着信の技術によって接続されたIP電話から、パケット化された音声データが順次インターネット網に送り出されます。そして、そのパケットを受け取った相手は、先ほどとは逆の手順、すなわちパケットをデジタルデータにして、コーデック技術によって人間の聞き取れる音声に復元することで会話をする、という流れになります。
 言い換えれば、IP電話での会話のやり取りとは、このパケットデータのやり取りというわけです。そして、このパケットデータのやり取りに料金の発生しないインターネット網を利用できるから、IP電話は低料金ということになるのです。

 ちなみに、パケットのやり取りに関しても、もちろんいくつもの複雑な技術が用いられています(それらを総称して「プロトコル」と呼びます)。ここではその詳細は省略させていただきますが、興味を持たれた方は、いろいろと調べてみてはいかがでしょうか。
 次回は、企業のIP電話の利用や、IP電話の将来についてお話します。お楽しみに。

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