
松下電器グループでは2003年7月、ムダを省き数値の見える化を推進する「コストバスターズ活動」を開始した。グループ全社が一丸となり、徹底した見直しと努力を積み重ねた成果は、2年間で1200億円のコストダウン。この取り組みが遺伝子となり、グループの風土として定着していくよう、継続的な活動が行なわれている。ビジネスに不可欠なツールである通信ももちろん、活動の対象。松下電器グループでは本社にIPセントレックスを導入、グループ各社に対してもIP電話の導入を働きかけてきた。
「グループのこの動きは、いいキッカケになりましたね。当社はもともとコスト削減には力を入れていましたし、通信費についてもできるだけ減らしたいと思っていました。各支社や取引先、外出中の営業担当者と、受ける方もかける方も電話が多いんです。グループ内のやりとりには内線網を利用していましたが、有料のシステムですからそれなりのコストはかかります。また、内勤の社員は頻繁に電話の取り次ぎをしなければなりません。コストの面でも使い勝手でも改善の余地ありと考えていました」(ゼネラルサポート本部 企画グループ・古賀寛弥グループマネージャー)
都内にある飲料メーカーとの通話はもちろん、北海道から福岡まで全国9カ所の支社と主力商品の自動販売機の製造拠点、滋賀工場など社内通話が全体の3〜4割を占める。また、企画や販促、仕様の打ち合わせ等、どうしてもある程度の通話時間を要する社外への電話が少なくない。
「遠距離は通話料金が高いから長電話はするなよと、口煩く言い続けていました(笑)。社員も気をつけてはいましたが、やはり短くするとはいっても限度があります。営業社員に支給しているケータイも同様、お得な料金コースはないかと、つねに目をひからせていました」
コスト削減を図るため、古賀マネージャーは社内からの発信には通話料の安い通信会社と契約して対処してきたが、それでも思うほどの効果は得られなかったという。
「だから、松下本社の働きかけはむしろありがたかった。また、当社は、電話機や椅子などの備品も大事に長く使いつづける方なんですが、電話機の老朽化も進みそろそろ交換の時期かなと検討をしていました。営業の人から050番号のIP電話『OCNドットフォン オフィス』の案内を受けたのは、ちょうどそんなとき。タイミング的にもベストでした」 |
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松下食品システムの050番号は、2007年12月に全支社導入が済み、本格的に動きだした。まだ、具体的な数字はあがってきていないが、本社では約40%のコストダウンが見込める手応えをつかんでいる。
「支社へかけることが多いので本社は約40%、支社では約35%の通信費削減が可能だとみています。実は、導入時に既存の電話回線契約と従来の電話でのダイヤルイン番号を洗い出したら、現在利用しておらず基本料だけ払っている回線だったというのがかなりでてきたんです(笑)。不要な回線は休止し、ダイヤルイン番号は半分に集約できました」(古賀マネージャー)
コスト削減効果に加えて大きなメリットを生み出したのは、050番号での全社内線化だった。同社では350番号を取得、各部署と個人用に割り当てた。またわかりやすい番号は、部署の代表番号にするなど使いやすい工夫を行なった。
「一番のメリットは、『050』だと地域ごとに番号が変わらないことです。全国どこの支社でも050-××××-までは同じで社員は下4桁だけ覚えればいいので、かけるのもラクなのは『050』ならではのメリットですね。内線感覚とはこういうことかと思いました。また、どこの部署か個人か、一目で判断できるようになりました。何でもないことのようですが、受けるのもかけるのもグンと便利になりましたから、業務効率にもいい影響がでていると実感しています」(吉岡チームリーダー)
使いやすい電話、そして内線が無料。効果は社員の気持ちにも弾みをつけた。
「コミュニケーションが活発になりました。電話という毎日使うビジネスツールだからこそ、思っていた以上に仕事環境の良さへの貢献度は高いのかもしれませんね」(吉岡チームリーダー) |
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