【今月の訪問先】
テクニカルライター 水野 貴明さん
今や、インターネットは仕事の上の調べ物にも欠かせないものとなっていますが、いざ検索をしてみると、情報の洪水に戸惑ってしまいます。目当ての情報にたどり着けないまま、時間を浪費してしまうこともしばしば…。欲しい情報を素速く検索し、業務効率を上げる方法はないものかと思い、今回は検索エンジンに関する本も執筆している、テクニカルライターの水野貴明さんに、業務の効率を上げる検索テクニックを教えていただくことにしました。
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インターネット検索ができるホームページにはYahoo!、Google、gooなどいろいろありますが、それぞれに違いはあるのでしょうか?
インターネット検索ができるホームページを「検索エンジン」といいますが、それぞれの検索エンジンで検索してヒットする情報の量や内容は、実はどこも、それほど差はありません。ただし、表示のされ方には違いあります。例えば、芸能人の名前で検索したとき、Yahoo!ならその人の情報が写真付きで表示されるようになっていたり、Googleは住所を検索すると地図情報へのリンクが表示されるなどが挙げられます。これは、それぞれの検索システムの差によるものです。
しかし、本当の個性は、検索以外の面に出ているといってもいいかもしれません。検索結果の右側や上部に出てくる関連情報や広告は、検索エンジンによって大きく異なります。提供しているサービスも、例えばYahoo!なら、メールやオークションのように総合的な情報サービスがウリです。一方のGoogleはもう少し検索に寄った立ち位置で、地球上のあらゆる場所の航空写真を見ることができる「GoogleEarth」や、書籍を検索できる「ブック検索」などユニークなサービスを提供しています。
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一番使いやすいのは、どの検索エンジンなのでしょうか?
これは使う人との相性もあるのでなんともいえませんが、まずメインで使う検索エンジンを1つ決めて、他のものは、それぞれの特性に合わせて補助的に使うとよいのではないでしょうか。検索エンジンは検索の範囲や精度など日々進化しているので、ある時点では使いにくいと思っても、しばらくすると意外に使いやすくなっていることもあります。いつも使っている検索エンジンだけでなく、ときどきは他のもので検索してみると、新しい情報に出会えたりしますよ。
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複数の検索エンジンを使い分けるとなると、面倒ではありませんか?
最近では、インターネットエクスプローラーなどのブラウザそのものに検索機能が付いていることも多いので、そういったものを利用してみてはいかがでしょうか。ブラウザの種類によっては、複数の検索エンジンをお好みで切り替えながら検索できるものもあります。
また、よく使う検索エンジンが決まっているなら、専用の「ツールバー」をインストールするのもいいと思います。こちらを使えば、ブラウザ自体にも検索機能が組み込まれ、わざわざ検索ページに行かなくても、すぐに検索することができます。
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目的の情報を効率よく探すコツはありますか?
検索は、いかに情報を絞り込んでいくかが最大のポイントです。不要な情報はできるだけ除くこと。複数のキーワードを空白スペースで区切って入力する方法は、多くの方が知っていることと思いますが、検索結果から特定のキーワードが含まれたものを除く「マイナス検索」は意外と知られていないようです。
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「マイナス検索」とはなんですか?
除外したいキーワードの前にマイナス(−)を付けるんです。例えば、食事をしたいときに「レストラン」で検索すると、レストランという単語が含まれるあらゆる情報がヒットしてしまいます。昨日はハンバーグだったから、今日は洋食以外がいいなというときは、「レストラン −洋食」と単語の前に「−」を付けて検索すると、「洋食のレストラン」に関するページを除外して検索することができるんですよ。
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なるほど。より効率的に情報を絞り込むことができるんですね。
また、単語の選び方だけでも、検索結果は大きく変わります。一番のコツは、「関係がありそうなキーワード」を入れるだけでなく、「目的のページにはこんな言葉が載っていそう」と想像してみることですね。例えば横浜市内で野球場を借りようという場合、ほとんどの人が「横浜 球場」などと検索すると思います。しかし、これでは横浜スタジアムで行われた試合結果など、ニュースのページも引っかかってしまいます。
この場合はもうひと工夫して、自分の欲しい情報が載っているページ、例えばグラウンドの管理事務所のページを探したいなら、「使用」や「料金」という単語が含まれているだろうと想像し、「横浜 球場 使用 料金」で検索してみるんです。こうすれば目的の情報へより早くたどりつけると思います。
あとは、例えばお得意先の接待で、渋谷駅に近いふぐ料理の店を探したい場合、「渋谷 ふぐ 割烹」より「渋谷 ふぐ 割烹 駅歩」と検索したほうが、駅から近いお店を探すことができますよ。キーワード選びにはある程度の慣れも必要ですので、常に意識して検索技術を向上させてください。
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「Excel」「エクセル」のように、同じ単語でも2種類以上の表記方法がある場合はどうすればいいのでしょう?
