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会社の顔?ホームページを作ろう

いまや会社の情報を調べるために企業ホームページにアクセスするのは常識。ホームページは企業の個性や技術をアピールする顔の役割を果たしているのです。イベントなどで配布する名刺やパンフレットに企業ホームページのURLが書いてあれば、業務内容をより深く知ってもらうチャンスにつながるのは間違いありません。
会社のホームページを作ろう!
 北島社長は建築物のリフォームを手がける「枠々工務店」を営んでいます。リフォームブームのときは売り上げが伸びたものの、高齢者を対象にしたリフォーム詐欺事件が頻繁に報道されるようになってからは、売り上げは一転、急激に落ちてしまいました。しかし、このまま手をこまねいているわけにはいきません。北島社長は夏に業界団体主催で開催されるリフォームフェアに参加して一気に巻き返しを図ることにしました。
 枠々工務店はリフォームの中でも特に防音対策が得意。防音対策はオーディオマニアやピアノ奏者など高所得者からの発注がほとんどで、発注されれば利益率も高いのですが、会社の防音技術の知名度もなくなかなか仕事が来ません。
 そこで北島社長が考えたのが自社の防音技術をアピールするホームページを作ること。ホームページならフェアで配るパンフレットに載せられない細かな工程の写真を掲載できるし、フェアの開催期間に関係なく、継続的に宣伝効果が期待できると考えたのです。フェアで配布するパンフレットにホームページのアドレスを掲載すれば興味がある人によりアピールできるチャンスです。
どんなホームページにしたいか考える
 北島社長はせっかくホームページを作るのだから自分たちの理想が形になるように、若手の営業、多田野君にホームページを作る目的を整理させました。

 営業マンの視点で考えた重要なポイントは下記の4つにまとまりました。
 
(1)会社の知名度アップ
(2)技術力のアピール
(3)枠々工務店のある県内だけでなく近隣からも受注できるようにしたい
(4)最新施工例などを紹介したい
 営業の多田野君はこれが実現すれば営業活動がしやすくなると言います。そこで社内でミーティングを開き、より具体的に内容を検討しました。
 まず知名度をあげるにはどうしたらいいのでしょうか。カタログや名刺にホームページのアドレスを掲載したいので、wakuwaku-komu.co.jpというアドレスにしようと社内で決めました。
 wakuwaku-komu.co.jpなどはドメインと呼ばれ、世界にひとつしかないアドレスになります。ドメインの取得には登録手続きが必要なので、ホームページを作るだけでなく、ドメイン取得とホームページを公開するサーバを借りる手続きも検討することに決めました。

 技術力のアピールについては、ちょうどパンフレット用に撮影した防音処理の写真など、社内にたくさん保管されています。これを使えばホームページでわかりやすく説明できそうです。また、実際の防音処理を施工したお客様の感想を担当営業が資料として持っていたので、こういった実例を掲載すると説得力が増すのではないかという意見がでました。それは良いアイデアだということで、各担当営業から資料を出し合いまとめてみました。

 案件受注エリアをひろげるにはどうしたら良いでしょうか。ホームページの利点は興味を持った人が世界のどこからでもアクセスできることです。
 インターネットで「防音 リフォーム ○○県」などのキーワードで検索したときに枠々工務店のホームページが上位に表示されたらチャンスが広がるかもしれません、と多田野君は言うのですが、こういった検索エンジンに対応する手法はSEO対策と呼ばれます。この技術については制作会社に対応が可能かどうか、相談してみることにしました。
 また、すぐに効果は現れないかもしれませんが受注エリア可能な県を具体的に記載し、気軽に問い合わせしやすくなるよう、問い合わせフォームを設置することにしました。

 多田野君はさらに、最新施工例を紹介したいと言います。自分の手がけた案件をどんどんアピールしたいという思いはわかるのですが、毎回ホームページを更新するのは制作会社に頼むとコストがかかるし、かと言って社内にはホームページを作る技術を持った人がいません。そこで多田野君は「ブログ(※)などを使えば更新しやすいかもしれない」と気づきました。多田野君もホームページは作れないのですが、最近自分でブログを始め、その更新のしやすさに驚いていました。こういう仕組みがあれば自分たちで更新できそうです。お客様の了承を取った上で、可能な施工例を掲載しようと北島社長も納得しました。

 しかしホームページを作ることに決めたものの、枠々工務店にはホームページの制作や運営の経験者もいません。フェアに間に合わせるにはやはりプロに任せた方が良さそうです。
 社内でまとめた上記の内容を、制作費を30万円前後で内容によって応相談とし、制作期間を1ヶ月に決めて発注先を検討することにしました。

※ブログとは…
正式にはウェブログ(Weblog)。ホームページ作成の知識がなくても、掲示板に書き込みするような感覚でサイトを構築、更新できるしくみとツールのこと。日記サイトやIT情報や音楽など、特定のジャンルのニュースをひとまとめにした個人ニュースサイトなどで利用されています。
ホームページ制作の発注先を探す
 多田野君は早速発注先を探そうと、インターネットで「ホームページ制作会社」を検索してみました。
たくさんの制作会社が表示され、どの会社も魅力的な条件なので、初めて発注する多田野君はどの会社を選んでいいかなかなか決められずにいました。
 しかしその検索結果の中に「ホームページ制作発注と受注のマッチング」というサービスを見つけました。このサービスはホームページ制作を発注したい人が匿名で依頼条件を登録し、一度に複数の会社からの見積もりを提出してもらえる仕組みです。
 こうしたマッチングサービスの利用のほかには、ホームページを公開するサーバを借りると、制作まで対応するサービスがあることもわかりました。この場合は、ドメインの取得や、制作、ホームページの設置、サーバの運用まですべての手続きを一社で対応してもらえるので便利です。(参考サービス

 枠々工務店ではホームページ制作を発注するのが初めてなので、1度に複数の会社の見積もりを比較できるマッチングサービスを使ってみることにしました。
 社内でまとめた発注希望の内容をマッチングサービスのホームページで登録すると、なんとその日のうちに見積もりが10件ほど提出されました。各社の見積もりの条件を比較検討した結果、枠々工務店では条件の記載が細かく書かれた7社にしぼった上で、打ち合わせもしたいので、枠々工務店に近い立地の制作会社にホームページの発注をお願いすることになりました。自分たちで写真や原稿用の文章を用意したおかげで、制作のコストも抑えられそうです。

 多田野君が社内の意見をうまくまとめたおかげで、北島社長の期待通り、枠々工務店のホームページはイベントの開催までにはなんとか間に合いそうです。
チェックポイント
1
ホームページを作る目的をはっきりさせよう
2
ホームページ制作は、いくつかの会社から見積もりを取ろう
3
発注するときは条件やどういった契約にするかを明確にしよう
4
写真や文章などの原稿は、社内にあるものが再利用できるかを考えてみよう
診断士コメント:
ホームページは、何のために作るのか、どういった内容を載せるのかなどの準備が大事です。
目的に応じたホームページを作りましょう。
四ッ柳 茂樹/有限会社OCL 取締役社長 中小企業診断士・ITコ−ディネ−タ