こうしたB-CASカードによるコピープロテクト導入後、HDD/DVDレコーダーやデジタルVHSなどの録画機器がうまく利用できないといったトラブルが増えています。例えば、ビデオデッキで録画した番組のCMなどをカットして長期間保存しておきたい、という人も多いと思います。コピーワンスは、前述の通り一度だけ番組を録画することが可能ですが、デジタル録画した番組にCMのカットなどの編集を加えようとしても、内部でコピーの工程が発生してしまい、コピーワンス制限にかかって編集できないのです。
こうした制限は、ケータイなどで利用されるminiSDカードなどのメディアに保存する場合も同様で、デジタル放送ではコピーが存在することができないため、一度デジタル放送を録画した番組をケータイ用の画質の悪いminiSDカード用の動画に変換してしまうと、オリジナルの高画質なデジタル放送番組は消えてしまうといったことも起きています。本来、放送のデジタル化によってアナログ時代に比べてより便利になるはずが、コピープロテクトにより、デジタル放送はアナログ放送に比べ使い勝手が悪くなってしまった点も多いのです。
こうした視聴者の不満が増えると、放送のデジタル化への移行を妨げる可能性が高いと判断した総務省は、2005年7月末、こうしたコピーワンスによる制限に対して、見直しをかけるという発表を行いました
(
http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/050729_11.html)。具体的な内容はこれからで2005年内に結論を出すとのことですが、よりデジタル放送のメリットを活かした仕組みになることを期待したいところです。
次回は、ケータイなどのモバイル機器でのコンテンツサービスの方向性について紹介します。