これによって商品の販売動向がわかるため、無駄な生産がなくなり在庫が圧倒的に減りました。その結果、製造開始から販売までの在庫日数が一般企業では平均200日のところ、同社では30日未満になっています。また、物流センターには最新式のデジタルピッキングシステムを導入し、さらに物流の効率化を図っています。
他にも、店舗での発注から納品までの期間が1ヵ月から2日に短縮、物流在庫が95%削減、製造業者での生産リードタイムが20%削減と、IT化による業務の改善効果は目覚しいものになっています。
同社の例はまさにITが経営改善、業績向上に貢献した見本であると言えましょう。社長のリーダーシップの下、目的を見失うことなく業務改革を行ったことが成功要因です。
さて、今回まで10回にわたって「頭のよいIT導入法」をお話してきました。連載の最初に「情報化」と「情報システム化」の違いをお話しましたが、情報化の目的はあくまで「業績向上」です。そのための業務改善であり、経営改革なのです。ITはそれを実現する手段にすぎません。それを忘れないことが「頭のよいIT導入法」の第一歩、であると言えるでしょう。