話をわかりやすくするために、音声がインターネット網に流れていくまでを順を追ってお話しましょう。
まず、電話口で話された音声、すなわちアナログデータは「コーデック」という技術によって、順次デジタルデータに変換されていきます。この時、ただデジタルデータへの変換をしただけではデータ容量が大きすぎるので、通話品質に問題のない程度まで圧縮されます(なお、このコーデックという技術は、通話先でデジタルデータを音声に戻す時にも利用されます)。
次に、このデジタルデータは「フレーム化」という作業によって10ミリ秒単位のデータに分割されます。このフレーム化されたデータが、パケットの中身になります。そしてそれに、電話の相手先=ヘッダ情報(小包の例でいう「荷札」)をつけ、パケットの完成です。
つまり、IP電話での会話の仕組みとは以下のようなイメージです。
発着信の技術によって接続されたIP電話から、パケット化された音声データが順次インターネット網に送り出されます。そして、そのパケットを受け取った相手は、先ほどとは逆の手順、すなわちパケットをデジタルデータにして、コーデック技術によって人間の聞き取れる音声に復元することで会話をする、という流れになります。
言い換えれば、IP電話での会話のやり取りとは、このパケットデータのやり取りというわけです。そして、このパケットデータのやり取りに料金の発生しないインターネット網を利用できるから、IP電話は低料金ということになるのです。
ちなみに、パケットのやり取りに関しても、もちろんいくつもの複雑な技術が用いられています(それらを総称して「プロトコル」と呼びます)。ここではその詳細は省略させていただきますが、興味を持たれた方は、いろいろと調べてみてはいかがでしょうか。
次回は、企業のIP電話の利用や、IP電話の将来についてお話します。お楽しみに。