
「SaaS」と「ASP」って何が違うの!? セキュリティのガイドラインも公開されてるので、チェックしてみよう!
2008年8月5日
ア: 一つまたは複数のサーバを、複数のユーザで共有すること
イ: 一人のユーザが、複数のサーバを利用できること
ウ: 複数のクライアントを対象に、サーバからマルチキャスト送信できること
正解はコラムの後にあります。ヒントはコラムを読んでみよう。
「SaaS」は、Software as a Serviceの略です。新しいWebサービスの総称として、ニュースなどでも取り上げられる機会が増えてきました。SaaSの定義については、さまざまな意見がありますが、まず前提となるのが、ユーザが必要とする機能のみを選んで利用できるソフトウェアという点です。
市販のアプリケーションはバージョンアップが進むにつれ、高機能化していきますが、使う人によって不要な機能があったりします。そこで、ユーザが自由に必要な機能だけを選んで購入できるようにしたのがSaaSです。
SaaSはユーザが機能を選べるという観点から、インターネットブラウザからサービスを受けられる「Webアプリケーション」という形式を取っているのが一般的です。こうしたWebアプリケーション型のサービスとしては、ASP(Application Service Provider)があります。
どちらについても、インターネット経由でソフトウェアを使うという点で、ユーザ側から見ると違いはありません。現実に提供されているSaaSとASPのサービス内容の違いについては、提供企業や解説者により意見が分かれています。
一部の企業では、利用者ごとにサーバを提供するシングルテナント型をASP、同一サーバを複数ユーザで利用してコストを下げるマルチテナント型をSaaSとしている場合もありますが、現在ではASPをうたいながらマルチテナント型でサービスを提供している企業もあり、一般的な認識とはいえません。
本質的な差異はないのですが、SaaSについては、サーバハードウェア性能の向上やインターネット回線の高速化などによりWebアプリケーションが使いやすくなり、多くのユーザにWebアプリケーション型サービスを広めるためのマーケティング的な意味合いが強いのが現実です。
国内では、SaaSやASPの普及が始まっていることをふまえ、総務省が2007年11月に「ASP・SaaS安全・信頼性に係る情報開示認定制度」を開始しました。これは、サービス内容・品質、提供企業の財務状況、セキュリティのガイドラインなどの情報開示項目の共通化によりユーザが比較・評価をしやすくするというものです。
7月には「ASP・SaaS情報開示認定サイト」が作られ、実際に認定されたサイトなどが公開されています。同様に経済産業省が2008年1月に「SaaS向けSLAガイドライン」を定め、サービスの稼働率やトラブル時の平均復旧時間、データの保存期間など運用上のガイドラインを公表しています。

Webブラウザを使って、サービスを提供する事業者のサーバにアクセスし、アプリケーションを利用する仕組み。料金は月額や年額といったように利用期間の分の使用料を支払う。インターネットブラウザがあれば利用できるため、システムコストの削減につながるほか、ソフトウェアのバージョンアップなどの更新も事業者が行なうためメンテナンスコストの手間が不要というメリットがある。
トラブルなどが発生し、サービスが利用できなくなった場合、その復旧にかかる時間の平均。修理時間の合計数を故障回数で割ることで計算する。トラブル対応の指標ともいえ、復旧までの時間が小さいほどよい。SaaS向けSLAガイドラインでは、基幹業務については1時間以内の復旧を例として挙げている。
正解.ア: 一つまたは複数のサーバを、複数のユーザで共有すること
サーバを複数ユーザでシェアすることで資源を有効活用して、一ユーザあたりのコストを下げることができるわけです。でも本文でも触れているように、この点ではASPとSaaSの区別は結構あいまいです。SaaSについては、Ajax技術の登場やネットワーク環境の高速化をうけて、ユーザビリティが著しく進化したASP、と考えるのがいいかもしれません。
ナガハタ トシヒロ
フリーライター兼編集者として、主にパソコン関連のレビューおよびテスト記事のライティングおよび雑誌編集を手がけるフリーライター。
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