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ITで失敗しないケーススタディ
頭のよいIT導入法 第1回 IT導入に関する誤解をなくそう
2005年04月18日再掲載
今回から10回にわたって「頭のよいIT導入方法」を連載します。
まず第1回は総論として、「導入に関する誤解をなくそう」から開始です。
IT導入失敗の原因
 IT導入の失敗の話はよく聞きます。ITを導入したために却って業務が非効率になってしまった、IT化に馴染めずにストレスがたまってしまった、IT投資が高いものについてしまった、など様々です。IT導入失敗の原因は何でしょうか?それは「情報化」と「情報システム化」を混同していることにあります。

 経営における「情報化」とは経営情報や業務情報を社員でうまく共有する仕組みができている、ということです。例えば毎朝、朝礼で全員が活発な意見交換をしている、営業日誌を皆で回覧していてその情報から新規契約を獲得している、社長が気楽に社員の中に入ってきて本音レベルで談笑している、という風土があることはよく情報共有ができている組織であるといえます。
 一方「情報システム化」とは人間系の業務の仕組みを、情報技術を利用して情報システムとしてコンピュータ装置上に作りあげることです。従って人間系の仕組みがうまくできていないと、情報システムもうまくできないことになります。
 IT投資の失敗の原因の多くは、現状の業務の仕組みを改善することなしに、コンピュータシステムを導入することにあります。「情報システム化」すれば「情報化」ができると思ってしまう誤解が、その根本的な原因であるといってよいでしょう。

IT導入を成功させるためには
 そもそもIT導入の目的は何でしょうか? それは業績向上であり、それを実現するための経営改革です。そのためにはまず第一に現在の仕事のあり方を見直して改善することが求められます。そしてその次に、それを実現するために最適な情報技術を採用するのです。この順序を間違えると情報システム導入は失敗します。

 従ってIT導入を成功させるためには、まず第一に業務の改善を行なうことです。現在の仕事のあり方をもう一度見直しましょう。経営環境は激しく変化しています。今までの仕事のやり方が最適であるという保証はありません。第二に経営トップのリーダーシップが必要です。業務の見直しには抵抗が伴いがちです。いわゆる「抵抗勢力」を克服して業務改善を進めるには社長の強い決意が必要です。第三に少しずつ一歩一歩前進することです。とかく情報システムを導入する時は欲張りがちですが、まずはできることから少しずつ、しかし確実に行ないましょう。

 次回からこの3点を詳しくお話ししていきます。

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柄沢 明久 (からさわ あきひさ)
・有限会社マネジメントクリエーション代表
・中小企業診断士、ITコーディネータ、1級販売士など
・東京工業大学 工学部経営工学科卒業

・主な実績
消費生活アドバイザー・コンサルタント協会会員活動委員副委員長、中小企業診断協会東京支部正会員、東京販売士協会常任理事、NPOサンフラワー21理事、中小企業総合事業団登録情報化推進アドバイザー。著書に『経営のヒント(埼玉新聞コラム)』、『SE/CTO/経営者のための戦略的IT経営(共著:カットシステム社)』多数。

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