

地図メーカーには、それぞれ得意分野がある。武揚堂のそれは『管内図』といわれる地方自治体や道路管理事務所などの管轄区域の管理図である。こうした地図の制作には、高度のノウハウが必要となるのはいうまでもない。70〜80%が国や地方自治体等へのBtoBと、高度の専門性と安定した基盤をもつ武揚堂だが、経営はそう甘くはない。カーナビやインターネットの普及で市販の地図市場は大幅に縮小している上に、近年、BtoBの地図制作にも異業種からの進出が増加している。
「専門性が高いからと安心してはいられません。地図制作は、とにかく正確さが生命。1万分の1の地図上で1?pの距離は実際には10m、クルマならアッという間に通りすぎてしまいますから、誤差は許されません。また、町並みや道路も日々変化しますので、情報の更新もリアルタイムに行う必要があります」(小島武也・常務取締役)
競争力の強化と変化の早い時代への対応をめざし、武揚堂では10年ほど前から地図制作のデジタル化に取り組み始め、2000年には完全に切り換えを完了した。制作の中心は東京の生産本部だが、大阪の事業所でも一部行っているほか、20年ほど前から中国のにも発注している。
「大量のデータのやりとりが必要ですし、国際電話も多いんです。ですから、コストはもちろんですが、通信の品質やアフターフォローも重要。安心して使え、コストダウンにもなるサービスをずっと探していました」 |
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