メールに添付されている書類を不用意に開いてしまうことで感染するコンピュータウイルスについては、多くの人が気をつけるようになってきました。「あやしいメールは開かない」というウイルス対策も一般的になってきていますね。
インフルエンザなどの実世界のウイルスもそうですが、コンピュータウイルスも寄生する宿主が必要です。メールの添付ファイルに寄生していたウイルスは、添付ファイルを開かなければ感染しません。
以前は、パソコンを狙ったウイルスには、添付ファイルを開かせたり、不正なWebサイトにアクセスさせたりといった操作をきっかけに感染するものが多かったのですが、最近は正しいホームページを見ただけで、感染してしまうというワームによるコンピュータ被害が増えてきています。宿主が必要なウイルスと違って、ワーム(worm:ミミズ、ぜん虫)はその名の通り、それ自体でも動くことができますし、増えることができるのです。
2007年1月には、アメリカのスーパーボウルの公式スタジアムのWebサイト改ざんが確認されました。サイトを訪れると勝手に不正なファイルをダウンロードさせ、実行し、PCをのっとってしまったのです。スーパーボウルはアメリカンフットボールの王者決定戦であり、毎年、全米視聴率ナンバーワンとなる一大イベントです。公式スタジアムのWebサイトへのアクセスも当然多く、被害が広がりました。
またスパイウェアというものもあります。これは、どのウェブページをどのくらいの間見ていたかなどの情報を、ユーザが知らない間にマーケティング会社などに送ってしまうものです。
スパイウェアの全てが悪いわけではないですが、通常スパイウェアは他のアプリケーションソフトとセットで配布され、インストール(→詳細)時にはそのソフトと一括して利用条件の承諾などを求められます。
そして、スパイウェアはユーザに気づかれないよう、ウィンドウ(※1)などを出さずにバックグラウンド(※2)で動作するため、ユーザはスパイウェアがインストールされていることに気づきにくいのです。知らない間に自分のウェブ閲覧履歴などが監視・利用されているなんて、嫌ですよね。
また、スパイウェアでは、ユーザが入力したパスワードなどの情報を盗み出すことも可能なので、今回のご相談の場合は、スパイウェアによりIDとパスワードが盗まれた可能性もあります。
※1 パソコンの操作画面内に独立した小さな画面を開き、その中に画像や文書を表示する機能。
※2 パソコンの画面上で他のウィンドウなどの下に表示されている項目や、優先度が低く、現在ユーザが選択していない項目。
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