経営者や創業希望者の方に「事業計画書にどんなイメージを持ちますか?」という質問をすると、様々な答えが返ってきます。その中で意外と多いのが「事業の構想は自分の頭の中に入っているので必要ない」「作ってもその通りにいかないので作らない」などの否定的な答えです。 では、本当に事業計画書は作っても仕方がないものなのでしょうか。そこでまず、事業計画書はなぜ必要なのか考えてみましょう。
ご承知の通り、現在の経営環境は経済・社会の構造的変化を背景に、まさに激変の連続です。そして企業経営とは、この変化する環境にいかに適応して自社を存続・発展させるかに他なりません。その意味では、どんな業種の企業も「環境変化適応業」であると言えましょう。
ここで企業経営を「航海」に例えてみると、最近の激変する経営環境は「荒れ狂う海」といえます。この荒波に向けて船(自社)をどう進めていくのか、その「座標軸」となるのが事業計画書なのです。座標軸を持たない船は、出港しても途中で難破してしまう可能性が高いでしょう。 また、船を動かすには多くのクルー(乗り組み員)が必要です。彼らに対し、この船はこれからどこに向かうのかをしっかり言葉で伝え、一致団結させねばなりません。その結果として、船は目的地にたどり着くことができるのです。
このように、外部の人々の協力を取り付けて組織を動かしていくには、経営者がその事業に対する「想い」を言葉に置き換えて、それを伝える使命があります。もちろん口頭で伝えることも重要ですが、事業計画書という書面の形で残すことで、社内だけでなく外部の人にも影響を与えることができるのです。 |