冒頭、「国際私法の現代化」とあげたが、まずその背景をみておきたい。またそもそも「国際私法」とは何か?それを現代化するというのはどういうことか?更にその「国際私法の現代化」と電子商取引がいかなる関係があるのか?ということもご関心があると思うので順にリポートする。
まず経緯だが、法務省(法制審議会私法部会)が今回の現代化について補足説明した「国際私法の現代化に関する中間試案 補足説明」によると「準拠法に関する規則などを定めた我が国の国際私法の基本法である法例(明治31年法律第10号)は、明治31年に制定されて以来、渉外的身分関係事件の増加の実情などにかんがみ、平成元年に婚姻及び親子に関する部分について準拠法の指定をより適切なものとするための一部改正が行われたものの、これまで全面的な改正が行われることなく現在に至っている。しかし、この100年間、我が国を取り巻く社会経済情勢は著しく変化し、交通手段及び情報通信技術の発展等に伴って、国境を越える人・物・情報の移動が増加し、国際的な取引内容は複雑・多様化し、国際的な法律関係に基づく国際的な紛争も増加している。」ことが背景にあるという。ただこれだけでは何のことだかといったところだが、要は交通や通信の発達により国際私法も現代化を迫られたということが前提にある。
しかし、そもそも「国際私法」とは何だろうか?この点についてフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』(
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E7%A7%81%E6%B3%95)は、国際私法を「渉外的私法関係に適用すべき私法を指定する法規範の総体をいう。法の抵触を解決する法であるため、抵触法 (Kollisionsrecht) ともいう。英米法では、後述の準国際私法をも含む概念として把握されることもあり、法の抵触 (conflict of laws) と呼ばれることもある。」と説明している。これもまた少し分かりにくい説明だが、要は国際間での私法の管轄範囲を定めたものというのがわかりやすいと思う。以上を踏まえた上で107年前に制定された条例がいかに現代化され、それに電子商取引がいかに関与しているかについては長くなるので次節へ譲りたい。