そのようなときは、検索エンジンのオプションにある、「いずれかのキーワードを含む」や「少なくとも一つを含む」を指定して検索します。こうすれば、「Excel」と「エクセル」、どちらか一方でも載っているページ全てを検索対象にできます。この「どちらかを含む」という検索は、「OR検索」と呼ばれます。検索ボックスに直接、「Excel OR エクセル」と入力しても構いません(ORは大文字)。「蕎麦」「そば」「ソバ」のように、同じ読みで複数の表記方法がある場合は、このOR検索が有効ですね。
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長い単語を入力すると、検索結果で勝手に分割されることがありますが、対処方法はありますか?
検索エンジンは、単語を短く区切って検索しています。例えば、「山田太郎」は「山田」と「太郎」、「株式会社山田商事」は「株式会社」と「山田」と「商事」といった感じです。だから「山田太郎」はもちろん、「山田…(関係ない言葉)…太郎」でもヒットしてしまうんですね。この場合、検索オプションで「フレーズを含む」や「順番も含め完全に一致」を指定して検索してみましょう。
こうすれば、勝手に単語の途中で区切られることがなくなり、目的の情報により近づけるでしょう。この検索方法は「フレーズ検索」と呼ばれ、検索ボックスで「”山田太郎”」のように単語を「””」で囲んでも同様の検索ができます。
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なるほど、これは便利ですね。他にも仕事の上で何か役立つ検索方法はありませんか?
交通費精算書や職務経歴書のひな形、プレゼン資料の見本、政府や団体の報告書など、インターネットには仕事の上で活用できるさまざまなファイルが公開されています。こうしたファイルを探せる「ファイル検索」は覚えておくと便利です。
まず単語を入力します。それから、探したいファイルの拡張子をオプションで入力し検索するのです。ワードファイルを探したいなら「doc」の拡張子、エクセルなら「xls」、パワーポイントなら「ppt」、文書ファイルなら「pdf」を指定します。こうすれば、目当てのファイルをすぐに探し出すことができるでしょう。
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基本の検索機能以外にも、いろいろとサービスが用意されているようですが。
便利なのに意外と知られていないのが、「画像検索(イメージ検索)」と「ブログ検索」です。
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「画像検索(イメージ検索)」とはなんですか?
文字通り、入力した単語と関係ある画像(イメージ)が検索できるんです。例えば、取引先の山田社長の顔を知りたいときは、「山田太郎 山田商事」で画像検索すれば、山田さんの顔が検索できる可能性があります。商品について調べたいときも、「山田商事 リラックスチェアー」のように社名と商品名で画像検索を実行すれば、リラックスチェアーが画像で確認できたりするのです。
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「ブログ検索」とはなんですか?
今ではブログがかなり普及していますが、その記事を専門に検索するサービスです。例えば自社商品を使った人の正直な感想を知りたいとき、「商品名」でブログ検索をすれば、その商品をとりあげた記事がヒットします。ブログの記事なら消費者の本音が聞けますから、商品の問題点や改良のヒントが見つかることがあります。接待でレストランを予約する際にも、実際に店を訪れた人のリアルな感想をチェックすることで、お店選びのミスを回避できます。
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その他におすすめのサービス機能はありますか?
例えば、わからない単語の意味や、英単語を調べるなら「goo辞書」に勝るものはありません。また、翻訳なら長年の実績があって利用者数も多い「エキサイト翻訳」がおすすめです。個人的には、Googleの電卓機能もよく使っています。「250×5+8900」といった計算の場合、検索ボックスに「250*5+8900」と入力して検索を実行すると、「10150」と結果が表示されるんです。いちいち電卓を取り出す必要がないので重宝しています。このあたりも複数のサービスを試してみながら、自分なりに使い分けるといいと思いますよ。
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検索結果を効率よく見ていく方法はありますか?
