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読んですぐ分かる!カンタン経済教室

電子政府化で管理部門がどう変わる?

2004年04月19日
まるで近未来のストーリーのようなプロジェクトを政府が推進しているらしい。インターネット上で各種手続きに関して資料を参照したり、書類を提出したり……。デスクの前にいながらにして、煩雑な事務作業ができてしまうというから嬉しいかぎり。

最終回では、管理部門の負荷軽減にも大いに役立つこと間違いなしの、電子政府に関する情報をお届けします。

税金や公共料金などの電子納付サービス始まる
税金や公共料金などを銀行のインターネットサービスや現金自動預け払い機(ATM)などで支払える電子納付サービス「ペイジー」が19日から本格的に始まった。国が進める電子政府構想の一環で、利用者は24時間、場所を選ばずに料金などを支払えるようになる。国や自治体だけでなく、民間企業の料金回収にも広く利用される見通しだ。
(NIKKEI NET 2004年1月19日記事より)
税金がネットバンキングで支払える!
 政府が進める電子政府構想の一環として、税金や公共料金などを金融機関のATM(現金自動預け払い機)やインターネットで支払うことができる電子納付サービス「Pay-easy(ペイジー)」が2004年1月から本格スタートしています。これによって、特許料などの行政手数料、労働保険料、電波利用料などを電子納付することが可能になりました。

 官庁から送られてくる税金の納付書に記載された番号をATMやインターネットバンキングの画面上で打ち込むと、料金が引き落とされるというのが「Pay-easy(ペイジー)」の基本的なしくみ。1,200を超える金融機関が対応しているので、多くの企業にとって利用価値の高いサービスとなりそうです。

電子政府の総合窓口「e-Gov(イーガブ)」
 総務省行政管理局が運営する電子政府の総合窓口「e-Gov(イーガブ)」も1月から本格運用が始まっています。

 「e-Gov(イーガブ)」とは、行政情報の入手から手続きまでを24時間365日、インターネット上のひとつの窓口で行えるようにするという試み。「企業・事業者向け手続案内」のコンテンツでは、会社設立や税金に関する各種手続きの方法や手数料、案内窓口、各種統計、国家資格の概要などが検索できるだけでなく、必要な申請書の様式をダウンロードすることも可能です。

 この「e-Gov(イーガブ)」最大の利点は、なんといっても各行政機関を横断した情報閲覧や検索が可能なこと。とかく横のつながりが薄いといわれる日本の行政機関で、このような「総合窓口」が開設されたのも、インターネット時代の恩恵かもしれません。

e-Gov(イーガブ) e-Gov(イーガブ)
http://www.e-gov.go.jp/

政府への届け出や調べ物は、すべてまとめてこのサイトから行うことが可能。

間近にせまる「e-Tax」の全国拡大
 確定申告が終わってようやくほっと一息ついている人も多いはず。そんな人にとっては気の早い話かもしれませんが、自宅からインターネットを利用して確定申告ができる「e-Tax(国税電子申告・納税システム)」が、2004年度中には全国に拡大される予定です。

 確定申告は年々便利になっています。現在でも、国税庁のホームページにある「所得税の確定申告書作成コーナー」の画面上で必要事項を入力すれば申告書を作成することが可能ですが、さらに「e-Tax」を利用することで、画面で入力した申告書のデータをそのままインターネットで国税庁に送信できるようになるのです。

 ただし、当面はオンラインですべて済ませられるわけではなく、領収書などの必要書類は現物を税務署に提出する必要があります。文字通りの「電子申告」が実現するには、もうしばらく時間がかかりそうです。

不動産登記のオンライン化で「権利証」が消える!?
 法務省では現在、不動産登記のオンライン化に伴って、登記が完了時に所有者に発行している土地や建物の「権利証」を廃止して、十数ケタの数字やアルファベットから成る「登記識別情報」を交付することを検討しています。

 不動産登記のオンライン化が実現すると、登記所での登記に加えて、インターネットでも登記ができるように。この場合には、登記が完了すると「登記識別情報」が割り当てられ、所有者はこの識別情報をダウンロードして保管するというしくみになっています。

 しかし、不動産という高額なものの所有権が電子情報でやりとりされることを危惧する声もあり、実現への道のりはまだまだ険しいようです。

地方税のコンビニ収納もスタート!
 電子化とは少々趣が異なりますが、もうひとつ注目したいのが、地方税のコンビニ収納です。

 コンビニでの収納が認められるようになった背景にあるのが、昨年4月の地方自治法施行令の改正。これによって、これまで金融機関や郵便局に限定されていた地方税収納事務の委託先が大幅に拡大しました。

 主に対象となるのは、自動車税や住民税、固定資産税など。東京都や福岡県ではこの4月から自動車税がコンビニで支払えるようになるほか、10月からは愛知県知多市でも住民税が納付できるようになります。

電子政府化は効率改善、経費削減の特効薬!
 こうした行政手続きのIT化や利便性の向上は、個人はもちろん中小企業にとっても心強いサービスだといえます。

 ただでさえ多忙な経営者や事務担当者にとって、行政手続きの煩雑さや時間的負担は大きな悩み。これらの行政サービスがさらに充実していけば、何枚もの申請書を書いたり、いくつもの窓口を渡り歩いたりすることなく、各種の手続きを済ませることができるようになります。また、その都度お役所や金融機関まで出向かなくても、時間を選ばずに事務所やコンビニで税金の支払いができるようにもなります。

 こうしたことが、管理部門業務における業務効率の改善や人件費の削減などに大きく貢献することは間違いありません。

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大竹のり子
(AFP・2級FP技能士)

1975年6月14日生まれ。
大学卒業後、社会科学系の出版社で書籍の編集に携わる。2000年10月、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会にファイナンシャル・プランナー(AFP)として会員登録。退職後、フリーのエディター&ライターとして活動を開始。現在、FPとしての技能向上に努める傍ら、幅広いFPの分野にわたり書籍の編集や雑誌のディレクション、執筆を行っている。現在、ファイナンシャルプランニングの情報サイト“FPwoman”を運営中。

大竹のり子
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