テレビの経済ニュースでも○×社「Second Life」に参入といった形で取り上げられる機会の多いSecond Life。簡単に説明するとインターネット上に作られているサイバースペースのことです。Second Lifeが注目されている理由は、サイバースペースと我々が日常生活を過ごす現実を経済的にうまく結びつけている点です。
Second Lifeの運営会社である米「Linden Lab」の資料によると2006年10月頃にはアカウントの取得者数が100万を超え、2007年8月には900万アカウントと非常に速いペースで増え続けています。
Second Life内にあるさまざまな島への移動や探索、チャット、さまざまなゲーム、アイテムや建物などの作成、作成したものや土地を売買する経済活動などが行えます。こうした自由度の高いシステムは、MMORPGと呼ばれる3Dタイプのロールプレイングゲームと似ていますが、MMORPGとSecond Lifeには大きな違いが二つあります。それはSecond Lifeが持つ専用通貨「Linden Dollar(リンデンドル)」と「制作物の所有権発生」の二つです。
リンデンドルの特徴は現実のUSドルと換金が可能なことです。Second Life内で稼いだお金を現実のUSドルに変換したり、現実のUSドルをリンデンドルに換えることができます。リンデンドルは一種の電子マネーとも言えるでしょう。
一般的なMMORPGでは、ゲーム内の所有物は最終的にはすべてゲームの運営会社のものですが、Second Lifeではさまざまなアイテムを「prim」と呼ばれるオブジェクトを使用して作成でき、その制作物は作った人の所有権が発生します。
経済活動で注目を集めた例としては、Second Life内で土地の売買を行うことにより100万ドル以上を稼ぎ、米国のビジネス誌の表紙を飾った個人ユーザーが挙げられます。
こうした現実の世界に近い特性を持つSecond Lifeは企業からも新しいビジネスの可能性を持つ市場として注目を集めています。とくに米国企業の間ではSecond Lifeへの参入が先端企業のトレンドとして扱われる傾向にあります。
有名な参入企業としてはサン・マイクロシステムズ、デルコンピュータ、ロイター通信、トヨタ、日産などが参入しています。多くの企業では仮想店舗で現実の商品のプロモーション活動や販売が中心となっている中、プレス発表やニュースの報道活動なども行われています。仮想店舗に受付や説明員といったキャラクターを派遣する専門の派遣会社、独自のアイテムを受注製作する製作会社、Second Life参入の支援を行うコンサルティング会社など、Second Lifeに特化したサービスを提供している企業もあります。
日本国内でも2007年7月から日本語版のサポートが開始され、調査会社によると2007年8月の時点で85の企業・団体が参加しており、日本人によるアカウント取得者は約17万とされていますが、実際の利用者は上記アカウントの数十分の一と言われています。これは国内ではビジネス優先で話題が先行したこと、3Dグラフィックスなどのハードウェアスペックの高いパソコンでないと利用できないこと、利用料金の支払いはドルのみであること、言語の違い、キャラクターのデザインセンスの相違、操作性の壁などが理由として挙げられます。 |