まずは検索結果に付いているそれぞれのページの要約文を読んで、開く必要があるかどうかを判断しましょう。この時点で目的の単語が含まれていない場合、キーワードが悪いことも考えられますので、違う単語で検索してみたほうがいいかもしれませんね。検索結果の表示件数は、1ページあたり10件が標準ですが、表示設定オプションで20件、50件、100件と変更できます。同時に多くの結果を見たいときは表示件数を変更してみるといいでしょう。
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検索結果一覧からページをクリックして見て、戻ってまた別のページ…と、時間がかかって仕方ありません。
そのようなときには、「タブブラウザ」を使ってみてはどうでしょうか。タブブラウザとは、1つのウィンドウで複数のページが表示できるブラウザです。メイン画面の上にタブが並んでいて、それをクリックするだけで画面を切り替えることができます。いくらページを開いてもウィンドウは1つで済みますから、画面上がウィンドウで一杯になることもありません。また、「タブ」を使ってページを切り替えられるので、ページ同士を比較することも容易です。Internet Explorer7.0やFireFox(ファイアフォックス)など、最新のブラウザはほとんどがタブ機能に対応しています。
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検索結果の信憑性は、どのように判断すればよいのでしょう?
インターネットにある情報は玉石混淆で、政府や企業が公に発表しているものもあれば、個人が自己の憶測で書いたものもあります。判断は情報を読む人・使う人の手に委ねられますが、さしあたり1つの情報を調べるときは、最低2つ以上のページを調べる、クロス・チェックをしましょう。2つの記事を比べる際には、その情報源が同じでは意味がありませんので、その確認もするようにしてくださいね。人から伝え聞いたような副次的記事でなく、情報源に近いところから発信されている記事を探すことがポイントです。
自分にあった検索のやり方も結果の読み取り方も、最終的には経験や慣れがものをいいます。検索エンジンのうまい使い方は、何回も使ってみて試行錯誤の過程で身に付くものですので、ぜひいろいろと試してみてください。
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なるほど、わかりました。早速、実践してみたいと思います。
【水野貴明オフィシャルサイト】
http://www.takaaki.info/
ITパワーマガジン好評連載中!
今月のテーマは「業務効率化」
快適ネットワーク!固定IPサービスを使いこなす
「いっちょやってみる!うちのIT化」バックナンバー
2007年4月号 第1回
「うちのIT化、何からはじめたらいいの?」(システムコンサルタント 宮本誠之さん)
2007年5月号 第2回
「コスト削減を生み出す!会社を持ち上げる攻めのIT化」 (ITシニアアナリスト 伊嶋謙二さん)
2007年6月号 第3回
「業務効率化で企業の未来を創造する時間をつくろう! 」 (ITコーディネータ 野村真実さん)
2007年7月号 第4回
「あなたのPCも狙われている?!夏期休暇前のセキュリティ対策」 (サイバー大学 IT総合学部准教授 園田道夫さん)
2007年8月号 第5回
「キーボード操作を極める!業務を効率化させるPCテクニック 」 (ITコンサルタント/Webマーケティングディレクター 後藤暁子さん)
2007年9月号 第6回
「企業の規模は関係ない!中小企業の人材確保大作戦」(人事コンサルタント 樋口弘和さん)
2007年10月号 第7回
「ビジネスブログをはじめよう!活用のポイントと運営のコツ教えます」(ビジネスブログプロデューサー 白石 崇さん)
2007年11月号 第8回
「ITコンプライアンスってなんですか?“遵守”意識の向上が会社とあなたを守ります 」(弁護士 田島 正広さん)
2007年12月号 第9回
「上手に使って売り上げアップ!中小企業が取り組むネットマーケティング」(webマーケティングコンサルタント 渥美 英紀さん)
2008年1月号 第10回
「ネットの波を乗りこなせ!今すぐ役に立つ検索テクニック 」 (テクニカルライター 水野 貴明さん)
2008年2月号 第11回
「『見えないコスト』ってなんですか?知れば回避できるIT業務のコスト・トラブル 」 (企業IT化コンサルタント・プロデューサー 宮下 徹さん)