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成功する!事業計画書のツボ
第2回 事業計画書の策定ステップ
成功する!事業計画書のツボ
2004年03月01日
計画書策定の手順とは
 前回は事業計画書の重要性について触れました。今回は、その作り方をお話しましょう。まず基本的には、下記のような5つのステップで考えるとよいでしょう。

[1] 事業全体の構想とイメージの明確化

経営理念 企業概念
 まず「なぜその事業を行うのか」という動機を明らかにしましょう。そして、事業を進める上で指針となる経営理念も定めておきたいところです。
 また、どのような分野で何をやるのか、事業の概要を明らかにしておく必要があります。実効性の検証は、これ以降のステップで行いますから、事業全体のイメージをつかんでおけばOKです。

[2] 必要とされる情報の収集

 その事業を展開するにあたって必要な情報を収集します。例えば、マクロ的な環境としては、経済の動向や社会の変化、また、ミクロ的な環境としては、想定される顧客の特性、競合が予想される他社の動向などが考えられます。外部の情報調査会社に委託しなくても、インターネット等を使えば、自分でもかなりの情報を集められるはずです。

[3] 事業の概要と方向性の決定

 集めた情報と自社の経営資源を踏まえたうえで、“どんなものをどんな風に売るのか”など事業のイメージを具体的な内容に置き換えていきます。そうすると、自社が“どの土俵”で戦うのか明らかになってくるはずです。これをドメイン(事業領域)と言います。
 そして、自社の強みを発揮しながらどうやって競争を優位に進めるのか、その方向性を明らかにします。これを経営戦略と言います。

[4] 具体的な目標の数値化

 これまでのプロセスをより実効性のあるものにするため、具体的な目標を定めます。ここで重要なことは、外部の第三者が見ても理解できるように目標を「数値化」することです。これは「○○が可能になるよう努力する」などの表現ではなく、「××円の売上と△%の利益率を確保する」などのように、数字を明記するということです。こうすることで、事業の実現性を客観的に判断できるようになるのです。また、資金計画や収支計画もこの段階で明らかにすることになります。

[5] 計画書への落とし込みと再検討

 最後に実際の計画書として仕上げていきます。ここでは分かりやすさ・読みやすさにも気を配りたいところです。また、完成したものは外部の専門家やメンター(精神的な支援者)に見てもらい、客観的な視点からアドバイスをもらうとよいでしょう。そして、それをもとにもう一度検討を加えると、より完成度が高まるはずです。
これだけは避けたい"べからず集"
 筆者がこれまでのコンサル活動で接した経営者にはいろいろなタイプの方がいますが、その中で陥りがちな事業計画書の問題点を明記しておきます。ご自身が策定される際の“反面教師”としてみて下さい。
事業コンセプトの検討が不十分 トライ&エラー!
思いつきや浅い動機に基づいており、この事業を通して何をなしたいのかが漠然としている
事業のコアが不明確
事業の中心となる強み(コア)があいまいで、競合他社に対して優位性を発揮しうる要素が少ない
競合や類似の事業との比較検討が不足
「日本初」「業界最高」といった触れ込みをうたっているものの、すでに競合や類似事業が存在している
楽観的な販売予測や資金計画
急激な成長や市場シェアの獲得など目標とする売上が安易に達成されおり、それにともない資金計画も甘めの見通しで組まれている
専門用語や業界用語が多く、第三者が理解できない
人に理解させるより、「難解で高度な切り口で記されるのが、よい事業計画書」という勘違いがあり、自己満足的な内容になっている
 最初から完璧な事業計画書を作ろうとすると、途中で挫折することが多いようです。事業と同じく「トライ・アンド・エラー」の精神で、書いては見直しを繰り返し、少しずつ完成度を高めていくのがよいでしょう。
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坂本篤彦 (さかもと あつひこ)
・中小企業診断士
・ビジネス・コア・コンサルティング代表

ベンチャーの創業や事業展開支援など、実践型のコンサルティングに定評がある。年に数百回行なわれるセミナー・講演会にはリピーターも多い。著作物に『21世紀の「サービス業」はこう変わる』(経営情報出版社/共著)、『販路開拓成功マニュアル』(東京商工会議所 ベンチャー支援センター)など。

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