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いっちょやってみる!うちのIT化
【今月の訪問先】
システムコンサルタント 宮本誠之さん
(株式会社タクト 代表取締役)

ビジネスのIT化が急速に進みつつある今、中小企業といえどもITの導入は避けられない状況になってきました。我が社でも、ホームページを立ち上げてマーケティングを行い、顧客に向けて情報を発信していこうという声があがっています。ところが困ったことに私たちには、IT知識や、経験があまりありません…。そこで、IT導入のイロハについて長らくコンサルティングをされている宮本誠之さんへご相談することにしました
ITを導入する際、何から手をつけたらよいのでしょうか?
まずは会社として「ITを通じてやりたいこと」をはっきりさせましょう。情報の配信、業務の効率化、コスト削減、なんでも構いません。その「理想」と「現状」のギャップが「課題」となります。課題を解決するために何が必要かを考えれば、導入すべきシステムが見えてくると思います
実は、社長も私もITが苦手なのですが・・・
なるほど。それについては、ITの勉強をするということ以外にはないと思います。厳しいようですが、これはアドバイスではなく「大前提」になります。現代では、ITを無視して企業経営はできないといっても過言ではありません。IT担当者だけでなく、企業のトップもそのくらいの気概でITの知識を身につけ、少しずつでもいいのでスキルを磨いてください。「ITを通じてやりたいこと」をはっきりさせるときにも、やはり知識は少しでもあったほうが有利です。「理想」へ少しでも近づくために、ぜひがんばってくださいね。
ITを学ぶための情報収集はどのようにすればよいですか?
やはり、インターネットがおすすめですね。インターネットの世界には、経営に関する情報、法律、導入事例などがあふれています。同業種の企業や中小企業の動向なども手軽に収集できますよ。
実は、試しに検索してみたんですが、逆に情報が多すぎてわかりにくくて・・・
そうですね、これは慣れてくださいの一言に尽きてしまいます。インターネットを頻繁に使うようにしていると、自然と情報の取捨選択テクニックも身につくものなので、とにかく使って慣れることです。これも、スキルアップのひとつですよ。 とはいえ、もしあまり悠長なことをいってられないという状況なら、外部のコンサルタントなどに知恵を借りるのもよい手段かと思います。
コンサルタントにお願いするとなると、費用の面がちょっと気なります
確かにその辺は気になるところですよね。費用については、何を基準にするかにもよりますが、費用対効果を見極めることが大切です。理想的なシステムを短期間で構築できれば、結果的にコストを低く抑えることができます。また、その際に大事なのは、できるだけスタートの時点からコンサルタントに相談することです。コンサルタントも途中からお願いされるよりも、よりスムーズに事を運ぶことができ、全体としても効率的に計画を進めることができるのです。
コンサルタント選びのポイントを教えてください
コンサルタントによっては、大企業あるいは中小企業を専門にしていたりしますが、理想をいうなら、大企業も中小企業もバランスよく扱っているコンサルタントがいいですね。というのも、たとえば大企業を専門とするコンサルタントが持っているノウハウを、皆さんの会社に当てはめるのがよい結果を生むとはいえませんし、逆に中小企業専門のコンサルタントですと、ともすれば最新のシステム事情に詳しくなかったりします。実際に何人かと会ってみて、会社に合ったプランを提案してくれる、相性のいいコンサルタントを選びましょう。
予算はどの程度確保すればよいのでしょうか?
企業が用意できる金額は状況によりますから、まずは目論見を立てることです。導入コストだけでなく、教育コスト、ランニングコスト、運用コスト、更新コストなどを考える必要があります。金に糸目をつけずシステムの構築を優先させるというやり方は、あとから「こんなはずじゃなかった」ということになりがちですので、おすすめできませんね。
では実際にシステムを構築するとして、ベンダーはどう選べばいいですか?
できるだけ多くのベンダーと会って、情報提供や提案をしてもらいましょう。相手にするベンダーの数が増えると担当者の負担にはなりますが、比較するということはとても大切です。また、お互い競争させるという意味でも、最低2社とは付き合いたいところですね。
ベンダーに関する情報はどこで手に入りますか?
インターネットはもちろんですが、得意先や取引先、業者仲間から得る情報は貴重です。また、業界団体の事務局、商工会議所などでも相談にのってくれると思います。
見積もり金額は、ベンダーによって差が出るものなのですか?
場合によっては1ケタ異なることもあります。その場合は、なぜそうなるのか率直にベンダーへ細かく確認することが大切です。
1ケタですか。なぜそれほど異なるのでしょう?
一概にはいえませんが、導入方法の違いが挙げられますね。システムの導入には主に3つのパターンがあります。1つはオーダーメイド方式。発注先の希望にあわせて設計するので、理想的なシステムができる可能性は高いですが、コストは跳ね上がります。2つめは、完成したパッケージ製品を利用する方式。多少のカスタマイズ費用を加えても導入コストは低めです。3つめはASP (Application Service Provider)と呼ばれるアウトソーシングです。外部にあるシステムをインターネット経由で使う方式で、自前でシステムを用意する必要がありませんから、更新などを含めたトータルコストが削減できます。
なるほど。これら方式から、どれを選んだらよいんでしょうか?
どれも一長一短ありますが、中小企業ならコスト面を考えて、パッケージ製品かASPがおすすめではないかと思います。
それでは、そうしたシステムを業務に合わせるわけですね?
いいえ。大事なことは、既存の業務にシステムを当てはめることではなく、システムを最大限に活用できるやり方で業務を行うことなんですよ。
業務のやり方を変えるということですか?
そうです。ITという「道具」を使うには、どのような業務プロセスを採用すればよいのかを考えるんです。今行っている業務を、ただシステムで置き換えようとするだけでは根本的な解決になりませんし、かえって効率が悪くなったりしますから。
システム導入の見積もりについて教えてください
基本的には皆さんが普段から扱っている資材や原料の調達と同じです。ただし、よりよいシステムを導入したいなら、RFPといわれる提案依頼書を利用することをおすすめします。
RFPとは何ですか?
RFPとはRequest For Proposalの略で、ベンダーに作って欲しいシステムの詳細をまとめた要求書です。ベンダーは、RFPに従ってシステム設計を行い、提案書を作成します。依頼者は、それを見て調達先を決めればよいのです。ここで大事なのは必ず複数のベンダーに提案させること。2つ以上のプランがあれば、両者を付き合わせて中身を比較、検討できますから。
RFPの作り方がよくわからないのですが?
冒頭に申し上げた「自分たちがやりたいこと」をまとめるだけでもRFPになります。大切なことは、「こんなことを実現したいから、そのためのシステムを提案してください」と伝えることなのです。
そうすると、見積もりやRFPを参考にしてベンダーを選べばよいのですね
はい。ただし、値段が安いから劣るもの、高いからよいものができるというわけではありません。開発期間や納期、サポートなどさまざまな点を考慮して決めてください。何か疑問があるときは、遠慮なくベンダーに質問しましょう。また、コンサルタントに相談するのもよいでしょう。
導入がスタートしたら、どのように関わっていけばいいですか?
基本設計(要件定義)、詳細設計、導入、テストなどの各段階でチェックしてください。なんにせよ、ベンダーに任せっきりにしないことが大切です。
システムが完成したあと、効果はどのように測ればよいのでしょう?
事前に定めておいた目標の達成度を見ることです。目標については、「数値化」できるところはしておくとよいですね。
目標の数値化といいますと?
たとえば、通信コストをいくら安くする、売上や集客率を何パーセント向上させるなどというように、数値で指標を設けておくということです。そうすると、効果のほどがはっきりわかりますよね。ただし数字でとらえられない部分もありますから、見えない部分の効果についても認識しておく必要がありますね。
IT化を実現する上で、もっとも大切なことは何でしょう?
中小企業のIT化は、社長や役員など経営のトップが率先して進めないと、なかなか成功はしないと思います。ITの導入を進めていくと、どうしても経営的な決断を迫られることがありますし、また、業務に関して深い部分まで踏み込まなければなりません。その際、最終的な意思決定ができるトップの関与は必要不可欠なのです。
実務レベルに補佐役を1名置いて、ベンダーとのやり取りなどを任せ、トップは導入の各段階で判断を下していくというのが、効率的なやり方だと思います。
本日はありがとうございました。おおよそのイメージをつかむことができました。これから前向きに検討していきたいと思います。
【株式会社タクト】

〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-45-3 コスモビル3F
TEL:03-3797-3071

http://www.tact-2.com/
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今月のテーマは「広告宣伝」
せっかくのホームページ、反響は…
誰でも解るアクセスアップのナゼ?とコツ
「いっちょやってみる!うちのIT化」バックナンバー
2007年4月号 第1回 「うちのIT化、何からはじめたらいいの?」(システムコンサルタント 宮本誠之さん)
2007年5月号 第2回 「コスト削減を生み出す!会社を持ち上げる攻めのIT化」 (ITシニアアナリスト 伊嶋謙二さん)
2007年6月号 第3回 「業務効率化で企業の未来を創造する時間をつくろう! 」 (ITコーディネータ 野村真実さん)
2007年7月号 第4回 「あなたのPCも狙われている?!夏期休暇前のセキュリティ対策」 (サイバー大学 IT総合学部准教授 園田道夫さん)
2007年8月号 第5回 「キーボード操作を極める!業務を効率化させるPCテクニック 」 (ITコンサルタント/Webマーケティングディレクター 後藤暁子さん)
2007年9月号 第6回 「企業の規模は関係ない!中小企業の人材確保大作戦」(人事コンサルタント 樋口弘和さん)
2007年10月号 第7回 「ビジネスブログをはじめよう!活用のポイントと運営のコツ教えます」(ビジネスブログプロデューサー 白石 崇さん)
2007年11月号 第8回 「ITコンプライアンスってなんですか?“遵守”意識の向上が会社とあなたを守ります 」(弁護士 田島 正広さん)
2007年12月号 第9回 「上手に使って売り上げアップ!中小企業が取り組むネットマーケティング」(webマーケティングコンサルタント 渥美 英紀さん)
2008年1月号 第10回 「ネットの波を乗りこなせ!今すぐ役に立つ検索テクニック 」 (テクニカルライター 水野 貴明さん)
2008年2月号 第11回 「『見えないコスト』ってなんですか?知れば回避できるIT業務のコスト・トラブル 」 (企業IT化コンサルタント・プロデューサー 宮下 徹さん)
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