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あなたのIT化にすぐ役立つ ITパワーMAGAZINE MAY.2007 VOL.15
今月のテーマ コスト削減 -導入編-
その悩みをITで解決 実践IT講座
役立つビジネス・ストーリー ビジネスのツボ
買って試した! やじうま買い物日記
知っていると差がつく オフィスの技
 
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企業は、存続しつづけなければ価値がない 伝統と変化への対応と調和に挑んだ 本郷三原堂、革新のための三つ「作戦」
本郷三原堂は、創業75年の和菓子店。和菓子市場の縮小、甘味への嗜好の変化と、厳しい経営環境を打破したのは、経営者の柔軟かつ大胆な発想だった。「企業は存続しつづけなければ意味がない」「お客様と社員にとって『いい店』でありたい」を信条とする大森社長の選択と決断とは。そして、革新のための三つの作戦とは。
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本郷三原堂(三原堂製菓株式会社)
飲食業
社員数35名(パート含む)
意外なプラス変化 「地元」という尺度 「コンテスト」作戦
前号のあらすじ
和菓子市場が縮小するなか、洋菓子への進出を決断した本郷三原堂。
走りながら学ぶ大胆な決断が成功を生み、技術者同士が素材とアイデアを交換し合うなど思わぬ副次的効果を現出した。次に立ちはだかったのは、嗜好の変化という課題。伝統をどう守り、時代とどう調和させるのか、またも経営者の決断が問われる・・・。
#02 伝統と革新のせめぎあいで選んだ「地元」という尺度
 朝8時、本郷三原堂では6人の技術者が最後の追い込みにかかっていた。「その日につくってその日に食べていただく」朝生菓子は、平均12〜15種類。桜餅やひな桜など季節に合わせた商品がメインだが、ときには「餅が余分にできたから」と、その日限定の商品が飛び出すこともある。これも型にはまらない本郷三原堂らしさだが、その反面、決して妥協しないものもある。

「アンコですね。餡は和菓子の基本ですから、材料も製造法も伝統を崩しません。餡だけほしいというお客様もいらっしゃいますが、餡を使ってどういう菓子をつくるかが、和菓子屋ですから、頑固にお断りしています」

 本郷三原堂の餡は、「小豆の味を活かす」がことが鉄則。とはいえ、味の好みも時代によって変化する。甘味の度合いをどの程度にするかは、つねにつきまとう問題である。

「いまの菓子が昔より甘味が薄いのは、お客様の嗜好に応えてのことです。商品ですから時代の変化に対応していかなければならないのは、当たり前のこと。でも、一方で和菓子500年の伝統はキチンと守り、次代へ手渡さなければいけないと思うんです。伝統と変化をどう調和させていくかは、多分、永遠の課題でしょうね」

 だが、決めなければ商品はつくれないし、売れなければ企業は潰れてしまう。大森社長が物差しとして選んだのは、「地元の人に受け入れられるか」どうかである。

「赤ちゃんの誕生祝いから葬式饅頭まで、和菓子はもともと地元の暮らしに密着したものだからです。本郷三原堂の餡はこの味と、思っていただける餡に徹します」

 若いころはダイエーの価格破壊に「すごいなあ」と憧れたし、一個数千円もする高額和菓子路線に羨望を感じたこともある。だが、いまは本郷三原堂らしい生き方に徹しようと思っている。

「お客様が求めるものにピタッと合う商売がしたい。値打ちのあるものが売れる菓子屋になりたいですね」
プロフィール
代表取締役・大森弘之
東京和生菓子工業共同組合技術部副部長、全日本洋菓子工業会常任理事として和菓子・洋菓子両業界に貢献。洋菓子の世界大会は可能なかぎり観戦するほか、地元本郷商店会の会長も務めている。
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餡は和菓子の基本。本郷三原堂では「小豆の味」を活かした餡にこだわっている。
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落ち着いた雰囲気の店内。飾られたレトロなレジスターなどが、さりげなく伝統を伝えている。
決めの一手   やる気のツボ
「和菓子教室」で小学生が上生菓子に挑戦
本郷三原堂では毎年、地元の小学生を対象とした「和菓子教室」を開いている。練り切りなどの和菓子づくりを通じて、子どもたちに和菓子を知ってもらうことが狙いである。「55歳を過ぎてから、企業が生き残るためには、社会に還元していくことも大切だと思うようになりました」
はみだしコーナー
従業員は試食のプロ
新作菓子は全員で試食、製造途中で壊れた菓子は食べていい、が本郷三原堂の方針。好きな菓子を食べるから味が違えば即わかるし、モッチリとかサクッとしているなど風合いや触感をお客様に適切に伝えられるようになる。
次号へ続く
人が求める「値打ち」も、時代とともに変化する。新しい和菓子の開発もまた、本郷三原堂のテーマの一つである。そして、そこには、同社らしい意外な工夫が潜んでいる。
意外なプラス変化
「地元」という尺度
「コンテスト」作戦
会社概要 profile
本郷三原堂(三原堂製菓株式会社)
代表者/代表取締役・大森弘之
創立/1932年
社員数/35名(パート含む)
本社/東京都文京区本郷3-34-5
事業内容/和菓子の製造販売、洋菓子の製造販売(ジャンヌトロワ)
http://www.hongo-miharado.co.jp/
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