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フィリップス・グループから分離・独立。あらゆる面での大改革に挑む
コンパクトで長寿命、演色効果や光束維持率に優れているなど多くの特質をもつハロゲンランプは、プロジェクターやOHP、撮影や舞台の照明、滑走路誘導灯、半導体製造装置等々、幅広い分野で活用されている。河北ライティングソリューションズは、こうした業務用特殊光源の世界的メーカー。産業用に特化しているため一般的な知名度こそ低いが、プロジェクター用ハロゲンランプでは高い世界シェアを有しており、OHPでは米国で50%、日本で70%ものシェアを獲得している。この河北ライティングソリューションズが、大きな転機を迎えたのは今年8月。世界トップクラスの電機機器メーカー・フィリップスの傘下を離れ、独立企業として新たなスタートを切ったのである。 「グループ再編に伴う分離独立ですが、新たな飛躍を期す大きなチャンスでもある。約1年前からプロジェクトチームをつくり、強みと弱みを徹底的に分析しました。世界で大きなシェアを獲得している強い製品を持っているとはいっても、そこに甘えていては勝ち残れません。ライバルは世界的大企業ですし、ハロゲンビジネス自体、縮小傾向にある。その危機感をバネにめざすべき企業像を描き出し、そこへ向って一歩踏み出したところです」(松井義明・代表取締役社長) 事業戦略では、血液検査装置など医療機器分野や半導体等精密機器の製造装置など、より高度な技術力と高品質が問われる付加価値の高い分野へとシフトしていく方針。さらに今後の伸びが期待されている放電灯(メタルハライドランプ)の新しい光源分野への進出もすでに始まっている。
「開発力の強化と同様、経営体質の転換と社員の意識改革が大きな課題でしたね。これまでのように製造工場に徹して、販売会社が売りやすいモノをつくっていればいいというわけにはいきません。マーケティング力と営業力を鍛えなければいけませんし、そのためにも社員の意識改革と経営参加意識が重要になる。筆頭株主を持ち株会とし、社員全員に株主になってもらったのもそのためなんです」(松井社長) 新しい出発にあたって、もう一つ大きな問題があった。ビジネスに不可欠なITシステムをどう構築するか、である。 「これまではグループウェアやメールなど、すべてフィリップスのネットワークを利用してきました。全面的に移行するにあたって、どういうシステムにすべきなのか、会社のビジョンや事業の方向性と照らし合わせながら1年間かけてマスタープランを詰めていきました。その上で最初はここまでと、具体的なロードマップに落とし込みました。IT担当は私ともう一人だけ。他の仕事との兼務ですから、正直、ハードでしたね(笑)」(新谷優・業務部ITグループ課長) |
ビジネスの海外比率は大。最適システムを慎重に検討し、大胆に選択
河北ライティングソリューションズが何より重視したのは、システムの信頼性と安全性である。海外の得意先も多いだけに、メールシステムはヒジネスの生命線。絶対にダウンしない高い信頼性が、必須条件だった。 「自社でサーバーをもち、自前でシステムを構築することも検討しましたが、コストとそれに要する時間を考えて専門企業へアウトソースすることに決めました。インターネットで情報収集した上で、数社をピックアップ。比較検討した上で、NTTコミュニケーションズの『EHS』を選択しました。決め手は信頼性に加えて、SLA(利用者にサービスの品質を保証する制度)が導入されていること。担当者としては、SLAが最大のキーポイントでした」(新谷課長)
同様の理由からホームページも外部の専門家にアウトソース。社員に新しいメールシステムを速やかに使いこなしてもらおうと、eラーニングも実施された。文字通りの環境の激変に直面しながら、経営面でもシステムでも切り換えは驚くほどスムーズに進んだのである。もちろん、松井社長以下、社員の努力も大きかったが、フィリップス・グループ時代に培われたマネジメント意識も大きかったという。
「経営戦略立案・実行評価のフレームワークとして、いま注目されているバランス・スコアカードを1997年から導入していたように、フィリップス社のマネジメントシステムのなかで育ってきた点が大きかった。グローバル・スタンダードの考え方や手法が自然に身についているおかげといえますね。これからもちろん、この資産を有効活用していくつもりです」(松井社長) 「システムのロードマップ作りにしても、基準やルールをキチンと踏まえて進めれば、即OKがもらえる。それもスムーズに移行できた要因だと思います。その分責任は重いですが、自分自身の成長につながった実感があります」(鈴木伸宏・業務部ITグループ主任) |
次のステップは、業務トータルでの活用。企業もシステムも、これからが本番
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スムーズな滑り出しをいかに加速していくか。河北ライティングソリューションズは、すでにその先を見据えている。システム面では、現在切り分けられているメールとスケジュール管理の統合が、次のステップということになる。 「基本的には外部の信頼できるサービスを活用していく方針です。業務とコミュニケーションをトータルにサポートしてくれる、信頼性の高いサービスを選び抜きたいと思っています」(新谷課長) 地元河北町も宮城県も、河北ライティングソリューションズに熱い注目とエールを送っている。その期待に応えることも、目標の一つである。
「新体制でスタートしたばかりですが、社員の意識の変化にはめざましいものがあります。意見を堂々と言うようになったし、問題を自分たちのものとして捉え、解決していこうという意識がハッキリあらわれている。これからが楽しみです(笑)」(金子真・業務部部長) 河北町から日本へ、世界へ。河北ライティングソリューションズは、オンリーワン企業として地元と日本のモノづくりの未来形を明るく照らし出していくことだろう。 |
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河北ライティングソリューションズ株式会社 |
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