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ITで失敗しないケーススタディ
頭のよいIT導入法 第7回 頭のいいネット店舗の導入法
2005年06月06日再掲載
可能性と魅力にあふれたBtoC
 前回のBtoBに続きeコマースの話題として、今回は企業が消費者に対してモノやサービスを販売するBtoCを取り上げます。
 BtoCはBtoBほど市場が大きくありませんが(概ねBtoBの10分の1程度)、様々なビジネスが考えられます。例えば、実店舗では不可能な数の品揃えができる本屋、自分の好きな仕様を選択できるパソコン店、オークションや逆オークションのような新しい取引などネットでは魅力的な市場がたくさん考えられます。
 また、最近ではネット上の商店街というべき電子モールもすっかり一般化し、誰でも比較的低コストでネット上に店舗を持つことができるようになりました。
 とはいうものの、電子モールは集客効果が大きいというメリットの一方で、たくさんのお店があるためにより競争が激しくなっており、生き残るにはさまざまな工夫が必要となります。
顧客に選んでもらうための注意点
 ではどのような点を工夫するべきかというと、基本的にBtoBと大きな変りはありません。
 まず一番目に必要なのは魅力的なホームページです。消費者を対象とするビジネスにおいてネット上のホームページは、ある意味BtoB以上に実際の店舗と同じ重要性があります。目に止まりやすく(訴求性)、入りやすく(誘導性)、中の移動がしやすく(巡回性)、見てあきない(展示性)、そして選びやすい(選択性)などは、Webであっても実店舗であっても全く同じです。店長や販売員が日夜魅力的なお店作りに努力しているように、Web上の店舗についても常に魅力的にしていく努力が必要です。案外この努力を忘れがちなのが実情でしょう。

 二番目は顧客管理をきちんとすることです。BtoCではお客さまの顔が見えないだけに、より一層きめ細かい管理が必要となるのです。顧客対応の重要性はネットであっても実店舗であっても同じですが、ネットでは特に注意すべき点が2つあります。それは配送体制と代金決済方法であり、まずはこの2つを確実に行なう方法を確立する必要があります。配送については、コスト面と運営面から考えると配送専用の業者に頼むのが一般的です。また、代金決済方法は銀行振込、郵便振替、代引き郵便などがありますが、確実さの面から今後はクレジットカードの利用が増えていくものと思われます。

 三番目は商品・サービスの独自性です。ネット上でしか手に入らない商品の開発、あるいは既存の商品でも提供方法に独自性を持たせることで差別化が図れます。例えば、実店舗では不可能な数の品揃えを行い、受注後2〜3日で配送する本屋がネット上にあります。これは本というありふれた商品の「提供方法の新しさ」に価値があるビジネスモデルです。

 これらの注意点は、電子モールに出店せず自前でネット上にお店をオープンする場合でも同じです。いずれにせよ、実店舗を運営するのと同じくらいの工夫と努力がBtoCでも求められるといえるでしょう。

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柄沢 明久 (からさわ あきひさ)
・有限会社マネジメントクリエーション代表
・中小企業診断士、ITコーディネータ、1級販売士など
・東京工業大学 工学部経営工学科卒業

・主な実績
消費生活アドバイザー・コンサルタント協会会員活動委員副委員長、中小企業診断協会東京支部正会員、東京販売士協会常任理事、NPOサンフラワー21理事、中小企業総合事業団登録情報化推進アドバイザー。著書に『経営のヒント(埼玉新聞コラム)』、『SE/CTO/経営者のための戦略的IT経営(共著:カットシステム社)』多数。

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