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デジタル化で変わるテレビ放送 第1回 アナログ放送からデジタル放送へ

2005年08月08日

そもそもアナログとデジタルの違いってなに?

 現在の多くの人が視聴しているNHK総合・民放各局などのテレビ放送はアナログ放送と呼ばれています。このアナログ放送は、2011年7月24日を持って終了することになりました。
 これにより、これまでのアナログ放送に対応したテレビやビデオは、デジタル放送に対応したチューナーを増設しなければテレビ放送を視聴できなくなります。そもそも、アナログ放送とデジタル放送はいったい何が異なるのでしょうか?

 まず、アナログとデジタルの違いから解説しましょう。アナログとは連続した状態により物事を表すことを言います。一方デジタルは物事を数字や信号によって表現します。これだけではわかりにくいですが、時計を例にすると想像しやすいと思います。

 時刻を表現する場合、アナログ方式の時計は秒針が一周回って1分という時間を表します。時間と分はそれぞれの針が時計盤の文字を指すことで表現します。一方、デジタル時計では2005年7月25日23時26分38秒というように情報を直接数字で表します。

 アナログは針の動きを見ていれば、37秒と38秒の間の37.25秒といった時間も分かります。対して、デジタルは時刻を数字で表示するため、前述の37.25秒といった表現はできません。しかし37.25秒という数値は普段の生活ではあまり必要とされない情報です。デジタルは情報を簡潔に見せる特性を持っているのです。

 デジタル放送は、人間の目や耳に聞こえない不要な情報を省いて、データを圧縮することで情報を効率よく送ることができます。また、アナログ放送の時に比べ、電波のスペースを効率よく活用できるので、余った電波のスペースを使ってアナログ放送ではできなかった新たなサービスが可能となったのです。

デジタル放送だからできるサービス

 デジタル放送では、アナログ放送と違うさまざまなサービスや特徴があります。主なものを挙げてみると、
1)高画質な番組を表示できる
2)一つのチャンネルで複数の番組を同時に放送するマルチチャンネル機能
3)インターネットや文字放送などを活用した双方向サービス
4)ケータイなどのモバイル機器でテレビ視聴するモバイルサービス
5)ノートパソコンなどのデジタル機器との高い親和性
などがあります。
1)
 高画質な番組とは、現在ハイビジョン放送と呼ばれるものです。ハイビジョン放送では、一画面の情報量が現在のテレビ番組の4倍以上を確保でき、映画やテレビ番組も存在感のある精彩で美しい画面を再現できます。
高画質な番組を表示する
2)
 マルチチャンネル機能は、複数の番組を平行して放映できる機能です。これまでのアナログ放送の場合、野球中継が延長に入ってしまったときに、後番組であるドラマなどの開始時間が遅れ、録画に失敗することなどがよくありました。デジタル放送では、主チャンネルでは番組表通りのドラマを放映し、副チャンネルでは野球の延長中継を放映すると言ったことが可能となります。
マルチチャンネル
3)
 双方向サービスは、文字放送のような番組に関連した情報のほか、テレビ番組表などの情報を受信することができる機能です。例えば料理番組の献立情報、番組の検索や出演タレントの情報といった副次的な情報を得ることができるほか、インターネットと連携したショッピングやアンケートサービスなどを利用できます。
4)
 モバイルサービスは、ケータイやカーナビなどでノイズのないクリアなテレビ放送を見ることができます。現在もテレビを視聴できるケータイやカーナビなどはありますが、ノイズが多く視聴に耐えられない場合が多いのが現状です。地上波デジタル放送では、デジタル放送のノイズに強い特性を活かして、クリアでかつ双方向サービスの特性を活かした番組を視聴できるようになる予定です。
5)
 デジタル放送では、コンテンツもデジタル化されるようになります。デジタルデータはパソコンと非常に親和性が高いのです。
 コンテンツがデジタル化されると、インターネットを通じたブロードバンド放送などへの応用も簡単になり、ブロードバンド放送のコンテンツが飛躍的に増えていくことが期待されています。
 最近ではドラマやアニメをブロードバンド放送で1話から再放送することも増えてきました。インターネットがビデオデッキ代わりの機能を果たすことができるようになってきたのです。
ブロードバンド放送
 ここまで、デジタル放送の特徴について大まかに説明してきました。次回から、デジタル放送について、より詳細に解説していきます。

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