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作っただけじゃダメ!? ホームページを最大限活用する

ホームページの運営は生もの。なにかのきっかけでホームページへのアクセスが増加しても、こまめに更新して運営していかないと、あっというまにアクセス数が落ち、宣伝効果は半減。常にアクセス数を維持し、ホームページを活用する工夫が大切です。
ホームページ制作で何が変わった?
 先月(ITパワーマガジン7月号)、ホームページ制作会社に依頼してフェアまでに無事ホームページがオープンした枠々工務店。おかげで以前は社内の人間しか見ていないような状態だったのがグンとアクセス数がのびました。内容も営業や現場スタッフの意見を取り入れて制作した甲斐があって、事例や工程が分かりやすいと取引先からも好評です。
 更に、新規顧客についても会場で配布したパンフレットとの相乗効果が発揮され、予想以上にホームページ経由の問い合わせが増えました。とくに工事事例に取り上げた建築物と同様のリフォームの相談が増えた点がホームページ制作の最大の成果といえます。

 北島社長はきついスケジュールの中、なんとかホームページを間に合わせてくれたホームページ制作会社の後藤さんにお礼と今後の方針の相談を兼ねて打ち合わせに行きました。前回、ホームページ作成の方針をまとめた枠々工務店営業の多田野君も一緒です。
 後藤さんは最初がうまくいっても気を抜いちゃダメですよ、と北島社長たちに軽く釘を刺しつつ、ホームページの運営のコツについて説明してくれました。ポイントは以下の2点です。
(1)
新規顧客がリピーターになるよう定期的に更新すること
(2)
新規の訪問者が増えるよう宣伝すること
 ホームページを訪れる人に変化を感じさせることが肝心、後藤さんは言いました。さらにホームページをきちんと運営するためには、責任者を置いて管理を一元化したほうがいい、と付け加えました。作業できる担当は複数いても構わないのですが、誰がどういう作業、更新をしたか責任を管理しないと更新ミスによるトラブルが発生したときの対応の遅れにつながり、会社の信用失墜にまでつながるケースもあること。また、セキュリティの面でも責任の所在を明確にしたい、というのが理由でした。

 こうした後藤さんの意見を聞いた上で、北島社長たちはホームページの運用の担当者を決めました。ホームページは会社の営業としての色が強いこと、若手でパソコンに対する知識もあることから営業の多田野君に一任することに決まりました。
 そこで早速多田野君は更新スケジュールについて下記のように考えました。
(1)
定期更新のテーマ
・施行案件のうちお客様の掲載許可が得られたものの紹介
・リフォームをテーマに、会社の姿勢をわかってもらえるような短いコラム
(2)
随時更新のテーマ
・新しい建築素材や業界内ニュース
・枠々工務店からのお知らせ
 定期更新については月4回を目標に、第1週と第3週を施行中案件、第2週と第4週をコラムと決めました。これなら無理無く更新できそうです。
検索エンジンで上位に来るには?
 定期的な記事の更新については社内で行うことが決まったものの、ホームページへのアクセス解析や運営に関するコンサルタントについては後藤さんに引き続き依頼することに決まりました。

 晴れてホームページの担当者になった多田野君は一つ疑問に思っていたことがありました。それはホームページ開設前の社内ミーティングで議題に上った検索エンジンの検索結果で上位にくる方法です。
 ホームページ開設後、多田野君は何度か枠々工務店の売りである「防音 リフォーム ○○県」といったキーワードで検索してみました。しかし、枠々工務店のホームページは検索ページに引っかかりはするものの、かなり下の方に表示されており、ぜんぜん目立ちません。営業部門に身を置く多田野君としてはかなり不満に感じるところです。そこで、後藤さんとの定期打ち合わせのときに、多田野君はこのことを聞いてみました。

 後藤さんは多田野君の質問に苦笑いしながら、まだ開設から1か月しか経過してないし、検索エンジンを気にするのは気が早いのではないか、と前置きした上で検索エンジンの仕組みについて簡単に説明してくれました。

 それによると、ホームページは作れば自動的に検索エンジンに登録されるわけではなく、検索サイトに自分で登録する必要があります。また、検索するユーザーが使いそうな単語、防音工事であれば2重窓やサイディング、防音材といった言葉がたくさんページ内に含まれているほうが検索結果がいい、とのこと。また、他のサイトからリンクされるほど順位が上がりやすいので、業界団体などのリフォーム店一覧ページなどからリンクを貼ってもらえる場合はそういった交渉をしてみるのも有効です。
問い合わせの効率化を考える
 後藤さんは検索エンジンの話がひと区切りついたところで、こちらからも提案があるのだけど、と話を切り出しました。後藤さんからの提案は二つありました。一つはホームページからの問い合わせが意外に多い、という話を多田野君や北島社長から聞いたことからホームページに問い合わせ内容別のフォームを設置したらどうか、というものでした。

 既に問い合わせフォームは設置してあるのですが、現在は新規のリフォームの問い合わせや、既存顧客からの問い合わせ、また検討中のお客様からの見積もり依頼、建材業者からの営業など、いろんな立場の方から問い合わせが届きます。

 企業にとって問い合わせが多いのはいいことですが、問い合わせ内容が整理されていないと現場の担当者の負担は大変なものになり、ほかの作業をする時間が削られてしまいます。そこで、問い合わせでよくある質問をもとにして入力項目を決めれば、問い合わせを管理しやすくなります。

 枠々工務店がホームページ制作会社を探すときに利用したマッチングサイトでも、目的や予算、制作期間、地域などの条件を入力して見積もりを取ったことを多田野君は思い出しました。確かに質問項目がはっきりしていたほうが、顧客側にとっても顧客への対応を行う枠々工務店にとってもメリットはありそうです。

 もう一つの提案はリフォームに興味がある人を対象にメールマガジンを発行することでした。メールマガジンとは、メールアドレスを登録したユーザーに対して、同じメールを配信するサービスです。興味がある人に対してサービスの紹介やキャンペーンができるので高い広告効果を期待できそうです。

 北島社長と多田野君は後藤さんにこの件は会社に持ち帰ってミーティングで検討すると約束しました。ホームページを作ったことからいろいろな広告手法がわかり、枠々工務店の可能性が広がりそうだと多田野君は楽しみになりました。
チェックポイント
1
一度成功しても、そのままではダメ。継続が大切
2
検索エンジンで上位に表示されることを考えてみよう
3
顧客対応の効率化のために、問い合わせフォームを活用しよう
4
バナーやメールマガジンなど、いろいろある広告手法から効果的なものを検討しよう
診断士コメント:
ホームページの広告宣伝は、お客さまがどういったものを知りたいのか、
どういうキーワードで検索するのかを考えることが大事です。
小さく始めて、試行錯誤しながら、いい方法を探っていきましょう。
四ッ柳 茂樹/有限会社OCL 取締役社長 中小企業診断士・ITコ−ディネ−タ