前回は自社のドメイン(事業領域)の明確化について述べました。今回は、もう少し具体的に事業計画を詰めていきましょう。
ここで大切なのは「自社が定める顧客とは誰か」ということです。これを標的市場(顧客ターゲット)の明確化といいます。これは事業計画の重要なポイントとなりますが、それはなぜでしょうか。
一言でいえば、20世紀で“モノ不足”はほとんど解消され、現在は“モノ余り”の時代に入ったことが深く関係しています。
モノ不足の時代であれば、企業は大量生産・大量販売をベースにして、市場にモノを送り出せば自然と売れる時代でした。ところが需要と供給のバランスが逆転した今日では、消費者やユーザーのニーズは非常に高度化・多様化しています。
よって自社がターゲットとする顧客をよほど意識しないと、肝心な製品・サービスはそっぽを向かれてしまいます。したがって、顧客ターゲットが漠然としたまま事業を行うことは絶対に避けねばなりません。
では、どのように顧客ターゲットを設定すればよいのでしょうか。それにはまず、市場を細分化する基準が必要です。
それらの基準としては、例えば、[1]年齢、性別、職業、所得などの人口統計的基準、[2]居住地、地域、気候などの地理的基準、[3]消費者の価値観やライフスタイルなどの心理的基準、[4]製品・サービスに対する知識、態度、使用の程度などを示す行動変数的な基準、などが考えられます。
そして、扱おうとする製品・サービスの特性や、これまでの顧客の特徴などを踏まえ、自社に合った基準を選択すればよいでしょう。
むろん、基準を設けただけでは意味がありません。その顧客ターゲットのニーズはもちろん、購買時の選択基準や特徴など、顧客像がありありと描けるようにすることが理想です。