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成功社長インタビュー IT導入はこれで成功した!第5回 Part3.ネット販売からコンサルティングまでITをフル活用!
  2003年12月22日
代表取締役社長 瀧澤一郎氏
東京和晒株式会社
代表取締役社長 瀧澤一郎氏
前身は1889年に創業した小巾綿晒を生業とする「丸三晒」。1947年東京和晒有限会社を設立し、本格的にゆかた晒の工業化に踏み切り、65年より株式会社化。
 転廃業していく同業社を尻目に、先代の瀧澤一郎兵衛氏は極短納期対応・在庫設置機能に生き残り策を見出し、クイックデリバリーサービスを柱とする現事業体制の基盤を築く。85年に洋装アパレルテキスタイル部門へも進出し、99年より「超小口染色加工」を開始。98年には経営合理化に成功した都内製造業7社に選ばれ東京都知事賞受賞。
「ものづくり」をテーマにネット販売に着手
工場の内部。必要量の材料が的確なタイミングでラインを流れていく。
工場の内部。必要量の材料が的確なタイミングでラインを流れていく。
工場の内部。必要量の材料が的確なタイミングでラインを流れていく。
 当社は、比較的早い時期からコンピュータを経営に取り込んできました。ですからインターネットが全国的に普及してくると、すかさずネット通販に着手しました。当社は「ものづくり」をテーマに、染色技術を駆使したオリジナリティあふれる製品開発を支援しているので、ニーズのほとんどが「ものづくり」を楽しみながらやっていくようなお客さまばかりです。

 そこで、まずインターネットの「手ぬぐい」受注販売サイトを立ち上げました。このサイトは完成した製品を販売しているのではなくて、「うちはこういうことができますよ」という会社の独自性を打ち出したものです。
 サイトの中に「繊維ものづくり道場」という繊維加工のイロハを紹介するコーナーも設け、染色の豆知識として「これだけは知っておいてください」というデザイン見本や、染色の基本も網羅しました。このサイトを公開してからアクセス数は着実に伸び、今でも1日平均1,300〜1,500くらいのアクセスがあります。ネットを見て電話で問い合わせされるお客さまも多く、そのうち半分以上の方と成約しています。

 小口の契約がほとんどなので、大体が3〜10万円くらい。でも、浴衣や半纏、イベントグッズ、プレミアグッズなど取扱いのアイテムも増やしていったところ、100万円くらいの契約も出てくるようになりました。最近では1本800万円の契約もありましたから、ネット販売侮るべからずです(笑)。
ITフル活用でコンサルティング事業も推進
 当社が今日まで成長し続けることができたのは、最も速い開発と問題解決、つまりお客さまが望む商品を開発し、お客さまの困りごとを即座に解決していくという個別対応の姿勢で、多品種少量生産に特化してきたからです。当社の規模で少品種大量生産を仕掛けたら、結局は価格競争に敗けて潰れてしまうのがオチでしょう。多品種少量生産を基本にして「ものづくり」を支援する独自性を打ち出したことで、お客さまの評価をいただけているのだと思います。

 同業他社は悲惨なもので、価格競争に敗れて打撃を受けています。だからこそ、これからもオリジナリティのある製品の開発→販売のサイクルを続けていけば、必ずリピーターがありますし、もし売れなくなっても違うものを作ればいいんです。すべては開発の連続であり、それを延々と続けていくだけです。

 現在、活用できるIT技術はフルに活用しています。結果的にITを使わないとやっていけない会社になっているのです。
 また、とことんまで「ものづくり」を追求しながら、それと同時に当社の110年の歴史と豊富なデータに基づいた「コンサルティング事業」も強化していきたいと考えています。本業も確かに忙しいのですが、当社が培った様々なノウハウを少しでも還元していく意味でも、コンサルティング事業も大切な仕事だと位置づけています。熾烈な競争を強いられている中小企業の力に少しでもなれるよう、IT技術を有効に駆使したビジネス支援を行っています。
すべての仕事は「翻訳」です
多彩なビジネス講座が用意された「東京e大学」
多彩なビジネス講座が用意された「東京e大学」
 このコンサルタント事業の一環として、私も参加して進めているのが「東京e大学」というプロジェクトです。
 これは「中小企業のビジネスチャンス拡大」を目的に立ち上げた、企業経営のノウハウをネット上で学べる公開講座です。ネット上で講義が受けられるだけでなく、質問を受け付けたり、受講生とコミュニケーションを図ることも可能です。

 また、企業向けのプロモーションムービーの制作も行なっています。ネット上で注文を受け、制作から配信までを行うサービスです。これを利用すれば格安で自社CMが作れてしまうのです。

 ビル・ゲイツも提唱しているように、すべての仕事は「翻訳」だと思っています。これはコンサルタント事業でも強調していることですが、製造業が流通業と違うのはできたものを右から左に動かすのではなく、「無いものを作る」ことです。Aさんができない、Bさんもできない、この両者にできないものを私たちが介入して作り上げることだと思います。
 人は毎回欲しいものが違ってくるので、間に立つ人が優れた翻訳者でないといけません。だからこそ、私たちはITという恵まれたテクノロジーを熟知し、有効な「翻訳機」として活用していくことが、今の時代には大切なのだと思います。
(終)
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