前項では、サイト利用規約への法的拘束力についてはクリックの有無が大きいということを申し上げた。しかし、クリックさえあればサイト利用規約が全て有効かというと当然そうではない。具体的には準則は以下のものについては、法的拘束力はないとしている。
有効性が問われるサイト利用規約の例、「長文難読なサイト利用規約の有効性」
準則では、「消費者契約法第3条第1項は、事業者に対して消費者との契約が『明確かつ平易なもの』となるように配慮する努力義務を課している」として長文かつ難解なサイト利用規約は、「『長文難解な表現によって隠蔽された』不利益条項の効力は否定される可能性がある」としている。取引内容が複雑でどうしてもサイト利用規約が複雑になるのはやむをえないかもしれないが、利用者からみて「長文難読」と判断されれば消費者契約法第3条第1項に抵触する可能性があるのでわかりやすいサイト利用規約に努めたい。
有効性が問われるサイト利用規約の例、「事業者の責任を制限する条項に対する規制」
準則では、「消費者契約法第8条は、事業者の消費者に対する債務不履行責任、不法行為責任、瑕疵担保責任等の損害賠償責任を全面的に免責する条項を無効としている」として事業者が自らの債務不履行責任等を負わないと定めても無効となることを定めている。
有効性が問われるサイト利用規約の例、「消費者に対する過大な損害賠償額の予定の無効」
準則では、「消費者契約法第9条第1項は、消費者との契約につき、契約解除(キャンセル)に対して『同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超える』キャンセル料を規定したとしても、当該平均的な損害額を超える部分についての約定は無効であると規定している」として不当なキャンセル料を定めても無効となることを定めている。
有効性が問われるサイト利用規約の例、「その他消費者の利益を一方的に害する条項の無効」
準則では、「消費者契約法第10条は、民法、商法その他の任意法規( 契約により適用を排除できる法規) に比して、消費者の権利を制限し又は義務を加重する条項であって、消費者の利益を一方的に害するものは無効とする旨を定めている」として、項目は多々想定されるが消費者に不利益な条項は無効となることを定めている。